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まほろ駅前多田便利軒 読書感想文

行天春彦が、必ず幸せになりますように。

「まほろ駅前多田便利軒」の読後感です。
行天春彦とは、物語の登場人物なのです。

便利屋を営む多田と高校時代に同級生だった行天春彦は、ひょんなことで多田と再会をし、そのまま多田便利軒に居候をすることになります。

そんな2人を中心に巻き起こる様々な事件。関わる登場人物がとにかく人間味溢れていて、出てくる人達みんなのことが好きになる、三浦しをんさんらしさ満開のお話なのです。

なかでも行天春彦は、はちゃめちゃな行動をする反面、影を落とす知られざる過去の記憶の狭間を生きていて、こんな人物がいたら絶対気になって仕方がないだろう。と思うほど魅力あふれる人。

実際、一作目を読み終わったあと、残りのお話が早く読みたくて、図書館へ急ぎましたからね♪

多田と同級生だった高校時代の行天は、3年間でたった一言しか言葉を発しませんでした。唯一の一言は、裁断機で小指を切ってしまった時の「痛い」だけ。
言葉を発しなかった理由については、行天の子ども時代が明らかになる、「まほろ駅前狂想曲」を読むことで予想ができますが、その生い立ちが行天の価値観を歪めてしまっています。

怖いものは記憶

と語る行天。なんとかしてエンディングまでに、幸せを感じてほしい。と思ったのです。

実は、このお話もちゃんと映画になっていたのですね!わたしの子育て中で映画やドラマから離れていた期間に、3部作全て映像化されていました✨

キャストを見て、絶対に面白い映画になったに違いない!と思いましたよ。こちら↓です🎬

この2人以外に考えられないほどピッタリ!

さて、行天春彦は、はたして幸せになれたのか、なれなかったのか?

ネタバレはしないことにしますが、三作全てを読んだわたしの読後感は、とっても清々しいものでした。

三浦しをんさんのお話は、どれもとても好きですが、まほろ駅前シリーズは、特にお気に入りになりました。

時々出てきて不思議な予言をするおばあちゃんも、とっても魅力的で大好きです。


最後に、行天春彦の言った心に残る言葉を。

正しいと感じることをしろ。だけど、正しいと感じる自分が正しいのか、いつも疑え。

わたしも心に刻みます。

まほろ駅前シリーズは、3巻です。
人間っていいな♪ と改めて思う素敵なお話でした📕

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