【治承~文治の内乱 vol.35】 甲斐源氏勢と頼朝勢、駿河国へ出陣
今回は富士川の戦いに至るまでの源氏側の動きを『吾妻鏡』に拠ってお話ししたいと思います。
頼朝、地歩を固めながら西進
治承4年(1180年)10月16日(『吾妻鏡』)。
この日、頼朝は東国追討使(平家本軍)を迎撃するために駿河国へと出陣しました。頼朝がやっとのことで鎌倉に入ることができたのが10月6日とされていますので、わずか10日後に出陣したことになります。
頼朝は駿河国に向けて鎌倉を西進するにあたって、何よりもしなければならないのは、伊豆・相模両国の地固めと大庭景親