痩せることへの執着

太ることに人一倍気にしているくせに、ストレスによる過食が止まらない。過食をしたあとの罪悪感は計り知れない。

食べてしまった。どうしよう。太ってしまう。醜くなってしまう。

気持ちが抑えられなくなり吐くことが多くなった。

当たり前だが吐くのは嫌いだ。食べたものが逆流するあの感覚、それに伴い流れてくる涙。吐いてしまったことに対する若干の罪悪感と、吐いたことによる若干の安堵感。ぐちゃぐちゃしたものが一気に流れ出てくる感覚は一生慣れないし、慣れたくもない。

吐くなら食べなきゃいいのに、脳内が麻痺しているのか、罪悪感を忘れたお気楽な頭なのか、食べたい衝動に駆られて食べてしまうのは何故か。

制御できないのは自分の意志の弱さ?

食べたいから食べているのに自分で吐いてしまう私は、普通の人とは違う身体のシステムが組み込まれているような気がしてしまう。勿論、そんなことは空想であって、普通の人と至って変わらない身体の作りだとは分かっている。

痩せが正義と言わんばかりの世の中を恨みながら、その世の中の思想に侵されている自分。自分の意志で食べて吐いている自分。ひどく無様で滑稽で醜い姿。

すでに醜いのだから、太っても変わらないのではないか?

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