4月1日 晴れ

社会人1年目が終わる。
入社式はなく研修もリモートだったので、同期にはほとんど会えていない。

感じの悪いお客さんに当たって1日中引きずっていたことがあった。悪質なクレーマーに理不尽なことで怒鳴られ、怖くて泣いたこともあった。
そんなときに助けてくれた先輩がいた。
わたしのすきなスイーツを買ってくれた先輩がいた。

入社して1ヶ月が経った頃、ユニフォームを着て売り場に出た初日に「話しやすいからまたいろいろ教えてほしい。いつも出勤しているの？」と言ってくれたひとがいた。
留年への恐怖や国家試験への不安で消えてしまいたかった学生時代が、ぜんぶ報われた気がした。

あなたに接客してもらってよかったと言ってくれたひとがいた。またいろいろ教えてね、と言って何度も来てくれるひとがいた。あなたの顔を見たら元気になったよと言ってくれたひとがいた。
辛かったことよりもうれしかったことのほうがたくさん思い出せる。

「恵まれている」という言葉は自分に対してしか使わないようにしているのだけれど、わたしは本当に周りのひとたちに恵まれているなと思う。
みんなやさしくて楽しいひとたちだ。

正直、愛想と感じの良さで乗り切ってきたところが多い1年だった。2年目はもっと知識を増やして、その知識を提供できるようにしないとな。
ちょっとずつ余裕も生まれているので、映画を観たり楽器を練習したり写真を撮ったり、すきなこともたくさんやりつつ。