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6歳の子供に説明できなければ、理解したとはいえない#14「半導体とメゾスコピック系、生命と非生命」

周りにある電化製品、その中には数多くの半導体が含まれている。半導体は、絶縁体(電気を通さない性質)と伝導体(電気を通す)の両方の物性を持つ非常に役に立つ物質である。このように全然性質の異なるモノの間の中間的なモノは興味深い現象が多い。

大きさのスケールで考えてみる。量子力学が成立するようなミクロなスケートと、惑星の運動のようなマクロなスケールの間のスケール、これらはナノテクノロジーとかメゾスコピック系などと呼ばれているスケールの話だ。おおまかにいうと、ナノなので10^(-9)メートルというナノメートルの大きさだ。今、流行りのコロナウイルスもほぼこの大きさだ。半導体とのアナロジーでいうと、いわば、生命と非生命をいったりきたりするスケールではないだろうか。細菌(生命)とウイルス(非生命)の違い、脳の精神活動とシナプスの関係など、やはりここでも興味深い現象が多い。

自分の博士課程での専門分野は、さらに、このメゾスコピック系におけるレギュラーな運動とカオス的な運動の中間的なダイナミクスの研究だった(かなり量子力学寄りだが)。全然違う性質がぶつかり合う境界で、きっと多くの面白いことが待ち受けているに違いない。
以下、以前書いた量子力学と古典力学(ニュートン力学)についての話も紹介しておく。


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