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2022 参院選 甲信地方

皆さんお久しぶりです。パキラ丸です。
次の選挙まで時間があるからnoteの記事はゆっくり更新すればいいかと思っていたら1年以上経過、そして今月にも衆議院が解散するとの噂が!?
「G7サミット後に衆議院解散説」のように外れるかもしれませんが、個人的に今月解散の可能性は思っているので、それまでに参院選の分析記事7本(予定)を全て投稿できるように大急ぎで作成していきます。
なので需要のない小ボケを挟む余裕がないです…

前置きが長くなりましたが、今回は中部地方編第二弾ということで甲信地方(山梨県&長野県)についてまとめていきます。


(前半部分) 各党の得票数・得票率まとめ


【山梨県】

山梨県は自民、維新、N党(現政女)の3党の票が増加しました。特に維新は今回選挙区に候補者を擁立していないのにも関わらず、約33,000票と大きく票を伸ばしています。一方国民は2019年と比べて2万票近く減らし、共産やれいわよりも得票率が低くなっています。
(新立憲、維新に流れたのかな?)
立憲は選挙区に候補者(現職)を擁立したものの比例では票を減らし、あろうことか選挙区では24年ぶりに自民党の山梨選挙区独占を許してしまいます。
共産も立憲現職候補の1人区には候補者を見送るなど水面下で候補者一本化に協力しましたが、その結果比例票を約6,000票減らすことに。
公明、社民、れいわの3党の票は微減です。


【長野県】

長野県は公明、国民、共産以外の6党が票を増やしました。
2019(参)は国民の候補で一本化しましたが、2022(参)は立憲の候補で一本化(※維新は除く)のため、比例でも国民→立憲に票が流れているのがよくわかります。しかしそれでも独自路線で候補者を擁立した維新の方が票を増やしており、民主党全体(立憲+国民)では約60,000票減っています。共産は山梨と同じく候補者擁立を見送ったからか、約27,000票減らしました。
自民は選挙区では敗れたものの、比例では約35,000票増やしました。
公明は微減、社民、れいわ、N党(現政女)は微増しています。


普段はここでブロック全体のまとめをしますが、今回紹介した山梨県と長野県はそれぞれ比例ブロックが異なるので、ブロック全体のまとめは後日投稿予定の北陸地方編南関東編でまとめます。

※山梨県は南関東ブロック、長野県は北陸信越ブロックです。



(後半部分) れいわ新選組の分析

前半では各党の得票率について触れましたが、ここからはれいわ新選組に特化した分析をしていきます。

地図やデータを使った得票率・得票数の比較


まずは2019(参)と2022(参)の得票率の地図を見比べてみましょう。


長野県では橙色〜桃色(得票率5.5%以上)の自治体の数が減りましたが、水色の自治体(得票率3.0%未満)の多くが緑色(得票率3.0%以上)に変わっていることが分かります。
一方山梨県では2019(参)では桃色(得票率9.0%以上)の自治体が橙色、黄緑色(得票率4.5%以上)が緑色になるなど全体的に得票率が下がっている印象です。


次に2019(参)と2022(参)の得票数を比較した地図を見てみましょう。

“得票数”の比較のため投票率の増減を考慮していませんが、長野県では一部の自治体では票を減らしているものの、多くの自治体で票を増やすことに成功しているのが分かります。
山梨県は得票率の下がった自治体が多かったように得票数でも赤色(票の減少した自治体)が目立っています。

データで見ると元々得票率の高かった北杜市は700票近く減らしています。
(ちなみに投票率は60.22%→63.95% と上昇している)
とは言いつつも得票率6.0%はかなり高い自治体です。

長野県は自治体が多いので見るのが大変ですが、大きく票数が変化した自治体はほとんどありません。
個人的には2019(参)で得票率が14.5%と全国で3番目に高かった大鹿村の得票率、得票数の減少が気になりますが、それでも得票率10.2%は凄いと思います。

※大鹿村はリニア反対のワンイシューで支持を集めた自治体です。


今後の選挙について

さてここからは今後の選挙について考えていきましょう。

【衆議院選挙】


長野県は5つ、山梨県は2つの選挙区がありますが、前回の衆院選(2021)ではほとんどの選挙区で与党(自民)と野党(立憲)の候補者が拮抗しており、れいわが候補者を擁立しても得票率10%未満(供託金没収&比例復活不可)の可能性が高いです。

一応次期衆院選の候補予定者を調べると長野4区と長野5区は立憲の候補予定者がいないので、候補者を擁立するならこの辺りが穴場になります。長野4区は長野県で唯一のれいわ所属地方議員がいる下諏訪町、長野5区は得票率10%超えの大鹿村が含まれるので自治体との相性も悪くありません。
しかし長野県は定数が10議席しかない北陸信越ブロックなので比例議席の獲得が難しく、小選挙区で得票率10%以上を達成できても比例復活ができない可能性が高いです。(小選挙区での勝利が必須)

一方山梨県は南関東ブロックなので得票率10%以上で比例復活できる可能性がありますが、先述の通り与野党の候補者が拮抗しているのでかなり厳しいです。
一応(現時点で)山梨2区は候補予定者が自民現職しかいないので、このまま他党が擁立しなければチャンスはありますが、立憲が山梨2区に擁立しないなんてことがあるんですかね…

ある程度党の規模が大きくなるまでは擁立を見送る(他所の地域を優先する)方がよさそうです。



【参議院選挙】


長野県、山梨県どちらも1人区なので当選のハードルが非常に高いですね。比例票を増やす目的で擁立する戦略もありますが、長野県は現職が野党議員(立憲)、山梨県県は民主党系が強いので効果は限定的です。

衆院選と同じように選挙区での擁立は(現時点では)推奨しませんが、大鹿村や北杜市などれいわの得票率が高い自治体は複数あるので、全国比例候補者はこの辺りでの活動がおすすめですかね。


【地方選挙】


今年4月に行われた統一地方選では長野県下諏訪町でれいわ所属の地方議員が誕生するなど、少しずつれいわの支持が広がっている印象です。地方選挙は国政とは違って議員の定数が多いので積極的に候補者を擁立してもいいと思います。

(長野県)
・飯田市議選 (定数:23 2025年4月頃)
・佐久市議選 (定数:26 2025年4月頃) ※前回無投票
・安曇野市議選 (定数:22 2025年10月頃)
・上田市議選 (定数:30 2026年4月頃)

(山梨県)
・北杜市議選 (定数:20 2024年11月頃)

定数の多い自治体(20以上)かつ3年以内に選挙のある自治体を抜粋しました。この辺りの自治体でれいわ所属の地方議員が誕生すれば甲信地方の得票率はさらに伸びることでしょう。


今回のまとめは以上になります。参院選から1年以上経過しているので今更感はありますが、今後の選挙(特に今年あるかもしれない衆院選)のお役に立てれば幸いです。

次回は中部地方編第三弾の北陸地方編(福井県、石川県、富山県、新潟県)です。今度は1年以上空かないはず…


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