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科特隊基地をつくる 【第9話】小型ビートルの開発 前編

【発進ギミックの前に、小型ビートルをつくらなきゃ】

小型ビートル *1 が印象に残っているのは、第1話(ベムラーの登場回)で赤い玉とハヤタが衝突したときよりも、第17話(二代目バルタン星人の登場回)で、科特隊基地の壁面のカタパルトから発進し、金星ロケットが大気圏脱出をエスコートしたときだ。
ウルトラメカの発進シーンといえば、ウルトラセブンのホーク1号(例の「フォース・ゲート・オープン、フォース・ゲート・オープン」だ!)の人気が高いが、小型ビートルの発進だって負けていないと思う。

このシーンを再現するには、まず小型ビートルをつくらなくっちゃならない。発進口のサイズや位置、カタパルトの形状などを割り出すために必要だからだ。

小型ビートルの図面はある。
『ウルトラマン超兵器大研究』*2 に三面図が載っている。ペーパークラフトにも小型ビートルがついていて、なかなかかわいい。ただ、紙製だから仕方がないのだが、立体感や曲面の表現がいまひとつだ。そのまま使うのはちょっと苦しいかな。

ペーパークラフトの小型ビートル。コピー用紙でつくったためちょっとでこぼこ。

そこで、掲載されている三面図をもとに、積層したプラバンをスクラッチしていくことにした。

とはいえ、図面だけでスクラッチするのは心許ない。参考となる立体物があれば助かるのだが……。

ネットで調べてみると、バンダイのメカコレクション(1/200程度)がちょうどよさそうだ。
他にもフジミから出ている1/72の本格的なキットもあったが、絶版だし、オークションやフリマアプリではずいぶん高値で取引されている。メカコレクションも絶版だが、こちらはそこそこの金額で手にはいりそう。
しかもメカコレクションがいいのは、小型ビートルに加えて、ジェットビートルや科特隊専用車などが(特殊潜航艇S号や地底戦車ベルシダーまで!)シリーズ化されている点だ。特殊潜航艇や地底戦車はともかく、ジェットビートルや専用車はスクラッチの見本としていずれ必要になるはずなのでいっしょにそろえられるのは都合がいい。

バンダイメカコレクションの小型ビートル。スケールは記載されていないが1/200ほど。

さっそくフリマアプリやオークションで3つとも手に入れた。

ちなみに、メカコレクションのスケールは統一されていない(いわゆる箱スケールだ)。正確に計測したわけじゃないが、劇中の設定と比べると小型ビートルがだいたい1/200、ジェットビートルが1/230、専用車が1/80ぐらいといったところ。
さっそく未塗装のまま組み立てたが、なかなかいい感じ。立体見本として使うには十分だろう。

バンダイのメカコレクション。左から小型ビートル、ジェットビートル、科特隊専用車。

見本が手に入ったところで、1/500の小型ビートルをスクラッチでつくっていくことにしよう。


*1 「ビートル2号」「三角ビートル」と呼ばれることもある。
*2 中村宏治 著、円谷プロダクション 監修、『ウルトラマン超兵器大研究 「科学特捜隊基地〈初期型〉」超精密ペーパークラフト付き』、マイナビ、2013/9、48ページ


【第10話】小型ビートルの開発 後編 につづく
【第8話】逆錐棟の建設  にもどる
【第1話】はじまりの秘密基地 にもどる
 


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