【PA-C-MANメンバーインタビュー】パナプラス薬局 代表藤井伸昌が薬学生に伝えたいこと
こんにちは!PA-C-MAN PROJECTです。
初回のnoteでもお伝えさせていただいたとおり、このたび、東京の「まんまる薬局」、愛知の「パナプラス薬局」、そして大阪の「くるーず薬局」の3社が集い、新しく「PA-C-MAN プロジェクト(パックマンプロジェクト)」という取り組みがスタートしました。
「薬剤師という枠の中に埋もれず、一人の社会人として価値を発揮していきたい」と考えている薬学生へ向けて、イベントや情報発信をとおして"納得のいく未来を選ぶためのヒント"をお伝えしていきたいと思っています。
初回のnoteでは、プロジェクト立ち上げの背景について詳しく触れているので合わせてご覧いただけると嬉しいです。
今回の記事では、本プロジェクトの発案者の一人であり、パナプラス薬局の代表を務める藤井 伸昌にインタビュー!薬局づくりで大切にしていることや、薬剤師という仕事への率直な思いなどお話を伺いました。
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株式会社パナドーム 代表 藤井伸昌
愛知県岡崎市出身。幼少期から小さな電気屋を営んでいた両親の姿を見て育ち、「自分も人の役に立つ仕事に就きたい」と薬剤師の道を志す。大学卒業後は大手薬局に就職。その後、地元岡崎に戻り(株)パナドームの代表取締役に就任する。現在は、自身が立ち上げた薬局事業の他に、福祉事業、まちづくり事業と幅広い事業を展開。
▶︎株式会社パナドーム公式HP:https://panadome.com/
▶︎株式会社パナドーム公式note:https://note.com/panadome/
「薬局の顧客体験を変える」
パナプラス流の薬局づくり
高)改めてパナプラス薬局について教えてください
藤)パナプラス薬局は、愛知県の岡崎市を中心に三河エリアで6店舗展開しています。外来調剤、在宅訪問、ヘルスケアの3つの柱を軸に運営していて、岡崎では在宅=パナプラスというくらい、実は在宅を強みとしている薬局です。
高)2011年と岡崎の中でも早い段階で在宅を始めているんですよね。"ヘルスケア"というとどんな取り組みをされていますか?
藤)一番の大きな特徴は全店舗に管理栄養士が常駐していることです。最近では、弊社が運営している複合施設「NEKKO OKAZAKI」で地域の方向けに健康に関する講座を開催するなど活躍の幅も広がっています。
僕は薬局の外に出てアプローチすることも重要だと思っていて。"医療従事者の活躍の場は医療現場だけ"と誰よりも医療従事者が思っている気がするのですが、アイデアと行動次第でいくらでも活躍の場は広げていけるんですよね。
高)薬局以外にも、福祉、まちづくりと様々な事業を展開しているパナドームさんだからこそ、実現もしやすいのかもしれませんね。"外来"についてはどうでしょう?
藤)やらないといけないことをちゃんとやっていると思います。僕たちは"薬局の顧客体験を変える"というビジョンを掲げ、日々の業務に本気で取り組んでいるんです。細かい部分でいうと挨拶や笑顔といった接客から、服薬後のフォローアップもそう。どうやったら薬局という場所の価値を体験を通じて高めていけるかは、僕もスタッフも常々考えています。
「くるーずはファミリーで、まんまるは部活」
パナプラス以外の2社の印象
高)PA-C-MANの話にうつります。PA-C-MANは藤井さんの他に、くるーず薬局の芳川さん、まんまる薬局の松岡さんと立ち上げたプロジェクトですが、おふたりの印象は?
藤)芳川さんは一言でいうと大阪のお調子者(笑)。オフのときは不真面目…というかふざけたことしか言わないです。でも、振り幅がすごくて。スイッチが入るとどんなこともしっかりやり切るんですよ。しかも周囲が驚くほどのクオリティで。大阪というライバルが多いエリアでくるーずさんは存在感が際立っているので純粋に尊敬しています。あとは愛妻家ですよね。くるーずはおふたりを中心にしたファミリーのようなチームだと思っています。
高)もう、的を得すぎていますね!松岡さんはどうでしょう?
藤)松岡さんは常にワンランク上の視点で物事を見ている人だと思います。3人で食事にいって業界の話になった際も、「そもそもこうだよね」という鋭い指摘を提言してくれたり、物事の本質を捉えている人だと思います。
あと、松岡さんのまわりには常にちょっとした熱狂があるんですよね。松岡さんを熱源に知らない間にみんなも熱狂の渦の中にいて、良い意味で部活感があるというか。スタッフとも社長・上司・部下というよりは、監督・先輩・後輩のような関係を築いている印象があります。あと、めちゃくちゃおしゃべりですね(笑)。
薬剤師としてプロフェッショナルであるために。代表としてスタッフに求めること。
高)学生も社会人も夢を抱いて新しい環境に飛び込むと思うのですが、藤井さんはパナプラス薬局を立ち上げた15年前、どんな夢を抱いていたんですか?
藤)僕は薬剤師を志したときから根本の思いは何も変わらなくて、「なんでもいいから地域の役に立ちたい」とずっと思っていたんですよ。それは15年前…というより子どもの頃から変わらないですね。
高)"地域"っていう主語が藤井さんらしいですね。薬剤師の仕事についてはどうでしょう?
僕自身は薬剤師の職人的な世界も好きなんです。でも、狭い業界であることは事実で、薬のことだけを極めて定年を迎えた先輩たちも多く見てきました。「世の中はこんなに広いのに」「他の業界では色々なトライをしている企業がたくさんあるのに…」というモヤモヤ感は経営者になる前から感じていましたね。
だからこそ入社したスタッフには、"医療人である前に社会人であることが大切"だと伝えているんです。視野を広げて、世の中の流れを捉えて、社会から見て薬局業界はどうなのかを想像しながら、価値を創造してほしい。いわば"クリエイティブな薬剤師"であってほしいんです。プロフェッショナルになるためにはひとつの道を極めるだけじゃなくて、この想像力(創造力)がすごく重要なんですよ。
高)プロフェッショナルになるためには想像力(創造力)が重要というと、具体的にはどういうことでしょうか?
藤)薬のことだけ知っていて薬剤師で成功している人はいないということです。当たり前ですが世の中は薬のことだけではないし、患者様の生活や悩みも多様化しています。社会を見て、患者様の暮らしを見て、どんな専門性が必要なのか見極める。そして、実際に患者様や地域が求める価値を提供できるようになってからが、本当のプロフェッショナルだと思うんです。
高)パナプラスさんというと薬局のデザイン性の高さも話題ですが、そのあたりはいかがでしょう?
藤)褒めていただくことも多いんですが、ただ単純にかっこいい店舗をつくりたいわけではないんです。お客様の体験として、どんな施設なら満足していただけるかという視点で全体をデザインしています。先ほど接客の話も出ましたが建物のデザインも然りで、他の業界で当たり前に意識していることを薬局業界も取り入れていくことが、体験を変える一歩目だと思っています。
伸び代がある薬局薬剤師。
仕事はこれからもっともっと楽しくなる!
高)最後に「PA-C-MANサミット」に参加したいと思っている薬学生の皆さんに一言お願いします。
藤)今は、薬剤師も薬局も過渡期を迎えていて、将来に漠然とした不安を感じている学生さんと多いと思います。不安を払拭するために最初に踏むべきアクションは、今起きていることを正しく認知することなんですね。正しく認知できていないと道を誤る可能性もあるので、どのように情報に触れるかはすごく重要なんです。
そういう意味では大阪・岡崎・東京と実際に現地に赴き、自分の目で見て、話を聞けるこのイベントは、学生さんにとってもすごく有意義な時間になると思います。3回とも参加したら、きっと未来が楽しみになるんじゃないかな?薬局薬剤師の仕事はこれからもっともっと楽しくなります。その伸び代を肌で感じとってもらえたら嬉しいです。
interview_くるーず薬局 高橋
writing_パナプラス薬局 小林
11月9日・10日
「PA-C-MANサミットin大阪」を初開催!
このたび、PA-C-MAN PROJECTのイベント第一弾「PA-C-MANサミットin大阪」の開催が決定しました!初回の舞台はくるーず薬局がある大阪府大阪市。公式サイトではプログラムの詳細を掲載しています。
昨日から参加申込もスタートしているので、
「PA-C-MAN PROJECTに興味がある」
「くるーずのことをもっと知りたい」
「大阪での暮らしを体験してみたい」
などなど、ご興味のある方はぜひご応募ください!