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確率が低い時には?

万が一のリスク

病院では手術や検査を受けるたびに、副作用の可能性について説明され、サインを求められます。〇〇の副作用が出るのは0.16%の確率とか、手術で亡くなるのは10万例に1例とか言われます。 

危険性について説明されるのは、職務上などで仕方ないことですが、私は気にかけないようにしています。

注射などでアレルギーが出ていないので、ほぼ大丈夫だろうと思っています。こういったときには万が一のリスクは考えないのが賢明です。万が一のリスクを考えて、不安に思うのは取り越し苦労です。心配というマイナスのタネを増やす必要はありません、

万が一の場合は、その時に対処を考えた方がいいです。

飛行機事故は自動車事故より死亡する確率が低いですが、飛行機は恐いといって、時間も運賃も飛行機代より高い新幹線を使う人がいます。どう考えても費用対効果が悪い交通手段を選んでいるのです。

極度に恐れたり、無闇に不安に思わないようにするのは、現代社会を生きるストレスの解消策の一つです。

仕事で事件事故の現場に行くのは珍しいことではありませんでした。テレビ、新聞等の報道機関は連日、凶悪な殺人事件や監禁事件、悲惨な事故や、災害の被害者が報道されますが、私が50歳まで続けた会社員生活では、先輩、同僚で亡くなった方はほとんどいませんでした。

世の中には、理不尽な事件事故の犠牲者になる方がおられます。飛行機事故などでも、乗客は何の責任も、落ち度もなく命をなくします。あの便に乗らなければよかった、直前に搭乗便を変えなければよかった。後からいえば、変えられる可能性があったのではないかと、思ったりしますが、過去は絶対に変えられません。

飛行機事故を心配しない



事故を起こす飛行機に搭乗するのは、虫の知らせなど、特別な能力の持ち主にしか、事故に遭遇する飛行機を当てることはできません。無差別殺人や通り魔的な何の恨みもない相手が殺傷される事件を予見して、避けるのも不可能です。

航空会社に勤める父親に子供がたずねた話を昔、聞いたことがあります。「お父さん、どうして飛行機事故では全員死ぬの?」「その日、死ぬ運命の人がその飛行機に全員集まったからだ」と説明しました。

飛行機事故を少なくすることはできますが、飛行機事故に遭うのを予見して、搭乗をやめることはできません。それは運命と呼ぶしかありません。現在の人間の力では、天候不良の中を強行飛行するなど、無謀なことをする以外で、飛行機事故の予見はできません。

極めて確率が低いリスクについては、考えないようにしたほうがいいでしょう。自分がどうにもできない事柄について、悩んだり、不安に思ったりするのは害悪です。

低い確率でもプラスの場合は、最後まであきらめないことが大切です。

95年ぶりの逆転

スポーツの世界では、ゲームセットの声を聞くまではあきらめてはいけないといいます。6月19日(現地は18日)の大リーグ、ロッキーズ対ドジャース戦で、ドジャースは最終回の9回表を迎えたとき、9対4の5点のビハインド。ところが満塁ホームランとスリーランホームランの二本のホームランで、11対9と逆転しました。

ドジャースが9回までに5点以上リードされた試合で逆転したのは1928年6月22日以来95年ぶりです。

逆転ホームランを打ったヘルナンデス選手はツーストライクに追い込まれた4球目を振りそうになりましたが、見逃して三振を免れました。このとき、ロッキーズの監督が怒りの抗議をして退場処分をうけ、直後の5球目がホームランになったのです。

想定できないシナリオです。AIに9回で5点差を逆転する確率を計算させたら、極めて低い確率になるでしょう。100%あきらめていたら、95年ぶりの大逆転劇は生まれなかったでしょう。

ヘルナンデス選手に対する4球目のボールがストライクと判定されていたら、この奇跡の大逆転劇は起こらず、ゲームセットとなり、1年後にはほとんどの人が忘れている試合になっていたでしょう。

江夏の21球

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