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「ひたすら歩く!」


 私は歩くことが好きである。 

 学生の頃は部屋にいることが嫌いで、ひたすら歩き続けた。試験期間になると図書館が混むので、試験科目に思いを巡らせながら、ひたすら歩き続けた。少し前には、「哲学の道」を歩いても哲学の何たるかが解らなかったので、ひたすら歩き続けた。

 いつも、片側に荷物を抱えて歩いたので、両肩の高さに差異が生じた気がする。これは、いつか治そう。

 この時間、他人から見れば無益なものに思えようか。しかし、私にとっては有益なものであったと思う。

 歩いているうちに思考が整理された。
 諸々のストレスが発散された。
 付け加えると、疲労感がストレスに勝るまで歩き続けていたので、ストレスが溜まっているときほど足腰も鍛えられた。

 しかし、最近はあまり歩いていない。

 机上であれこれと考えてばかりであり、進歩がない。これこそ無益な時間である。明確な目的がないと歩き出せなくなったのはいつからであろうか。冒頭で歩くことが好きであると述べたが、歩くことそれ自体を目的として歩く機会はめっきり減っていた。

 今こそ、何も考えず、むしろ考え込む前に外へ出て、気が済むまで歩いてくるのが良いかも知れない。

ここまでご覧頂いただきまして誠にありがとうございます。 大事なお時間に少々の笑顔をお届けできれば幸いです。