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【第十一話】キックドラムの始まり。

数年前から録音を初めて試行錯誤しつつ現在に至る。未だ確固たる術は得ておらず悩みは尽きない。


最近はギターの音作りなどと同じで『ゴール(満足する時)などないのだろう』と気付き始めている。


時系列に沿って書いていこうと思っているが今回は現在に至るまでの話をしようと思う。


そもそも当初はバスドラ用のマイクを1本穴から突っ込んでビーターが当たる部分狙って・・・距離を決めて。そんな感じだった。しかしながら色々調べている内に2本の方が良さそうな気がしてバウンダリー(アタック用)&バスドラ用(低域&胴鳴り)といった感じ。


暫くはこの2本仕立てで録音をしていたのだが、もっと低音が欲しくなった・・・そして調べて知ったのがサブキック。


●アタック(高)→バウンダリー

●胴鳴り(中)→バスドラマイク

●超低音&太さ(低)→サブキック


・・・この3本仕立てで録音し、その後MIXでキック音1つとしてまとめる様にすれば完璧なんじゃないだろうかと筆者は判断した。それぞれのオイシイトコロ(聴かせたい所)を活かし他はEQでカット方向。それらを足せばぶつかり合う事もないしステキじゃないかと。


でもですね。


この3本マイクでのMIX・・・やっているのですが、ふと思う事が毎回ある。


(要らなくない?)


結果的にサブキックのトラックをミュート・・・さらにバスドラ用マイクのトラックをミュート・・・そう、筆者は結果的にバウンダリーのトラックのみでキックの音を作るようになっている。コレは恐らく間違いなんだろう・・・何故なら調べれば一目瞭然、誰もが2本・・・若しくはサブキック足した3本で録音している。


バスドラ用マイクで胴鳴り・・・それバウンダリーで録音出来るんじゃ?


サブキックで超低音・・・そこまで低音って必要?


バウンダリーが優秀なのか筆者の耳がアホなのかわからないが正直バウンダリー1本でアタック~低音までEQで調節すれば問題無く出ると判断している。どうしても低音が欲しければその目的を果たすプラグインがあるじゃないか(ほぼ使わないけど)。よく『リファレンス聴きながら』といったMIX方法を耳にする。筆者は殆どリファレンスをあてにしない(これはまた別の話)タイプだが、試しに他メジャーアーティストの音源の比較してみた。


別に負けてないし、何なら低音出し過ぎ感すらある。


そんな考えなので今ではバウンダリー1本で録音をする様になっている。が、ロック以降~激重のバンドさんの場合は見た目的にバウンダリー1本だと「それだけなんですか?」とか言われる事があるので一応バスドラ用マイクとサブキック立てて録音はする。でも編集の段階でこの2本はミュート、若しくは削除してしまう。バウンダリー1本だ。


バンドさん、一切文句言いません。言われた事ありません。そして「すいません、キックのロー・・・もう少しカットして下さい」とは言われた事がある。


だからこそ筆者は現在バウンダリー1本でキックを録音しているのだが、それでも他敏腕エンジニアさんやらそうでないエンジニアさん・・・ほぼ全てが複数マイクでの録音をしている。


何かあるに違いない・・・バウンダリー1本ではダメな理由が。それがわかるのはいつの事なのだろうか。現時点で筆者は全くわからない。誰か教えて。

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