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苦しみの始まり

前回の続きです。


【自己肯定感の上昇】

いよいよ初日の営業がはじまった。

コロナ渦だったため、その日は半日営業だったようで、お昼を食べて帰宅になると告げられた。
もちろん、そんなこと事前に聞いていない。
が、早く帰れるのは嬉しいので、
頑張るぞー!と張り切っていた。

私は持参のメモとペンを持ち、説明されたことを
全てメモしていた。
これは社会人であれば多くの人が身についている
ことだと思うが、私の同期はそれができていなかった。

なので、それに関して同期が先輩社員から怒られた。
そして、私が逆に褒められた。

当たり前のことをやっていても褒められるのかぁと
不思議な気持ちだったが、嫌な気はもちろんしない。

その後のロープレや、物件出し(サイトを使って条件にあった物件をいくつか出すこと)も
同期は怒られ、私はセンスが良いと褒められた。

そうしていくうちに、私の自己肯定感は上がり、
同期のやる気は下がっていった。


【踏ん切りをつけた同期】

お昼になり、私と同期は退勤の時間になった。 
1日勤務の予定で出勤してきているので、
もちろんお互いに午後の予定はなく、
一緒にお昼を食べて帰ることにした。

「学校早帰りしてるみたいで楽しいなぁ」と
ルンルンしている私とは裏腹に、同期の顔は
どんよりと曇っていた。

ハンバーガー屋さんに入り、席についた。
今日の振り返りでも話そうか、と思っていた時、
「俺、辞めるわ」と同期が言った。

え?早くない?なんで?もっとやろうよ!

と、私は彼を引き止めた。

しかし、彼は「ここではやっていけないと思う」
ときっぱりと言い、明日、辞めることを店長に
電話すると断言した。

たった1日で私は同期を失った。

しかし、彼の判断は正しかったのかもしれない…。


【標的】

次の日出勤すると、彼はいなかった。

そして店長が「〇〇君は辞めました」と報告した。

同期はいなくなってしまって悲しいけど、
私ならここでやっていける、褒められたし。
多分大丈夫…!とこの時はやる気に満ちていた。

しかし、おそらく彼は「標的」だったのだ。

標的を失ったこの店舗は、新たな標的を求めた。

もちろん、それは私になる。

【新たな標的】

標的を失った店長たちは、私を標的にした。

はじめはそれにも耐え、いじめられてもめげない!
という不屈の精神を保っていた。

しかし、ある些細な出来事で私は
専務に目をつけられる。
※本社に出向いた際に、挨拶されなかった、
とのこと。その時私は専務に気づかなかったので、
無視していたわけではない。

店長は専務の従順な犬だったので、
専務が私に怒っているということを聞き、
店長は私をこれでもかというほど怒ってきた。
※飼い主を攻撃したやつを許さない、みたいな感じ。

その日から
専務×店長の、私へのいじめがはじまった。

【軍隊?宗教?】

専務と店長の関係はかなりの主従関係で、
専務の電話に3コールで出なかったら
給料&ボーナスカットだったらしい。

店長は、接客中であっても
専務から電話が来たらお客様そっちのけで
20分くらい電話する。

軍隊かよ…と思った。

専務が店舗に視察に来た時は、
接客中であっても全員で席を立って
お客様の前で大きな声で専務に挨拶する。

宗教かよ…と思った。


もうこの辺りで私はこの会社が
如何に普通ではないかを理解していた。

店は、
店長、主任×2人、女性社員1名、私、の
5人体制だった。

そして、業務委託として女性2名が
定期的に来ていた。

この女性2人はこの会社に染まっておらず、
異常性を理解していたので、今後の私を
大きく救ってくれることになる。


また続きを書きます。

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