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こんにちは、不妊治療 No.7

こんにちは、オズマジョです。

「実は、子供生まれたんだ」
不妊専門病院に行くようになってから、子供が生まれた後に申し訳なさそうに報告される事が、何度か続いた。
多分、気を使ってくれているんだと思う。

私たちは、それを聞いて本当に心の底から「わー!!!おめでたいね!良かったねえ!」と純粋に思うのだけど、
きっと、そう思えていないだろうから…と相手に思われてる事が少し悲しかった。
それと同時に、同じ分量で気を使わせて悪い事をしたな…とも思う。
中には不妊治療の末に授かって生まれた方々もいて、出来た時は相当嬉しいだろうに、人に報告するときにそんな気持ちになってしまうのだ。本当に申し訳ない。
でも…
もしかしたら、自分たちは素直に喜べなかった事があるのかもしれない。
なので、配慮しなくてはと思ってくれたのかもしれない。

だから、言いにくいのだ。

不妊治療は、告白しにくい。

言っても言わなくても気を使われる。
言わなくても、突然病院に行くしそれがあまりの頻度なので「病院通い」を心配される。(そりゃそうだ)
言えば、できても出来なくても気を使われる。
本当にセンシティブな問題だ。
本当に難しい…
yuricameraさんも書いていたけれど、本当に不妊治療をオープンにしてる人が稀なのはそう言う面も大いにあると思う。

(彼女も不妊治療についてのnoteを書いていて、とても参考になるのでオススメです→ コチラ )

…………

人工授精は結局うまくいかず、なぜか、あっさり体外受精にステップアップを決断してしまった私。

家に帰って、その日の結果を報告し、「もう体外しかないから」というと、あまりの私の突然の決断に、え、待って待ってと夫は混乱していた。

体外って言ったらお金だってすごくかかるよ?待って待って。

もう覚悟を決めなよ!と思ったけど、私もホントの覚悟を決めたわけじゃない。
全然迷ってる。
どうしようどうしようと思っている。
だから黙っていた。

そしてその日は、そのまま寝た。
疲れたんだと思う。
それから、夕方起きてご飯を作って食べて、またすぐに寝た。

しょうがないじゃない。
それしか方法がないんだってさ。

でも、
ほんとにいいの?
なんとかなる?

自問自答しながらもテキパキと私は次へと進んでいた。

それから、体外受精に入るために受けなきゃいけない検査を次々受けていった。
心電図を撮ったりなどの検査費用30000円。
これは、私が健康診断をちゃんと受けてればもう少し安くなった。
それから、夫の高度精子形状機能検査。
保険適応外12000円。
検査で分かった、私に足りないビタミンを補うためのサプリも紹介されて飲むことにした。
1500円で60日分なので案外高くない。


さあ。いよいよだ。

生理3日以内に受診したら、いよいよ体外受精がはじまる。

ホントに始まるの?
お金大丈夫?
いや、ほんとは嫌だよー!
やだよー!
やめよー!と叫んでいた。
生理が始まった日、怖気づいて、行くのやめたいと夫に半べそでいったし、
かなりの悪天候(命の危険を感じたレベル)だったのもあるけど、
実は色々理由をつけて1周期見送った。

でも、
でも、
でも!
もうやるっきゃないっ。

生理開始3日目、病院へ。

「念のために聞くけど、本当に体外受精を始めますか?」

「はい…、お願いします…」

弱弱しい返事をした私に、先生は言った。

「うん。そうだね。
旦那さんのこれまでの結果を見ると、体外受精が確実だと思う。
それに、旦那さんは手術も受けてるし、今までの経緯として、できることは全部やってるもんね。」

そういわれて、私ははっとした気持ちになった。

できることは、全部やったんだ。
そうだよ。
全部やったんだよ!

その時、はっきりと私の、やっとやっと気持ちの整理がついた瞬間だったように思う。

「かんばっていきましょうね!」

「はい…、お願いします!!」

私の高度不妊治療がいよいよ始まったのだ。

一度待合室に戻ったとき、スマフォでTwitterを開いた。

不妊専門病院に行き始めてから、不妊についての不平不満、不安や愚痴をこぼすために作ったアカウント。
「いよいよ体外受精だーこわいよー」とでも早速書き込もうかなあと思ったのだ。

すると、
「ツイッターを始めて2年目!」
と表示されたのだ。

そうか、もう2年も経っていたんだ…

そんなに…

これから自己注射のやり方の説明や、予約の取り方などのレクチャーを受ける。
本当にいよいよ始まったのだ…


この続きは、また次回。

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