調整
銀に輝く楕円の氷盤
中心で一本の鋭針が
ゆらりと支えている
熱戦の内に沈む心に
気の重さは増し始め
均衡は失われていく
彼の人は 正すモノ
羽ほどの荷を課して
水平軸へ目を凝らす
繰り返し繰り返し
試し 確かめて
少しずつ少しずつ
あるべき形に戻す
それは真に密やかに
気取られず行うから
神の手の技のように
何を為したものか
大衆の眼前に在って
知られることはない
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銀に輝く楕円の氷盤
中心で一本の鋭針が
ゆらりと支えている
熱戦の内に沈む心に
気の重さは増し始め
均衡は失われていく
彼の人は 正すモノ
羽ほどの荷を課して
水平軸へ目を凝らす
繰り返し繰り返し
試し 確かめて
少しずつ少しずつ
あるべき形に戻す
それは真に密やかに
気取られず行うから
神の手の技のように
何を為したものか
大衆の眼前に在って
知られることはない
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