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2024年大予測座談会① - 組織のあり方の転換期

「税」が今年の漢字一文字として締めくくられた2023年。ピンと来るよう来ないような…。
ともあれ、いろいろなことが起こった1年でした。
そして2024年。心が痛む出来事からスタートしました。
2024年はどんな年になるのか? 私たちの「お役立ち道」の行方はいかに?
サイト「お役立ち道ねっと」を運営しているメンバーで、2024年について話してみました。
*「お役立ち道ねっと」では、動画の短縮版をご覧いただけます(noteは完全版です)。

<座談会メンバー>

あずき(お役立ち道ねっと運営担当) / たま(〃運営担当) / ゆーりママ(〃運営サポーター)
※座談会は、12月末に行いました。

1.コロナが明けてインバウンドが復活

ゆーりママ:インバウンドの影響は大きいですよね。インバウンドのリバウンド。
たま & あずき:・・・・・・。
ゆーりママ:まあ…、あの、これまでの反動で、経済が変わってくると思うんですね。もともと日本の経済は、直角に上向きというふうに予測されていましたけど、それをはるかに超えるのではと思います。
たま:本当ですよね。経済予測も、2024年は株価も上がって上向きになるっていう見方も結構多いなと。
あずき:新NISAの導入で、個人マネーの株式市場流入も考えられますよね。
たま:そうそう。でも、逆の見方もあるみたいですね。

2.働き手の不足から本格的な働き方改革へ

ゆーりママ:はい。経済が上向きになるのと同時に、働き手の不足が大きな問題になっていますよね。ここに乗り切れない切れない企業は、低迷していくと思うんですよ。これまで、働き方改革とかいろいろとパフォーマンス的にやってきたことが、本気で取り組まないと働き手が確保できなくなると思います。
あずき:2024年問題でも、これまで特例とされていた建設業や運送業、医療の従事者が、時間外労働の上限が決まって、本格的な働き方改革が始まりますよね。それと同時に、2023年に噴出した、企業や組織、政界の不祥事(不正やハラスメント)も合わせて、根本的に働き方とか、会社のあり方とか、倫理観とかが変わっていくターニングポイントになる年なのかなと思いますね。

3.旧態依然の組織文化(組織風土・企業文化)

たま:それから最近は、今日も新聞に出ていたのですが、組織文化(組織風土、企業文化)とか、不祥事系の記者会見で必ずこの言葉が出てきますよね。結局、多様性の世の中に組織文化が追い付いていないというか…。ジェックは、長年組織文化を研究していますし、なんとかお役に立てないかなと、もどかしく思ったりします。
あずき:社会の役に立つというミッション(企業の本来の目的)を見失って結果だけに執着し過ぎた、ということですよね? それが当たり前の組織文化を変えるのは難しいですね。

4.企業や組織のミッションのバージョンアップ

たま:ミッションっていうところから考えると、もっとバージョンアップが必要なのかと思っています。
ゆーりママ:今、僕があるクライアントの企業広告を作っていて、2種類作ってるんですよ。一つは、そのクライアントの顧客に向けて、「こんな企業を一緒に目指していきましょう」といった、ご提案みたいなスローガンなんです。もう一つは、人材募集もかねて、「うちはこんな社会を創るために、経済のために、そして君たちのために、こうしているんだ」という働き手側に向けたスローガンを出してるんです。
特に企業倫理というのを意識して、例えば「常に一人ひとりが責任を持つことの大切さ」だとか、「自然と気持ちよく背筋が伸びるような会社作り」とか、働き手にはそういうことを企業は求めるわけですが、それを実感させるのは、働き手自身の意識に委ねるのではなく、そういう意識になってもらうための、企業そのものの姿勢や打ち手が重要なんですよね。そういった企業としての姿勢や行動を見せていかなければ、従業員も集まりませんし、お客様や市場から信頼を得られないのではないかと思います。今、喋りながら、このネタ明日のSNS投稿に使えるなと思ってます。
たま & あずき:ぜひぜひ (笑)

5.若い世代は「社会貢献」に好意的

たま:働き手の話から思ったんですが、若い世代の特徴として、稼ぐイコールダメよみたいな、そういう価値観を若い人たち持っているのかなって思ったりします。それが、社会貢献したい、綺麗なことで手を染めたいといういよなのもあるのかなと思いました。
あずき:そういえば、私の友人や知り合いのお子さんが、高校生や大学生の年齢なのですが、社会貢献に関わるサークルに入っているという話を聞きました。開発途上国に家を建てるとか、自然環境を守るとか。でもそれは「何かの役に立たないと」という確固たる使命感というよりは、「楽しいから参加する」といった、とてもカジュアルな姿勢なんですよ。参加することが自然というか。見習わないといけないなと思いましたね。
たま:いいですね。あと、ホワイトな会社が好まれる一方で、ホワイトすぎる、ゆるい職場は嫌よといった、価値観を理解するのが難しいなとも思います。
あずき:仕事を通じた、成長ややりがいが感じられるなら、少しハードルが高くても頑張りたいと思うのかな?でも、頑張ることを、無理強いされられるのはちょっと違うというか。まあ、私たちもそうですけどね。
ゆーりママ:外からじゃなく、内からの動機付けが必要ということですよね。自分から成長したい、がんばりたいと思えるかどうか。そういう点でも、ますます企業倫理や働き方の抜本的な改革をしないと、会社の姿勢が見破られるように思います。

(つづく)

<まとめ> 本日の大予測(?) ポイント

  1. 会社のあり方や倫理観が変わる!? 働き方も変わる!?

  2. 企業や組織は、社会や市場の役に立とうとする本来の目的を取り戻せるか!?

  3. ますます内発的動機づけが必要!?

<付録> 本日押さえておきたいワード

新NISA

NISAとは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品(株式、投資信託など)から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度。新しいNISAは、NISAの抜本的拡充・恒久化が図られたもので、2024年から開始。(金融庁「NISA特設ウェブサイト」 2024.1.11閲覧)

2024年問題

(これまで特例だった)建設業、トラック・バス・タクシードライバー、医師についても、働く方の健康を守るため、2024年4月から、「時間外労働の上限規制」が適用される。(厚生労働省「適用猶予業種の時間外労働の上限規制 特設サイト はたらきかたススメ」 2024.1.11閲覧)

組織文化

組織の大多数のメンバーが共有している「価値観とそれに基づく行動様式」の集合体のこと(ジェック「多様性からイノベーションを生む組織文化-集団性格の革新1」 2024.1.11閲覧)

ゆるい職場

 労働時間が長くなく、負荷も高くない、ストレスも感じないが成長実感もない職場のこと(リクルートワークス研究所「修羅場もない、叱責もない。「ゆるい職場」は新入社員を変えるか─古屋星斗」 2024.1.11閲覧)

内発的動機づけ

報酬や評価などの外部要因を受けずに、自身の内側から湧き上がる興味・関心や向上心などによって動機づけられている状態のこと(日本の人事部「HRペディア|内発的動機づけ」  2024.1.11閲覧)


大予測といいつつも、普段思っていることを話しているだけのような気も…。
次回は、組織のあり方から個人のあり方へと話題は以降します。お楽しみに。

文字起こし & 編集 あずき