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レペゼン猿

自分が幸せだということに気づいた。

今まで、泥沼を歩いてきた人生だったけど
少しずつ固まった地の上を歩けてる。

一生沼を歩いていく人生だと思っていたから、
これは私にとって猿が人間になったくらいの劇的な進化なのだ。

もう明日などいらないと、全て投げたあの日の自分に
ゲンコツをお見舞いしたい。

馬鹿なことするな。

そう伝えたいものだ。

あの時の私は人間の形をした、ただの血と肉の塊だった。
全てに絶望していたし、自分は世界一不幸な人間なのだと信じてやまなかった。

25年前、母から生まれた猿のような顔をした私はこの世に生まれたことを喜んでいたに違いない。

今こんなに満たされ、家族に愛されているのだから。

姉にも今の私を見せてやりたかった。
姉も今頃、世界のどこかで誰かのお腹から猿のような顔で生まれ
嬉し泣きをしていることを願うばかり。





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