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今からでも遅くない!『トップガン』シリーズで見るべきポイント集

 お久しぶりの投稿が、こんなYoutubeや検索サイトで引っ掛かりそうな内容なのが自分でも笑えてしまいますが、ぜひもっと多くの人に『トップガン』シリーズを知ってほしいという一心で、ちょこっとまとめてしまいました!

 9月2日現在、『トップガン』4Kニューマスター版&『トップガン マーヴェリック』の連続上映が9月16日から始まる続報も発表されました!これは、トップガンについて何も知らない人でも見られるってわけですね!!

トップガンを知らない方へ

『トップガン マーヴェリック』大ヒット上映中!

 2022年5月27日に劇場公開された『トップガン マーヴェリック』ですが、9月現在、なお劇場公開が止まらず、近年の劇場公開では異例のロングランとなっています!

 老若男女問わず、"追いトップガン"なる社会現象も巻き起こっているほどで、興行収入120億円突破も、もうまもなくでしょう!
リピーターによる収入が圧倒的ですから、映画愛者としては、より多くの人に観てもらいたいところ。

 しかしながら、なぜここまで本作に魅了されている人がこれほどいるのか気になるところですよね?

https://topgunmovie.jp/news/2022/03/ より

 そもそも、『トップガン』はご存じでしょうか?
 1986年に公開された『トップガン』(トニー・スコット監督)ですが、トム・クルーズ(当時24歳)の出世作としても知られます!

 もともとアメリカ海軍のパイロットだったトム・クルーズ演じる"マーヴェリック"と相棒"グース"が、更なる戦闘技術向上を目指しアメリカ海軍戦闘機兵器学校、通称トップガン(Top gun)に派遣されるというものです。

 簡単に言えば、そのトップガンで、マーヴェリック含むエリートパイロット同士の切磋琢磨や、訓練生活における個々の成長や葛藤が描き出されているという作品になります!
 『トップガン マーヴェリック』は、36年の時を経た続編にあたるわけで、『トップガン』を見て、当時マーヴェリックをマネて同じ仕様のサングラスやジャケットを基調とするファッションを楽しんだ人からすれば、待ちに待った瞬間だったわけですね

『トップガン』の見るべきポイント

【ストーリー】


 とても分かりやすい!いわゆる破天荒キャラなマーヴェリックが、仲間たちと衝突したり繋がったりする中で成長していくんです。訓練中には、上官から叱られたり、とあるアクシデントで挫折しそうになったり。マーヴェリックの、人に対する接し方や普段の過ごし方も、見ている側からすると面白く映ったり、一匹狼に見えたり。強がっているのか、本当に強いのか。

まあ、週刊少年ジャンプ系の作品にも近い、熱い男の物語と言いましょうか。昔ながらの作品ですね。
 その中に、ケリー・マクギリス演じる教官チャーリーとの出会いや家族愛など主人公が抱える感情も豊かさに溢れています

【俳優】

 『トップガン』が大ヒットで、演じる若手役者にもスポットが当たります
トムクルーズは、今でこそ大スターですが、『卒業白書』で話題を集め、『トップガン』で一躍トップスターに。そして、それ以降も『ミッション:インポッシブル』シリーズをはじめとしたアクションスターとなります。そのほとんどがスタントなしという究極のリアル演技でも有名ですね!ちなみに、トム・クルーズ作品のバイクに乗るシーンのベースは、『トップガン』で経験したことによるそうですよ。
 来年には『ミッション:インポッシブル デッドレコニング part one』が上映され、今年から来年にかけてのトム・クルーズ熱狂は止まりません…。来年の来日も楽しみです。

 ヴァル・キルマーは、マーヴェリックと肩を並べる"アイスマン"としての登場。実は続編でも重要なカギを握っています。これで注目され、のちにバットマン役にも起用されていますね。

 アンソニー・エドワーズは、マーヴェリックの相棒"グース"として登場。奔放で明るい印象を抱かせます。その後、テレビシリーズや『ゾディアック』(デヴィッド・フィンチャー)など起用されていますね。

 メグ・ライアンは、グースの妻"キャロル"として登場し、とてもキュートな存在として映し出されます。これを機に、『恋人たちの予感』(ロブ・ライナー)や『めぐり逢えたら』『ユー・ガット・メール』(ノーラ・エフロン)などに出演し、一躍"ロマンティック・コメディの女王"と称されます。

 他にも名プレイヤーが脇を固める中で、意外と知られていないのが、ティム・ロビンスの存在です。彼の作品といえば『ショーシャンクの空に』(フランク・ダラポン)でしょう。世界で最も愛される映画の一つとしても、知らない人はいないほどの作品の主人公を演じました。『トップガン』出演後、
92年『ザ・プレイヤー』(ロバート・アルトマン)でカンヌ国際映画祭で男優賞受賞
94年『ショーシャンクの空に』出演
95年『デッドマン・ウォーキング』で監督を務めベルリン国際映画祭で男優賞、アカデミー賞で主演女優賞をもたらします
2003年には『ミスティック・リバー』(クリント・イーストウッド)で助演男優賞を受賞。

 彼は、パイロットの"マリーン"役として登場します。オープニングの"クーガー"と同じ戦闘機の後部座席、卒業式、ラストの帰還シーンなど、総出演時間で言えば、かなり短いですが、確実に爪痕を残したといえますね。

ちなみに、上記の俳優たちは、現在60~63歳のほぼ同世代なんですよね。
等身大で臨んでいたということも伺えますよね。


【音楽】

 『トップガン』といえば、米国映画の中にも名を遺す、有名な音楽たちが目白押しです!音楽史上最も売れたサウンドトラックの一つとしても有名です!
 まずは、オープニングの『Top Gun Anthem』です。音楽を担当したハロルド・フォルターメイヤーの代表作とも言えます。ゆとりを持ちつつも荘厳な雰囲気からのエレキギターサウンドが、誇り高き海軍、確固たるトップガンの存在感を示すかのような1曲です。タイトルバックとの相性がこれほど合う楽曲はありません。これを聞くだけで僕は鳥肌が立ちます!

 そしてそこからカットインしてくる『Danger Zone』です。1984年『Footloose』で有名なケニー・ロギンスの楽曲です。聞いたら思わず走り出したくなるよなギターサウンド、戦闘機が飛び交う空や空母のざわめきの中に溶け込みそうな透き通る歌声が、『トップガン』の代表曲ともいえるでしょう。

 エンディングに流れるのは、チープ・トリック『Mighty Wings』です。劇中でもドッグファイトシーンで流れますね。日本のショーレース系のテレビ番組でもよく聞くイントロの楽曲です!

 そして、ヒロインのチャーリーとのシーンで流れるベルリンの『Take My Breath Away (Love Theme from "Top Gun")』です。これは、公開後のアカデミー賞で歌曲賞、ゴールデングローブ賞で主題歌賞を受賞した楽曲になります。時代を彩り、2人の愛を象徴するような雰囲気を漂わせるサウンドです

ぜひ、これらのポイントを踏まえて鑑賞してもらえると、初めてでもとっつきやすいと思います!続編見る前に、必ず見ていただきたい!

https://topgunmovie.jp/news/2020/05/ より

『トップガン マーヴェリック』の見るべきポイント(若干内容含む)

【ストーリー】

 まず前作を見た上で鑑賞すると、よりそのスケール感や前作からの共通項と変化を楽しめるでしょう。なぜなら、36年ぶりの続編なのですから。通常続編といえば、長くても10年以内が定番で、続編が製作されることも決っていて、それを首を長くして待つのが流れですよね。

 でもトップガンは違います。トム・クルーズ自身が、続編の製作権を自ら買収して誰にも今まで譲ってこなかったのでした。前作をよく観ていると、マーヴェリックは将来、教官に志願したいと言っているシーンがあります。マーヴェリックの今後を描く可能性はこの時点で示唆できるでしょう。

 しかし、続編への構想を積み重ねるうちに、そのストーリーを描くためには、物理的に海軍やそれをめぐる環境・技術が伴わなければならず、今の今まで作ることができなかったのです。これは、意図的にそうしたということなんですね。

 だからこそ、この36年という時間には、『トップガン』公開時から今まで同じ時間軸が流れ、地続きであるという意味が含まれます。その視点で見たときに、フィクションの世界ではない36年後の2020年初期を描いた作品として見ることができます。もちろん、世界観だけではなく、パイロットの性別や人種、国籍も見る限り、前作とは異なります。また、今回パイロットたちが課せられたミッションの根本の原因も、世界情勢が反映されているのではないかと考えてもいいでしょうね。

 本作においても、友情、愛情がテンコ盛り。愛情の中でも家族愛・恋愛・仲間への愛・パイロットへの愛、見る人によって多く捉えるものがあるでしょう。興奮と感動と多少の笑いを含んだ、王道中のストーリーをさらに磨き上げた完璧なシナリオを目にするでしょう。

 また、前作担当したトニー・スコット監督は本作に着手する以前に亡くなられています。よって今作はジョセフ・コシンスキーが監督を務めていますね。前作の大ヒットを受けて、かなりGが掛かった製作になったと思うけれど、前作を引き継ぐ世界観と、リスペクトした数々のシーン、そして前作を上回るシナリオは、トニー・スコット監督への愛をも感じられるでしょう。

 ちなみにトニー・スコット監督は、『エイリアン』『ブレードランナー』で一躍有名になり、近年では『ハウス・オブ・グッチ』などで監督を務めたことで知られる巨匠リドリースコット監督の実の弟でもあります。兄弟して、素晴らしい映画監督だなぁと思い知らされますね。

【俳優】

 実は本作では、前作から引き続き登場する人物は2人だけ!マーヴェリックアイスマンです。それ以外は、すべて初出演する俳優たちですから、それも36年後と考えると納得できると思います。
(実は名前だけ前作で登場している人物は1名います!よく探してみましょう!)

 そして、本作登場するパイロット俳優は、『セッション』(デイミアン・チャゼル)でドラム奏者を演じたマイルズ・テラー『ドリーム』(セオドア・メルフィ)でジョン・グレンを演じたグレン・パウエル、それ含む俳優たちは多数が本作が本格的な参加になっているようです。

 今回、演じるうえで、トム・クルーズの綿密な計画の上で、実際に俳優たちが、登場する戦闘機に乗り操作できるように4,5か月訓練を重ねたといいます。通常なら、パイロットが2年かける訓練を撮影のために半年に凝縮して訓練していたようで、実際に戦闘機に乗って、ハイG(7~8G)に耐えながらお芝居するので、それも含めて映像化されることの同意を取った上で撮影されたとのこと。CGではなく本物でなければ意味がない、というトム・クルーズ含むパイロット陣の本気が見られます!

 それに加え、脇を固める名優たちがすごい!これまで4度のアカデミーノミネートのエド・ハリス。彼は、『ライトスタッフ』(フィリップ・カウフマン)や『アポロ13』(ロン・ハワード)にも出演し、パイロット界としては納得のキャスティングですね。また、エミー賞に7度ノミネート、8度目で受賞したジョン・ハム『ビューティフル・マインド』(ロン・ハワード)でアカデミー助演女優賞に輝いたジェニファー・コネリーと、かなり固めてきている印象を持ちます。


https://topgunmovie.jp/news/2022/04/  より


【撮影】

 本作ほど、空撮において本物を追求した作品はないでしょう。前作当時では考えられなかった手法を取り入れています。俳優が実際に戦闘機を操縦するのであれば、それを機内からちゃんと撮影しなければなりません。

 今回、コックピット内にIMAXカメラ6台を導入し、まるで自分が乗っているかのような体験ができる映像が完成しています。映像に映されているのは役者ではなく本物のパイロットです。しかも、機内に撮影スタッフが入れるわけではないので、役者自ら撮影手順を学んで操作したとのこと。戦闘機を何度も飛ばすにもお金がかかるので、入念に準備をして撮影がされたようですね。

 何百時間と撮影し、数十秒を作品に取り入れるという作業を積み重ねている撮影スタッフには敬服の思い。そして前作同様に激しいドッグファイトも繰り広げられる本作は、地上撮影や空撮にも余念がありません。とても美しく迫力のある映像が大スクリーンで見られること間違いなしです。
(ちなみに、セットが壊れたために結果的に一発撮りになったシーンが1シーンだけあります。どこでしょう!)

 今回、撮影で使われたレンズは、シグマという日本の会社が提供しているもので、生産は福島県で行われています。日本の撮影媒体が、世界的に有名な作品を撮影したと考えると、とても誇らしいですよね。
 前作同様、マーヴェリックがバイクに乗るシーンも注目です。序盤では、爽快に走るマーヴェリック、いやもはやトム・クルーズが映し出されています。スピード感と爽快さを一緒に感じられるでしょう。バイクの車種・メーカーにも注目です!!


【戦闘機】

 本作に登場する機体は本物を使用しています(一部CGがある)。前作がF-14戦闘機でしたが、本作ではF-18と言われる戦闘機がメインで登場しますね。前作にはない戦闘機の機能や速さも、また見て楽しめる要素になっています。
 そして、本編では2シーンにおいて、トム・クルーズの自家用機が登場しています!自家用を持っていること自体も驚きですが、それを登場させるというのも、もはや作品の域を超えた、とあるパイロットの実録になっているとみて取れますね。ちなみに、トム・クルーズは1994年に免許を取得したそうです。

【音楽】

 前作が成功した要因には音楽的要素もありましたが、本作においてもそれは同じです。前回担当したハロルド・フォルターメイヤーに加え、直近のアカデミー賞において『DUNE/砂の惑星』で作曲賞を受賞したハンス・ジマーを招きました。彼は、12回のアカデミー賞ノミネート(内2回受賞)、15回のゴールデングローブ賞ノミネート(内3回受賞)という超有名な映画音楽作曲家の一人として知られています!
 前述したように、前作への大きなリスペクトを込めた作品でもあるため、音楽も期待してください!作品の雰囲気や世界観にあった素晴らしい映画音楽が愛情いっぱいに注ぎ込まれています。作品の中にこれでもかと没入できるほどのものです。

 ラストの主題歌を務めるのは、あのレディー・ガガです。トム・クルーズが自らオファーして叶いました。前作は主題歌がアカデミー賞を受賞しましたし、次回のアカデミー賞候補になることは恐らく間違いないでしょう!
 ちなみに前作では、チャーリーを口説くときに歌われた楽曲が、ラストシーンの店内BGMとして流れる演出がありました。実は、本作でも劇中で似た演出がされています!これも、おそらく前作へのリスペクトですよね。どのシーンか、よく耳を澄ましてみましょう!

【コールサイン】

 トップガンでは、お互いを本名で呼び合うのではなく、コールサインと言われる、一般人で言えばあだ名で呼び合う習慣があります。もともと戦闘機の呼び名だったそうですが、今ではパイロット自身のネーミングを意味します。
 前作で言えば、グース、クーガー、マリーン、バイパー、スライダー…などなど。本作で言えば、(主要パイロット省略)サイクロン、ウォーロック、ハンマー、ハーバード、イェール…など。
 そのネーミングには、由来がちゃんとあるみたいですね。役によっては、本編と重なるコールサインももちろんありますが、脚本上では決っていて、次第に撮影期間中に実際にそう名乗るエピソードが生まれた役者もいたみたい。とてもユニークな習慣ですよね。名前の意味から、そのパイロットに愛着を持つこともありそうです!

【衣装】

 前作では、空前のサングラス&ジャケットブームが根付きました。また、首から下げるネームプレートも同様です。町中にマーヴェリックが溢れたという当時の逸話もありますよね。

 本作でも、日常的な軍服もそうですが、トムの白シャツ&デニムが似合いすぎるというコメントもよく聞きます。前作にはない、訓練シーン以外の大人たちのスタイリッシュな衣装にも注目ですよね。付けている腕時計や劇中では、マーヴェリック以外にも役者のほとんどがサングラスをかけている様子が見られます。それぞれの個性が出ているのも面白いです!

【肉体美】

 前作のビーチバレーシーンや、シャワールームシーンなど、パイロット陣の肉体美が凄いという印象もありました。本作も、必要不可欠なシーンとしてちゃんと用意されています。役者陣も唯一の見せ場として、事前にパンプアップして撮影に臨んでいたようで、その撮影日に向けて調整した役者もいたとか。もちろん、60歳前のトム・クルーズのそれも拝めることでしょう。
 公式にその様子も動画に上がっているので、ぜひ見てほしい。



#追いトップガンしようと思う方へ

  1. これから2回目・3回目を鑑賞予定の方も、この投稿を読んで見てみようと思った方も、ぜひ追加で本編に関する知識を蓄えた上で鑑賞することをおススメします!知らない裏話を知った上で鑑賞すると、作品の感じ方がかなり変わってきます!

  2. 前作をもう一度見直しましょう!「また、見るの?」と思う方もいると思いますが、新作を見た上で前作に立ち返ると、発見が多いものです!まるで続編を想定したかのような演出なのか?とか自分の中で想像が膨らむ膨らむ。この1,2の繰り返し、マジでエンドレスなので気を付けてほしいですが、見るたびに、着眼点が変わるので、見えないところも見えてくるようになったり…。でも、グッとくるポイントは変わらないので、何度も見ても「見てよかった」となるはずです!

  3. 鑑賞形式を変えてみましょう!せっかく、IMAX、4DX、MX4Dなど鑑賞形式が複数あるので、いろいろ試してみてください!臨場感ならIMAXだし、より体験型なら4Dがおすすめです!値段が上がるので、サービスデーに行くのがいいですね!9月16日から、前作と連続上映も始まりますので、流れで見ることで感じ方も変わるかもしれませんね!

  4. より軍隊的に見ると、めちゃくちゃ面白いので、こちらの動画ぜひご覧ください。

↑新作観ていない方は観ない方がいいです!

 ながながと読んでいただきありがとうございました。ネタバレ回避のため、内容が遠回しな記載が多いですが、調べれば載っているので、続きはご自身でどうぞ。知れば知るほど、また観たくなります🙇‍♂️


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