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性・年齢階級別にみた1人あたり国民医療費の内訳/医科・歯科・調剤

性・年齢階級別にみた1人あたり国民医療費の内訳/医科・歯科・調剤

1人あたりの医療費は伸びてる。コロナ禍での受診控えが一旦押し下げたものの、2021年も上昇傾向は継続。

おおよそ30万円がめやす。

まぁおそらく高齢化が原因でしょうというのは誰しもが思うはなし。

人口ピラミッドと将来推計をみれば、今後は人口は減れども高齢化率が上昇するのは明らか。

よりよい医療費支出と負担のありかたってどんなもんかと思ったらば、現状認識の解像度を上げとく必要があるわけで、こ

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性・年齢階級別にみた国民医療費40+兆円の内訳/医科・歯科・調剤

性・年齢階級別にみた国民医療費40+兆円の内訳/医科・歯科・調剤

医療費は年々のびつづけてます。40兆円をこえてます。医科、歯科、調剤、訪問看護で大まかに分けるとこんな風に推移してます。

というグラフは別の記事用につくっててんけど。

これはどうも「概算医療費」らしい。

もっと詳しい状況は「国民医療費」として厚生労働省から公表されるらしい。

国民医療費はだいたい11月ごろに前々年度のものが公表されるので、記事公開時点(2022/12)での最新版は2020年

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都道府県別の医療費統計/医療費の動向2021

都道府県別の医療費統計/医療費の動向2021

厚労省「医療費の動向調査」より、都道府県別の(概算)医療費。

前提として、2021年度だと日本全体では年間に44兆円程度の医療費がかかってます。

概算医療費の金額全体

医療費金額全体の都道府県別ランキングがこちら。

トップが東京都。最下位が鳥取県。ほぼ人口に比例。ただし、人口2位の神奈川県は人口3位の大阪府と医療費で逆転するなど例外あり。

トップ4都府県はそれぞれ差が大きい。5~9位は横

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診療科別、医院の医療費統計/医療費の動向2021

診療科別、医院の医療費統計/医療費の動向2021

2021年の医療費総額、44兆円。

総額だけだと「へぇ」とか「すごッ」とか「やばッ」以上の感想をもつのは難しいもの。内訳、知りたいですね。

本noteでは「医科」の「診療所(クリニック・医院)」における統計を「主たる診療科別」に見ていきます。

ちなみに、ここでは保険診療にかかる医療費(概算医療費)のはなし。

さらにちなみに、「医科」の「診療所」の医療費はここ20年でこんな推移になってます。

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医療機関別の医療費統計/医療費の動向2021

医療機関別の医療費統計/医療費の動向2021

医療費の内訳note。ここでいう医療費は保険診療の費用で、自費を含まない概算医療費のこと。

近年だと年間でだいたい40兆円がめやす。

概算医療費の金額医科・歯科・薬局

医科、歯科、保険薬局それぞれの医療費を塗り分けた図が以下。

保険薬局を赤で目立たせているのは当アカウントが薬事に興味をもっているからで、それ以上の深い意味はありません。

積み上げ棒グラフだとわかりづらい個々の項目の推移が以

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診療種類(医歯薬)別の医療費統計/医療費の動向2021

診療種類(医歯薬)別の医療費統計/医療費の動向2021

自費をふくまない概算医療費についての統計。今回は「診療種類別」の統計について。

「診療種類別」とは、医科なのか歯科なのか、調剤なのか、はたまた訪問看護なのかという分類別の医療費のこと。

全体でみると44兆円ほどの医療費は、それぞれどの診療種類でつかわれてるんやろ?

診療種類別の概算医療費医科、歯科、調剤、訪問看護療養のそれぞれで塗り分けたのが下図。

当アカウントは薬剤関連の話題を中心にして

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一人あたり医療費の推移/医療費の動向2021

一人あたり医療費の推移/医療費の動向2021

医療費が増大している、という話の詳細版。このnoteでの「医療費」は「概算医療費」の話やで、とおことわり。

一人あたり医療費総数

医療費が増加してるっていうても色々な要素があるわけで。人口減少しつつある日本では、医療費のかかる人じたいが減れば医療費全体も減少する…?

じつはそうとも言い切れず、一人あたり医療費が増加しているという現状を表すグラフがこちら。

人口は減少しつつも、高齢者が増え続

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天引きされた保険料のゆくえは?保険制度と概算医療費に関する統計/医療費の動向2021

天引きされた保険料のゆくえは?保険制度と概算医療費に関する統計/医療費の動向2021

厚生労働省が公表している「医療費の動向調査」。

この調査の目的は以下のように記されてます。

ややこしい文言が並んでるけど、ようするに保険証をもって医療機関にかかった人々に使われた医療費の動向を調査してるみたい。

保険証を提示して医療機関にかかる場合は「○割負担」というかたちで医療費総額のうち一部を支払えばよく、国民皆保険制度のありがたみを感じる場面。

いっぽう、自己負担されなかった部分の多

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都道府県別にみる薬剤師の特性/薬剤師統計2020

都道府県別にみる薬剤師の特性/薬剤師統計2020

薬剤師の統計は厚生労働省が二年ごとに取ってて、現時点では2020年が最新。データは膨大なので、わかりやすいところから都道府県ランキングを紹介してみよう。

薬剤師数まずは都道府県別にみた薬剤師数から。

総数

東京、大阪、神奈川、埼玉。人口に比例して薬剤師も多そうな印象やけど、実は人口ではすでに神奈川は大阪を抜いているので、単純な比例関係でもないみたいや。

大阪には「薬のまち、道修町」があって

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都道府県別にみる歯科医師の特性/歯科医師統計2020

都道府県別にみる歯科医師の特性/歯科医師統計2020

歯科医師の地域特性を厚生労働省の統計から見てみよか。

歯科医師数歯科医師の総数は2020年時点で10万人ほど。より正確にいえば、10.7万人や。

総数

10万人のうち、1.7万人が東京で働いてるらしい。人口比で考えればまぁ妥当かなという数字。

島根、鳥取が46位と47位にいることからも、都道府県ごとの歯科医師数は人口に比例してるやろと予想できるわな。

人口あたり数

というわけで、人口あ

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都道府県別にみる医師の特性/医師統計2020

都道府県別にみる医師の特性/医師統計2020

医師についての統計は厚生労働省が二年ごとに取ってるんやけど、データは詳細で膨大で、ちょっと手に余るくらいや。

このnoteでは解析の入口に、地域の特性として都道府県別のデータを示してみよう。

医師数絶対数

まずは医師の人数。都道府県別にみると、これはどうも総人口に比例して多くなるものらしい。当然といえば当然やけど。

東京がとびぬけて多く、鳥取が最下位になるのは見慣れた都道府県ランキングか。

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医師、歯科医師、薬剤師の人口ピラミッド(1996~2020)

医師、歯科医師、薬剤師の人口ピラミッド(1996~2020)

医療職人口ピラミッドシリーズ更新のお知らせです。

医師・歯科医師・薬剤師統計(令和2年)データソースは厚生労働省が公表している「医師・歯科医師・薬剤師統計」。ますます重要性がたかまる日本の医療の現状を知るうえで貴重な資料です。

隔年ごと12月に公表されていた本統計は本来なら2021年12月公表かと思われましたが、コロナ禍の影響か、やや遅れて2022年3月に現時点での最新版が公表されました。

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医師人口ピラミッド(1975~)

医師人口ピラミッド(1975~)

医療現場を司る医師については厚生労働省が詳細な統計を取り隔年ごとに報告しています。

この記事では、性別・年齢階級別にみた医師数の推移を1975(昭和50)年から2002(平成14)年まで図で示します。それ以降は動画にてご観覧ください。

医師数の推移が詳細にわかる医師人口ピラミッドは今後の医療政策を決定する上で重要なデータになり得ます

概観人口ピラミッドを見る前に、大まかな推移の傾向をつかんで

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歯科医師人口ピラミッド(1975~)

歯科医師人口ピラミッド(1975~)

歯科医療を司る歯科医師については厚生労働省が詳細な統計を取り隔年ごとに報告しています。

この記事では、性別・年齢階級別にみた歯科医師数の推移を1975(昭和50)年から2002(平成14)年まで図で示します。それ以降は動画にてご観覧ください。

歯科医師数の推移が詳細にわかる歯科医師人口ピラミッドは今後の医療政策を決定する上で重要なデータになり得ます。

概観人口ピラミッドを見る前に、大まかな推

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