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英語のできない大学院生がアメリカに研究留学してみる話~受け入れ先探し編~

来月からアメリカに研究留学に行く、ERRNO87と申します。

留学についてのブログを書いてる人はたくさんいるし、私は書かなくてもいいかなぁと思ってたんですが、大学院生の留学、特に「正規留学ではなく、短期で行きました!」という人がネット上だとあまり見つけられず、、、

自分が困ったことは後世に残しておこう!という気持ちで、これを書いてます。

書き出してみたら思ったより長くなってしまったので、ひとまず、日本でやった手続き的な準備を、3つのシリーズに分けてご紹介しようと思います。

だいたい留学の1年前~出発直前にかけてやったことたちです。

同じ留学でも、語学留学や学部での留学とはかなり手続きをしてると思うので、そういう方はこの3回ふ~んと読み飛ばしてください。それ以降ではきっと面白いことを書きます。

留学受け入れ先探し

まず一番大事な問題はこれなんじゃないでしょうか。

大学院生の場合、受け入れ先の探し方は、次の3つのパターンがほとんどだと思います。

1.自分/知り合いのラボの教員の知り合い
2.大学が協定を結んでいる大学の研究室
3.論文や学会で知っている研究室

1とか2だと、受け入れを拒否られるリスクとしてはかなり低そうなイメージ。私の知り合いだと、「すでに進んでいる共同研究のグループの中の1つの研究室に行く」なんてパターンも聞きました。

あと、3の中でも、以前に国際学会で対面で話した、とかだと多少リスクは減らせるかもですね。

ちなみに私はと言うと、、、

一番リスキーな「論文を読んで一方的に知っている研究室」に、行きます!!

まあ、行きたいと思っちゃったんだからしょうがないですね~~~
反省はしておりませんし、結果オーライです。

知らん人を受け入れてくれてありがとう、教授。

私のやり方が良かったのかは分かりませんが、もしかしたらリスキーなことをやろうとしている人が私以外にもいるかもしれないので、受け入れ交渉で行ったことを詳しく説明していきます。

一方的に知っている研究室に受け入れをお願いする方法

具体的に行ったことは2つです。

1.ダメ元でもアタックする強い気持ち
2.最大限準備したメールを送る

まずは気持ち。

私は本当にめちゃくちゃにラッキーなので、最初に興味を持ったところに受け入れてもらえることになりましたが、知り合いでは自分の分野で高インパクトな論文を投稿している研究室に片っ端からメールを送りつける、みたいな猛者もいました。

どちらにせよ、この気持ちがないと一生次のステップに進むことはできません。とても大事。

この心の準備をしながら、でもやっぱり第一希望のところに絶対に受け入れてほしいので、丁寧にメールの準備をします。

メールの内容

以下が実際に送ったメールの一部です。

Dear Prof. 教授の名前,

My name is 自分の名前, and I’m a Ph.D. student in 専門分野 working with Prof. 指導教員の名前 at 大学名, Japan. I am contacting you because I am interested in joining your group as a research student after 留学に行きたい時期. I have a doctoral fellowship from 奨学金をもらっている機関名すべて, which covers about 奨学金の金額 USD/year for three years. And I’m currently also applying for another fellowship in Japan, and the results will be announced by the end of June.(結局採択されませんでしたが、これはJSPSの若手研究者海外挑戦プログラムのことです)

I am interested in 興味のある分野. I have spent most of my undergraduate and master's studies trying to 学士と修士の時代の研究のテーマ. I have found that そのテーマで私がした発見をザックリと. I was particularly impressed that なぜそれが凄いのかダメ押し.

Since entering the Ph.D. program, I have been working on 博士課程での研究テーマ. Our group has long been discussing 何を議論しているのか. Some of those studies can be found in 雑誌名 (DOI:論文のDOI) and 雑誌名 (DOI:論文のDOI). So far, I have 今自分がやっていること. After reading your group's paper, I wonder if 今の自分の研究をあなたのところでこういうふうに発展できるんじゃない?という話.

I attached my CV for your reference to my academic background. Please let me know if I should provide any additional information.

Sincerely,
自分の名前
Graduate Student in 研究室名, 大学名

私のメール

全部DeepLとGrammarlyを使って頑張りました。変な箇所があるかもしれません。今ならChatGPTをつかってよりよい文が書けるかも。ぜひ反面教師にしてください。

お金の話

まず最初の方でお金の話をしていますが、本当にお金は大事です(アメリカの場合)。

今回私は、知り合いでもなんでもない研究室に行くので、向こうは1円も出してくれません。

そして、あとで詳しく説明しますが、その期間に収入がないと大学院生の場合はビザが取れません。

なので、収入があります=滞在可能です、ということになります。

準備の項目には入れませんでしたが、アメリカへ(特に3か月以上)の留学を少しでも考えている方は、まず指導教員に相談するなどして滞在期間の収入を確保する必要があると思います。

研究の話

中段あたりでは研究の話をしていますが、もし向こうでやりたい研究が決まっているなら、そのアイデアを具体的に書いた方が良いと思います。

留学以降、おそらく受け入れ先と共同研究をすることになると思いますが、自分の指導教員と受け入れ先の先生が対立する主張だったりしたらかなり危機です。

やりたい内容については、こちらも事前に指導教員と相談しておく方が望ましいかもしれません。

CV(Curriculum Vitae)

「最後の段落に出てくるCVとはなんぞや?」という人もいるかもしれません。

CVは、履歴書みたいなものです。ググるとたくさんテンプレも出てきます。

私は修士の時にアカデミック・ライティングというめちゃくちゃ不人気な授業をとっていて(人気が無さ過ぎて最終的に履修者が私だけになりました)、その課題の一部としてこのCVというのを書いていました。

しかも幸いなことに、その授業は課題をネイティブの先生が文章を添削してくれる形式だったので、私のCVは英語の文法的には完璧だったわけです。

このCVなるもの、日本人にはあまりなじみがないので、海外で働いた経験のある周りの研究者や留学生などに添削をお願いすることをオススメします。ネットにもテンプレなどありますが、研究者向けは少し仕様が違う可能性があります。

最後に

私はこのメールを、留学に行く9か月前くらいに送りました。

残り2回でビザと滞在中の宿の話をしますが、そのあたりのことを考えると、半年前には受け入れ先を決定しているとよいかなと思います。

最後は、送ったら1~2週間ほどはひたすら神に祈りしましょう。日ごろの行いを良くすると願いが通じる可能性もあります。


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