雇用を「有期=契約社員」としているのはなぜか?
目標設定と期間
人材を育成して輩出していくという当社の理念を考えたときに、無期雇用での採用は合わないな、というのが根幹にあります。
また、「育成」という観点で考えたときも、あえて、期間を区切った雇用はメリットともあると考えています。目標設定の原則を考えたときに、期間を定めるのは基本中の基本です。しかし、キャリアにおいてしっかりと期間を決めて取り組んでいることは少ないのが実情ではないでしょうか。
目の前の仕事をこなすことに追われてしまい、中長期のキャリアの視点で本来取り組むべきことが後回しになる。そうやって数年、数十年経ってしまう。これは正社員≒無期雇用の一つの弊害だと思っています。終身雇用が前提であった時代においては、それでも組織内で一定のポジションに着けたので良かったのですが、今、そしてこれからはそういう時代ではなくなります。
「いつかやるだろう」ではダメです。これは、社員側の問題だけでなく、会社側にも同じことがいえると思っています。だからこそ、雇用の期間を定めることは、いつまでにどうなっていたいか、そのために何に取り組むべきか。どういう学習をすべきか、も、社員と会社と双方がより真剣に議論できるようにするための一つの仕掛けになると考えています。
”ユウキ(有期)”に付いてしまったネガティブイメージ
少し話がそれますが、「契約社員=有期雇用」という言葉は、今の日本においてはネガティブに捉えれられています。それは仕方なくて、企業側が雇用におけるリスクをとらないために、「契約社員=有期雇用」を都合よく使ってきた結果です。ただ、当社における「有期雇用」というのは意味が全く異なり、「次のステップを見定めながら、雇用期間をより有効に過ごしましょう」というための仕組みです。
これからの日本においては、すべてではないにしても、こういう考え方での働き方をできる人が増えていくべきだと思っており、もっと広めたいとも思っています。なので、有期雇用の際の名称も「契約社員」ではなく「リ・キャリア社員」といった少しでもポジティブにとらえてもられる発信をしていければと思っています。