人生の参考書「ひとりでしにたい」
ごきげんよう、大淀です。
昨日のnoteを書いて、ほんの少しだけ気持ちが軽くなった気がします。
別に何かが解決したわけでもないのですが、自分のことが少しわかった気がしまします。
それに、私が今抱いている不安を本当に取り除くならば、何かを焦るよりもカレー沢薫先生の「ひとりでしにたい」を読んだ方がずっと実用的で具体的な指南書になるでしょう。
今日は「ひとりでしにたい」の話です。
みなさんはカレー沢薫先生の「ひとりでしにたい」を知ってますか?
タイトルからしてインパクトのありますが、タイトル通り「終活」をテーマにした、人生で誰しもに訪れる最期の瞬間についてというホットな話題に切り込む作品です。
つい先日まで最新4巻の発売記念として1巻が無料公開されておりました。
無料公開で読んで、これは読んでおくべきだろうと思い購入しましたのが出会いのきっかけです。
ざっくりしたあらすじは「尊敬していた叔母が孤独死したことをきっかけに、30代半ばの主人公は自らの人生に対して考え始める。そして終活を始めていく…」という話です。
孤独死という重たいテーマが前提にあるとはいえ、カレー沢先生のテンポの良いギャグで暗くなりすぎず、読後妙な爽やかさすらあります。
人生における不安というのは、おそらく「わからない」ということから湧き上がってきているのだと思います。
どうしていいか、何をすべきか、一人で大丈夫か、そういう不安があるから焦ったり感傷的になることが多い気がします。
人生を最期まで全うするためにできる準備をはじめとして、聞いたことあるけど詳しく知らない保険や投資のことまで切り込んでくれるこの作品は、そういった漠然とした不安を丁寧に拭ってくれます。
学ぶことや考えることで取り除ける不安は割とあると思います。
主人公の山口鳴海はオタクであるということもあり、かなり親近感のわくキャラクターです。
また、登場人物みんなキャラクターが濃くて一筋縄ではいかない人間しかいないことも、この作品の魅力でしょう。
個人的には鳴海と那須田(鳴海の職場の同僚で、鳴海の終活のきっかけをくれた人物。同志と呼ばれている)の関係もどう折り合いがついていくのか気になるところですが、本当に、本当に個人的には、くっつかないでほしい…という感じです。
「しがらみを作りたくない」鳴海と「しがらみがほしい」那須田では、決定的に違うと思うので。
そこに折り合いがつくほどの説得を那須田が出来れば、また違うかもしれません。どうなんだろう。
ともかく、これは「Notラブコメ This is ライフコメディ」だと作者も言っています。
漠然と生きることに不安を覚えている方にぜひ読んでみてください。
少しだけでも不安が和らぎますように。