【FX】実践編②

外国為替証拠金取引の押さえておきたい特徴

外国為替証拠金取引(FX)とは

外国為替証拠金取引とは、異なる国の通貨の交換あるいは通貨の売買です。外国為替は世界中で行なわれており私達の身近にも存在しています。

例えば、海外旅行に行く際に、ニューヨークに行くのなら、銀行で日本の円をアメリカの通貨のドルに交換します。このような外貨との両替は外国為替そのものです。

またドルに交換するということは、言い換えると、銀行で「円を支払って、ドルを買う」ということです。「お金を交換するとは「お金でお金を買う」ことと同じ意味です。日本では、円と外貨との売買が主になりますが、米ドルとユーロといった外貨同士の売買もできます。

売買できる通貨は取扱業者によっても異なりますが、米ドル、ユーロ、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、英ポンド、などが主流

「外貨の売買」という手法は、馴染みにくいかもしれませんが、海外旅行に行くときに、事前に、円と旅行先の国の通貨を交換されたことはありませんか?そして帰国したときに、外貨を円に戻されたことはないですか?それ自体が、「外貨の売買」になっています。ですから外貨の売買とは、言い方を変えれば両替のことともいえます。

この両替を旅行に行かずに、お金を殖やすために行なうことになります。
銀行などが主体の外国為替市場では、通常の売買は100万ドル(約1億円)を1単位としてトレードされ、現金決済されます。

こうした外国為替業務は、従来は外国為替公認銀行のみに認められていましたが、1998年4月の「外国為替及び外国貿易法(外為法)」の改正により自由化され、一般の投資家でも為替の取引を行うことが可能となりました。

そして、銀行間市場揚で行われている取引単位100万ドルの外国為替取引を、一般の投資家にも参加しやすいように取引単位を「1万ドル」へと小口化し、それをさらに少額の担保資金(=拠金)で取引できるようにした金融商品が、外国為替証拠金取引(FX:ForeignExchange)です。

例えばドルと円の交換の場合は、「ドル/円」または「USD/JPY」と表示します。FXでは、一定の投資額で、実際に用意した資金の何倍、何十倍もの取引が行なえます。そのため、少ない投資額でも、大きな利益を狙うことが可能になります。

外国為替3つの主要市場

外国為替市場の総取引量は、1日に約700兆円と言われています。そして外国為替市場は、24時間いつでも、世界中のどこでも取引できます。また為替市場には具体的な取引所がありません。外国為替市場に、特定の場所はありません。外国為替の取引が行なわれている市場は、インターバンク市場と顧客市場を総称したものです。

インターバンク市場は、インターネットや電話による銀行間同士の通貨取引を指します。顧客市場は、私たち個入や、各企業と銀行との通貸取引を指します。

外国為替市場とは、特定の場所を示しているわけではなく、世界中のインターバンク市場と顧客市場を漢然と表したものなのです。

株などを扱う証券取引所の場合は、東京の兜町、ロンドンのシティ、ニューヨークのウォール街というように具体的な場所がありますが、為替の場合は、それぞれの時間帯でどこの国のトレーダーが為替取引の中心になるかによって、「東京市場」とか、「ロンドン市場」「ニューヨーク市場」などと呼び分けています。

つまり、各国で為替取引をする銀行や取引業者の人々が活動している時間帯が、各為替市場の時間帯となるわけです。

言い換えれば、為替市場とは、世界基準の「時間帯」を表しているともいえます。

まず1日の最初に始まるのがウェリントンシドニー市場で、続いて東京、香港、シンガポール、フランクフルト、ロンドン、ニューヨークと24時間取引が流れていきます。この中で主要な市場は、取引量の多い順に、ロンドン、ニューヨーク、東京の3つです。為替取引量全体の約4割弱がロンドン市場、約2割強がニューヨーク市場、約1割前後が東京市場に 集まっています。

したがって、ロンドン市場の時間帯に最も為替変動が大きくなります。その為、「ロンドン市場の開く時刻が、為替市場の1日の本当の始まり」と言われています。

主要3為替市場の取引時間帯とその特徴

主要3為替市場の取引時間帯は、大体下記のようになります。なお取引所取引ではありませんので、あくまでおおよその時刻です。全て日本時間で表示しています。

ロンドン市場
PM3:00-AM2:00夏時間の期間
(3月最終日曜から10月最終日曜まで)
PM4:00-AM3:00冬時間の期間
(10月最終日曜の翌日から3月最終日曜の前日まで)

東京市場の参加者に欧州市場参加者が加わり、取引量が増え、動きがかり活発となります。"順張り市場"といわれ、一度動き始めたらガッンと一方向に動いてトライする素直な市場です。

したがって、欧州での取引は毎朝遅くても欧州の朝8時(東京時間 夏時間16時、冬時間17時)までに仕掛けて、午前中に結果をだすよう取引をするのが基本でしょう。ほとんどが欧州時間の午前中勝負となり、午後はあまり無理しなくてよい

東京市場参加者は欧州筋の朝の仕掛けに素直に乗って追いかけての取引(順張り取引)がいいでしょう。日本時間午後4時ごろからはポジション取り。すでに東京市場で予めポジションを取っていれば、欧州市場で一旦手仕舞い(利益確保)のバターンも可能です。

ニューヨーク市場
PM 9:30-AM 6:00夏時間の期間
(3月第2日曜から11月第1日曜まで)
PM10:30~AM7:00夏時間の期間
(11月第1日曜の翌日から3月第2日曜の前日まで)

NY市場は東京市場場参加者、欧州市場参加者が加わった、世界で一番取引量の多い市場(世界最大の市場)です。かなり活発な動きで欧州市場同様、"順張り市場"といわれ、一度動きが出るとガッンと一方向に動いてトライする市場です。ただし、欧州市場と違うところは、NY市場はかなり荒い市場で、反転してもさらに大きく動いて乱高下となることが多い市場でもあります。

NY時間の朝8時から11時ごろ(東京時間夏時間21時〜24時、冬時間22時~25時)の3時間が勝負時間となりますが、動きは荒く、難易度もあります。

NY市場は重要経済指標の発表以外は東京市場の参加者や欧州市場の参加者の仕込みのポジションの手仕舞い(利益確保)の場という使い方ができます。

東京市場
AM 8:00- PM 5:00通年

主要市場の中では、1日の中で一番初めに始まる市場で、先制攻撃的取引ができます。またその日の動きの気配が分かり、欧州、NY市場へ向けた作戦が立てられ、絶好のポジションの仕込みの場となります。

相場の動き方にも特徴があり、基本的にはドルが上昇すると、実需売りが出て勢いを止め、下値を支え、市場の動きを限定的にしてしまう場合が多く、比較的乱高下が少なく、一般投資家向けの安全な動きをします。いわゆる"逆張り市場"といわれ、上がったら売り、下がったら買うレンジ取引がかなり有効になる特徴があります。

FXでの利益

外国為替証拠金取引で利益を得る方法は、次の2つです。1.スワップポイント2.為替差益「スワップポイント」とは、2種類の通貨の売買によって発生する2国間の金利差のことで、金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買った場合には、その金利差分の受取りが生じますが、反対に金利の高い通貨を売って金利の低い通貨を買う場合には金利差分の支払いが生じます。なお、日をまたがないデイトレードではスワップポイントは発生しません。

こうした「スワップポイント狙い」は、受動的なトレードの1つです。
「為替差益」とは、為替変動を利用した売買益のことで、「安く買って高く転売する」あるいは「高く売って安く買い戻す」というトレードによる利益です。これは積極的なトレードです。

取引の種別

FXでは、2つの注文を使って取引をします。つまり、通貨を「買う」か「売る」かです。

買い注文のことを「Buy」と言います。
売り注文のことを「Sell」と言います。

<USD/JPYの取引の場合>
ドル円で、買い(Buy)とは「ドルを買う」
その際は、円を支払って、ドルを受け取る
(円よりもドルか欲しい)

対して、

ドル円で、売り(Sel)とは「ドルを売る」
その際は、ドルを支払って、円を受け取る
(ドルよりも円が欲しい)

レートの表示

レートとは簡単にいうと通貨の価格です。取引をする際の、通貨間の「交換比率」を表しています。例えば、USD/JPY(ドル/円)のレートが1ドル120円50銭のとき、これは「1ドル交換するには、120円50銭必要です」という意味になります。
この時、レートの表示は1ドル120.50と表示します。

下二桁をピップスやポイントと呼び、全通貨統一して呼んでいます。(例えば、50銭であれば50ポイント、または50ピップスと呼びます)レートは2Wayプライスといい、「売値」と「買値」の2つのレートが表示されます。

円高と円安

1ドル120円と1ドル110円では、1ドル110円が高となります。
考え方としては、1ドル120円の時は、1ドルを買うのに120円かかるのですが、1ドル110円の時は1ドル買うのに110円で買えるため1ドル120円に比べて10円得になります。これはドルに対して円の価値が10円高くなったことを表します。

円高とは、ドルに対して円の価値が高い状態
円安とは、ドルに対して円の価値が安い状態

為替レートはどうして動くのか

為替レートは需給関係で決まります。市場では様々な通貨に対して、常に「売り」と「買い」が同時に行なわれています。替レートはそうした「売り」と「買い」のバランスで決まります。簡単にいうと、「売り」よりも「買い」が多い通貨は、レートが値上がりします。「買い」よりも「売り」が多い通貨は、レートが値下がりします。

例えば、ドルの「売り」より、ドルの「買い」が多いとき、ドルは値上がりしていき、ドル高になります。ドル高とは、「ドルの人気が高い」状態といえます。

ドルの人気が高いと
ドルを欲しい人が多くなるードル買いが増えるドルの価格が上昇(ドル高)また、ドルを買う際は、円を売るため、ドル高は円安を意味します。

メジャー通貨とマイナー通貨

外為市場で取引される通貨はメジャー通貨とマイナー通貨に分けられます。メジャー通貨とは、国際的な市場で取引され、取引参加者や取引量が多い通貨です。

メジャー通貨としては取引量の多い順に米ドル、ユーロ、円、ポンド、スイスフラン、といった通貨が当てはまります。これらの通貨は取引に参加する人や、取引量が多く、規模が大きいため、一部の参加者によって市場を操作するようなことは出来ません。メジャー通貨以外の通貨をマイナー通貨といいます。

マイナー通貨とは、限られた地域の市場で取引され、取引参加者や取引量が少ない通貨です。マイナー通貨は比較的取引量が少ないため、大口の注文が入ると値が大きく動きやすい状態にあります。そのため、レートの変動が激しく、一部の参加者によって操作されやすい面があるので注意が必要です。

メジャーとマイナーの分類は、固定的ではなく、経済の流れと共に変化していきます。以前は、マイナー通算だった豪ドルやカナダドルも、近年は取引量が増え、メジャー通貨として分類されることも多くなってきました。
特に、米国は世界経済の中心であり、現在は米ドルが基軸通貨として、全取引の8割以上に絡んでいます。そのため米ドルの価値の変動が世界中の通貨に影響を与えます。

レバレッジについて

外国為替証拠金取引では、一定の証拠金を取引業者に預けることで信用を受け、小さな資金でその何倍もの大きな金額を取引することが可能になります。

いわゆる「レバレッジ」を掛けることが可能な取引です。投資した資金に比べ大きな取引が可能な為、レバレッジの倍率だけ大きな利益が期待できるわけですが、相場が逆に動いた場合は、損失もその分大きくなってしまいます。

例えば、レバレッジ100倍で10万米ドルを取引したい場合、仮に1ドルが120円の場合であれば、円換算で1200万円相当の取引となるので、総取引額の「100分の1」に相当する12万円を証拠金として取引業者に差し入れる、ということになります。

仮に1ドル120円で、10万米ドル分のドル買いポジションを持った場合、ドル円相場が120円から120円50銭に上がれば、

0.5円X100,000-50,000円
つまり50銭の相場の動きで5万円の利益となり、証拠金と合わせると計17万円の資金になります。

しかしながら、逆にドル円相場が120円から119円に下がれば、
-1円x100,000-10000円
すなわち10万円もの損失となり、証拠金から差し引けば2万円しか残らなくなってしまいます。

そして取引業者の多くの場合、証拠金がゼロになった時点で自動的に強制決済(ロスカット)され、ポジションは解消されます(ただしロスカットの基準は業者によって違います。証拠金の50%減で強制決済する業者もあります。なお、ロスカットされずにポジションを維持したい場合は、追加資金を取引業者に差し入れる必要があります。

レバレッジが100倍もあれば、元金が10万円程度でも資金を倍増させることが出来る反面、あっと言う間にゼロになってしまう危険と常に同居しているという事に注意しなければなりません。

安全面を考え「レバレッジ1倍」で10万米ドルを取引しようとすれば、1200万円の証拠金を差し入れる必要があります。

スプレッドについて

スプレッドとは、買値と売値の価格差をいい、取引業者に支払う手数料のようなものです。外国為替証拠金取引市場では、通貨を売る時と買う時の外国為替レートは異なり、これを2WAYプライスといいます。株式市場や先物市場のように同じ価格で売買されることはありません。

なお「買値」というのは、あくまで相手が買う時の値段(Bid)のことで、「売値」というのは相手が売る時の値段(Ask)のことです。売買する場合には、通貨を売る時のレートが「Bid」、その逆に通貨を買う時のレートが「Ask」と覚えてください。

通常、通貨を売る時のレートは買う時のレートよりも安く設定され、買う時のレートは売る時のレートよりも高く設定されます。したがって、新規売買注文が約定した時点では、常にマイナスからの出発となるという点にも注意しなければなりません。

1ドル=100円10銭〜13銭と表示されたりしますが、これは100円10銭が売值(BIT)で、100円13銭が買値(ASK)です。

Bid=安い方のレート
Ask=高い方のレート

BidとAskの差額がスプレッドということを頭に入れておけば大丈夫です。
例えば「ドル円」を105円50銭で買ったとしても、スプレッド5銭の場合、相場は「Ask」では105円50銭でも、「Bid」は105円45銭ですから、新規約定した時点で売値ベースではすでに5銭のマイナス(含み損)が発生している事になるのです。

株や先物であれば、買った(売った)時と同じ位置で仕切決済した場合には、手数料分を除けばプラスマイナスゼロになります。しかしFXの場合は、買った(売った)時と同じ位置で仕切決済した場合は、スプレッド分の値幅がマイナスになります。

スキャルピングで稼ごうとするならば、最低でもスプレッド分の抜け幅を上回らなければ利益になりません。このスプレッドが小さいと、少しのレート変動でも為替差益は得られます。

逆にスプレッドが大きいと、簡単には差益が得られません。
とりわけデイトレードのような取引形態であれば、スプレッドは小さければ小さいほど良いということになります。

FXは、証拠金が必要な取引

FX取引のもっとも特徴的な点は、外国為替証拠金取引というように、証拠金が必要な取引というにとです。証拠金とは、担保のようなもので、証拠金を預けることによって大きなお金を動かすことができます。

FX取引は、株の「信用取引」などと同じ、差金決済取引です。差金決済取引とは、取引金額そのものを実際にやり取りすることなく、動動いた利益や損失だけを、「やり取り=決済」していくやり方です。

たとえば、1米ドル=100円のときに10万米ドルを購入することにしましょう。本来10万米ドルを購入するためには1,000万円の現金が必要ですが、差金決済取引のケースでは、あたが1,000万円という現金を実際に用意したり、やり取りする必要はありません。

1米ドル=100円のときに10万米ドルを購入したとして、その後に米ドルが1ドル=101円に上がったとしましょう。

1円上がったということは、1円10万米ドル=10万円
つまり、10万円増えたということになりますので、1,000万円は1010万円になっています。このときあなたは、1,010万円を実際にやり取りすることなく、増えた10万円だけを為替差益として受け取ることができます。

逆に、1ドル=99円に下がったらどうでしょう。
1,000万円は990万円になってしまいます。このときも、990万円をやり取りすることなく、差額の10万円だけを為替差損として支払うことになる。

このように、取引総額の1,000万円という現金を、あらかじめ準備したり動かすのではなく、結果の差額分だけをやり取りできるのが、差金決済取引なのです。
では、なぜ1,000万円を用意することなく、1,000万分の取引が可能になったのでしょう。

担保として証拠金を差し入れているからです。
FX取引とは、あらかじめ証拠金を差し入れておいて、それを担保としてレバレッジを効かせた大きな取引を仕掛け、その結果の差金をやり取りするというものになります。

では、証拠金は、幾ら用意したらいいのでしょう。証拠金率によって決まってきます。
もしも証拠金率50%なら、1,000万円の取引をするのに必要な証拠金は500万円になります。

この場合、あなたは、証拠金として、500万円の現金を差し入れることになります。そして、証拠金率が25%なら必要な証拠金は250万円となり、証拠金率が6%なら60万円を差し入れることになります。

このように差し入れる証拠金は証拠金率によって違ってきます。
投資家は、自分がどれくらいの証拠金を入れて、どれくらいの取引を仕掛けて行きたいのかによって、証拠金率を選ぶことができます。提示している証拠金率は取扱業者によっても異なりますが、100%、50%、25%、6%などがありますが、証拠金率がいくらでも、取引総額そのものは変わりません。

つまり、差し入れた証拠金が60万円であっても、250万円であっても、500万円であっても、取引総額は同じ1,000万円(10万米ドル)になります。その場合、米ドルが5円上がれば50万円の為替差益が受け取れます。逆に5円下がったら50万円の為替差損が発生することになりますから、リスクコントロールや、ロスカットをすることをしなければ、厳しい現状が待っています。

同じ50万円の差益を受け取るのであれば、証拠金率6%で受け取れたほうが効率はよいでしょう。

証拠金を6%にすることで、より大きな取引ができ、より大きな差益(利益を得る可能性があります。投資効果としては証拠金半は低い方がいいわけです。

しかし、証拠金率が小さいほうがハイリターンになりますが、それだけハイリスクであるということも忘れてはなりません。ですから、ハイリスクを防ぐために万全なリスクコントロールが必要になってくるわけです。

このようにFX取引の利点は、「多額の資金を自分で用意しなくても良い」というこにとがあります。さらに、外貨を購入して保有している間は、外貨預金でいう金利のような「スワップ」というものが毎日受け取ることができます。

スワップ

スワップとは、外貨預金(預貯金)でいうところの金利のようなものと捉えてください。スワップがどれくらい受け取れるかについては、取扱業者、並びに、そのときの経済情勢によっても異なる。

金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買えばその金利差額を受け取れます。これを「インカムゲイン」と呼びます。

例えば、10万通貨単位で、米ドル/円を買うとすると、10万米ドルにつき、1日=1,370円前後のスワップを受け取ることができます。

スワップは国と国の金利差によって生じるものです。金利の低い「円」を、金利の高い「米ドル」や「豪ドル」などに変えることによって生じる金利差を利益として受け取れるというものです。

FX取引はインターバンク市場で取引されているのですが、ここにある無担保コール市場で資金を調達しています。インターバンク市場とは、銀行や大手金融機関などが参加する市場の取引で、市場参加者がお互いの資金をやり取りしながら資金運用や資金調達を行うところです。インターバンク市場には、コール市場や手形市場、外国為替市場などがあり、私たちが普段よく目にする為替レート(インターバンクレート)は外国為替市場で決まっています。

たとえば、無担保コール市場から、円を0.25%で1,000万円借りてきたとしましょう。そして、その1000万円で、5.25%の米ドルを買ったとすると、その金利差は5.00%になります。この金利差分の年利5.00%というも、のが、スワップという金利としてもらえるのです。

年利5.00%ですから、1,000万円ですと1年間で500,000円。これを1日分にすると、1,370~1,380円のスワップになるというわけです。

なお、スワップの発生は、
米国ニューヨーク時間の17時から始まります。
(夏時間帯は日本時間翌日午前6時、
 冬時間帯は日本時間翌日午前7時)

仮に10万ドルの10日間保有で13,700円受け取れるとしたら、20万ドルを10日間保有していたら、スワップは2倍で27,400円になります。100万ドル保有していたら、10倍の137,000円になるので、100万米ドルで、1ヶ月間保有していますと、約41万円のスワップが受け取れることになります。

外国為替市場では、どの通貨においても、24時間取引をすることが可能になっています。つまり、日本時間の何時であろうとも、どの外貨でも取引することができるということです。

ただし、土曜の午前6時(米国がサマータイムのときは午前5時)〜月曜の午前6時までは取引(売買)は、休みとなります。

また、各国の外国為替市場は、時差によって順繰りと動き出して行きますので、為替レートは、休みの日を除いては、24時間、常に変動していることになります。

日本時間で見るならば、東京市場は午前8時頃から動き始めて、午後4時頃になりますと今度は欧州各国の市場が動き始めます。その後21時頃からは米国市場が動き出し、翌日の午前6時からはシドニー市場がオープン。

そして、再び午前8時頃から日本市場が動き出すという流れになっています。
FXトレードは自由に売買可能為替相場のトレンドは、反対方向への転換の可能性を常に持ち合わせています。トレンドは継続しやすい特徴があるものの、買いにこだわったり売りにこだわったりしていては効率が低下します。

そのときの相場の流れに乗った取引が最良の取引となります。基本的な流れを常につかみ、トレンドに乗る順張りは、有効な取引手法といえます。相場の流れをつかみ、タイミングを計るのが、チャートであり、テクニカル指標であります。それらの使い方をしっかりマスターして、臨機応変、自由自在に扱いましょう。

24時間いつでもどこでも取引可能

FXトレードは、土曜、日曜を除き、インターネットを通じて24時間ずっと取引が行われています。時間も場所もかまわずに取引できる金融商品というのは、FX(為替)しかありません。もちろん無理をして取引をする必要もありませんが、ある程度時間を決めて、様々な時間帯で取り組むことも出来ます。

FXトレードをして儲ける

外貨預金ではなく、FXは、トレードをして儲けていくのが王道です。FX会社による投資家への誘い文句に、「スワップ狙い」というのがありますが、それは、FXトレードがうまくいってはじめてスワップ益の効果が出てくるのであって、
実際に取引がうまくいかなかったときの損失は年間で得られるスワップ益の何倍もあることを認識しておきましょう。

あくまでもトレードで為替差益を狙いましょう。ホールドにより得たスワップ金利は副産物くらいのつもりでいたほうがよいでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?