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【第四話】マスタリングって何さが始まる。

打ち込みと生楽器(ギター)等で音源は作れる様になった(何とかカタチで出来る程度)。


2枚目の音源を制作したくなった。今度はレコーディングスタジオに頼る事なく全て自分の手で。となれば当然マイクが必要となる。音楽仲間からコンデンサーマイクを安く譲ってもらい、ボーカルやアコギを録音出来る状態になった。


音小さい。


すごぶる音小さい。


各パートの音量レベルをフェーダーで調整し、聴いてみると・・・まぁいい感じ。それを2MIXに書き出すと恐ろしく音が小さい。ちなみにこの時2MIXなる言葉を覚えた筆者はやたらとこの言葉を使いたくなっていた。


普段聴いている好きなアーティストの音源と比べると・・・いや、比べるまでもなく小さい。果てしなく小さい。だが、フェーダーで上げようとすると同等の音量レベルに到達する前に音が割れて聴けたもんじゃない。


コレは・・・N・A・N・I・Y・U・E(何故)?


そしたら検索である。どうも筆者がやっていた各パートの音量レベルを調節する行為はMIXといった作業に当たるらしい。しかしながら音源を完成させる為には音圧を上げたり音質を決めたりするマスタリングといった作業が必要となるらしい。バンドのレコーディングの際に耳にしていた言葉だ。


音圧って何よ。音量と違うのですか。


ここで筆者はひとつ思い出した。


今まで何度もバンドで音源を作成してきたがスタジオから最終チェックで送られてきたデータを確認する際、必ずやり取りで『もう少し音量上がりませんか?』という言葉が出てきていた。この問題は最終的に筆者が折れる形(ホントはもっと上げて欲しいけど限界って言うから諦めマン)で終了していた。


コレがどうも納得いかず、実はエンジニアにパラデータをもらいこっそり大都会東京のナイスエンジニアに仕上げをお願いした事もあった(パラデータの意味も全くわからなかったのでメールコピペで地元エンジニアに伝えた)。それでも満足する結果は得られなかった。


ここで言う『満足する結果』とは筆者が普段聴いているアーティストの音源と同等の音量レベルが欲しいという事である。


そしてもうひとつ思い出す。


以前クソメジャーなアーディストのプロデューサーだったりレコーディングエンジニアだったりする方にMIXをしてもらった事がある。この時、『本当ならMIXお願いするといくらになるんですか?』と聞いた。恐ろしい金額だった。その後、『マスタリングまでお願いするとプラスいくらですか?』と聞いた。その返事はこうだ・・・


『マスタリングね・・・要らないよ。MIXちゃんとやればね。』


ここで筆者は考えた。MIXをしっかりとやれる技術は今の筆者には無い。全くない。言ってる意味すらわからない。そんな状態なのであればMIXはおいといてマスタリングをしっかりやる必要があるのではないだろうかと。


マキシマイザーといったプラグインで音圧は稼げるらしいと知る。確かにあれだけ小さかったMIX済み音源がグワッと音量あがる。キモチもあがる。

ただ・・・もう一声・・・もう少し上げたい。でも上がらない。割れる。


この時点で筆者はマスタリングやるにしてもそもそもMIXの段階でやるべき事をやっていなければ思い通りの結果を得る事など不可能だといった事実を知らない。


もう少し・・・あともう少し・・・この悩みを解決してくれるステキなアイツとの出会いまであともう少し。

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