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[秘密にしたい香り]ショートストーリー

『洗濯物しまうよ』

『えっ、こんなに天気がいいのに?』

『雨の降る匂いがするから』

彼女は雨の匂いに敏感だ

雨の匂いだけじゃない

いつも使っている柔軟剤が廃盤になると

柔軟剤の旅に出る

強く香らず、自分と相性の良い香りの柔軟剤じゃないと

頭が痛くなるらしい

『柔軟剤の香りが嫌いなわけじゃないの』

『微香で良い香りのする柔軟剤は好き』

『天然の香りでも苦手な香りがあるように』

『作られた香りにも、苦手なものと好きなものがあるんだよ』

『私ね、好きな香りがあるの』

『安心して眠たくなる香り』

『お気に入りの精油の香り?』

『ううん。あなたの香り』

だから僕は
彼女といる時は香りものをつけない

ー彼女が安心して眠れるようにー


このショートストーリーはInstagramの投稿に
載せたものです

  • 雨の降る匂いを感じ取り、洗濯物をしまって、まもなく降り出すことがあること

  • 合わない香りの柔軟剤を使うと頭が痛くなること

  • 好きな人の香りが好きなこと

これらの実体験をもとに書いた物語

【 皆さまの秘密にしたい香りはありますか? 】


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