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科特隊基地をつくる【第15話】スピードコントローラーの導入

【小型ビートル発進機構31型の開発】

ラック&ピニオンのモーターが空転するときのガクンガクンがなかなか止まらない。そのたびに扉がピョンと跳ねてしまい、実感がはなはだ損なわれる。

それで可変抵抗をつないでみたのだが、結局うまくいかなかったというのは前回書いたとおり。

次の手段として考えたのが、スピードコントローラーだ。可変抵抗のことをあれこれ調べていたときに、モーターの回転数を調整できるスピードコントローラーという電子デバイスがあることを知った。
オンラインショップだと5個で1000円程度。可変抵抗に比べてもそんなに高くないし、LEDの調光にも使えるようなので、さっそく入手した。
じつは可変抵抗とスピードコントローラーの違いがよくわかっていないのだが、外見的には、可変抵抗がいかにもアナログ的な仕組みなのに対し、スピードコントローラーは電子回路が組み込まれていてデジタルっぽい。
見た目だけで判断するのはあれだが、ひょっとして今度はうまくいくんじゃないか。

左図の電池の下にある赤いダイヤルが可変抵抗、
右図の電池とスイッチの間にあるのがスピードコントローラー

さっそく乾電池とモーターにつないでダイヤルをちょっとずつ回してみる。可変抵抗のときとは異なって、明らかにモーターの回転数が変化していくのがわかる。めいっぱい遅くすると、ゆっくりすぎて動作しているかどうか不安になるくらいだ。
ただ、懸案だったモーター空転時のガクンガクンは、振動がだいぶ減ったものの、完全にはなくならない。やはりダメなのか。

ここで100万ワットの輝きが閃いた。

ギヤボックスを「ミニモーター低速ギヤボックス(4速)」から「ミニモーター薄型ギヤボックス(2速)」に戻せばガクンガクンが解消するのでは?

ラック&ピニオンのモーターが空転してガクンガクンするようになったのは、薄型ギヤボックスを低速ギヤボックスに換装してから。たぶんトルクが上がって、モーターの回転を抑えきれなくなったせいだろう。スピードコントローラーで低速化できるのなら、トルクの強い低速ギヤボックスにこだわる理由はない。

そこで元の薄型ギヤボックスに戻したところ、目論見どおりモーターは空転せずに静かに止まるようになった。
ようやく、ほんとうにようやくなんだが、ねらいどおりの動きを再現できた。

ずいぶん長いあいだ苦労しただけあって、無事動いたときはまさに感涙ものだった。せっかくだから、「科特隊のテーマ」が入った動画を載せておこう(音が出ます)。


【第16話】逆錐棟の外壁施工 につづく
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【第1話】はじまりの秘密基地 にもどる


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