[やさしい庭] ー Summer Note ー
その洋館の前を通るたび、裏庭が少しだけ見えた
庭になんか興味を持つタイプじゃなかったのに
この庭だけはもっと見てみたいという衝動に駆られる
そう思いながら、いつもその洋館の前を通り過ぎていた
ある日、いつものようにその洋館の前を通り過ぎようとしていた
その日はとても暑く、空はどこまでも澄み渡る天色をしていた
今日は何かいつもと違う
暑さでぼんやりしながら
洋館を見ていた
ーあぁ、これかー
門扉が開いている
入りたい・・・庭を見たい・・・
頭がぼんやりし