見出し画像

仕事で「帰ります!」と元気に言った日のこと

気温が一気に変わり始めて
新しい季節を感じている。

自分が社会人になりたてだったときのことを
最近はよく、思い出す。

毎年この時期は
繁忙期だったこともあり
あっという間に過ぎ去っている。

忙しかったからそれだけ思い出もたくさんあって
ふと、前はこんなこともあったなあなんて 
思い出せる質量が多い。

4年前のこの時期は入社して
目まぐるしく変化する新しい環境、
仕事が思うようにうまくいかなくて
「私はこんなに能力のない人間だったんだ」
なんて自己嫌悪になりながら
落ち込んでいた。

社会人として一回り大きくなって思うことは
仕事ができなくて落ち込むことには
意味があまりないな、ということ。

落ち込んでもいいけれども
“落ち込む”ということ自体にはあまり意味がない。
落ち込んだ先に、どう行動するのか。

できないことはあって当たり前で
じゃあどうしようとクリアにしてゆくことが
次につながる。

できなくてもいい。
できないからこそ、次の自分になれる。


“能力のない自分できない”と落ち込んでいた当時の私
“できるまで頑張る”という1つの道筋しか知らなかった
私が
変化するきっかけになった出来事がある。


よく晴れた真っ昼間、

「今日は帰っていいんじゃない」
という一言を言ってもらった日。


文字にするとどこか嫌味のように見えるかもしれないけれども
驚くくらいに純粋に、

「頑張ったのはわかっているから
今のあなたがやるべきことは、
帰って休むことなんじゃないかな」

と言われたことがある。


だって、まだ最後までできていないし
だって、まだ価値発揮もできていないし
だって、まだ…。

そんな言葉を頭の中でグルグルさせていただけれども
張り詰めて“できるまで頑張る”をずっと実行し続けていた私は
内心、どこかホッとしていた。

あとはみんなでどうにかできるから
少し休んで、また次、元気に会えたら良いよ。

まわりのみんなの気持ちを下げないように
元気な声で帰るって言ってね」


私一人いなくてもなんとかなるという
“当たり前”の寂しさと
私が今日いなくて本当に大丈夫なのかな
という不安。


と、いうか
元気に「帰る」なんと言って大丈夫なのか笑。


「そんなこと許されるの?」

「確かに」

の、絶妙な気持ちを抱えながら、妙に納得してしまった。


あの日、勇気を持って「帰ります!」と元気に言ったら
周りのみんなからも元気に「お疲れ様!」「ありがとう!」
元気に返ってきた言葉は、今も忘れない。


やり方は
“できるまで頑張る”だけではなく
“みんなで頑張る”もある。
“違う方法で頑張る”もあるし
“誰かに託す”というのも
“手放す”というのもある。



自分が身をおきたい場所は、自分で決めたらいい。

もし、また1人で“できるまで頑張る”の成功法に
すがりたくなってしまったら思い出せるように。

いつかの私や、知らない誰かへ。

人生は思っているよりも、いろんな道がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?