５、「食に困らない」状態はどんな状態でしょうか？

「食べるのに困らないようになってほしい」

子供の成長について「どんな大人になってほしいですか？」と聞かれた時に、たいていの保護者が思っていることではないかと思います。
そう言った文脈で使われる時の「食べるのに困らない」と言う言葉の意味は、多くの場合「経済的に不自由のない状態」を指していると思います。

経済的に不自由のない状態になるためには、安定した収入が得られる職業に就ける学力、環境が必要で、だからこそ、習い事や塾にお金をかけてそのためのある程度のガイドラインを作ってあげる訳ですが、果たして経済力さえあれば食に困らないかと言うと、なかなかそう簡単にもいかないようです。

この記事は「我が子が家を出ていく「その日」までに伝えたいこと」と題した連載記事の一部です。是非マガジンのフォローをお願い致します。

自分が健やかに過ごせる食事がどのような食事なのか、どのようなものを食べた時に心身ともに快適な毎日を過ごせるかと言うことを知っておかなければ、家政婦さんに食事を全て用意してもらえたり、宅配のミールセットを頼んでも、その日の気分や体調によって食べたいものや避けた方が良いものが分からなければ、せっかくの食事も無駄になってしまうかもかもしれません。

そのために「なにをどれだけ食べれば良いのかを知っておく」必要がありますし、体調の優れない時にはどのような食事が望ましいのかも知っておく必要があります。

では、体調不良の時に食べると良いもの、避けた方が良いものはなんでしょう？

身体のどの部分が不調なのかにより若干異なる場合もありますが、基本的な考え方としては「身体への負担が少ない」ものを食べるようにすると間違いありません。
では、身体への負担が少ない食べ物にはどのようなものがあるでしょうか？
・消化の良いもの
・薄味のもの
・やわらかいもの
・飲み込みやすいもの
があります。
代表的な病時食であるお粥は全ての要素を兼ね備えていますね。
柔らかく煮込んだうどんやにゅうめんなども、身体が温まって喉越しが良く食べやすいです。
我が家の子供達は体調が悪いとプリンやゼリーなどを食べたがります。これも柔らかく喉越しが良いので食べやすいものですね。

逆に、身体へ負担がかかる食べ物（避けた方が良い）はどのようなものがあるのでしょうか？
・油脂が多いもの
・塩分が多いもの
・酸味が強いもの
・辛いもの
・固いもの
が挙げられます。
油脂、塩分、辛いものは消化器官に負担がかかります。
酸味は少量なら食欲がわいて来るなど良い面もあるのですが、柑橘類などの強い酸味は嘔吐を誘発することがあるので避けた方が良さそうです。
固いものを食べるのはたくさんあごを動かさなくてはなりません。普段ならたくさん噛むのは良い事ですが、不調の際は体調を回復させるための体力を使ってしまうため、避けた方が良いでしょう。

また、調子が回復してきた際、体力を回復させたい時にはどんなものを食べたら良いのでしょうか？
・食欲を刺激するもの
・タンパク質を含むもの
・歯応えのあるもの
これらは、不調で落ちた食欲や体力を回復するために役に立つ食べ物です。
食欲を刺激するものには、酸味のある料理も良いですし、強過ぎない程度のスパイスを活用するのも悪くないです。フェンネルは茴香、スターアニスは八角、ターメリックはうこんでスパイスは漢方でもある場合が多いので、体調を整える役割も期待出来そうです。

さらにもう一歩進めると、「自分が食べたいものをどのようにしたら食べられるか」と言う手段も知っておく必要があります。
・家族に作ってもらう
・自分で作る
・お店で買ってくる（配達してもらう）
などが考えられます。
自分で作れるのであれば、好みやその時の体調に合わせて食べられるものを作れる調理技術が必要です。
家族に作ってもらうなら、好みや体調に合わせて何が食べたいのか具体的に相手に伝えなければなりません。
お店で買ったり、届けてもらうには、その時食べられるものがどのお店にあるのか知っていないといけません。

食べると言うのは、一言では言い尽くせないくらい難儀なことですね。

この記事は全文無料でお読み頂けます。「我が子が家を出て行く「その日」までに伝えたいこと」と言うマガジンで不定期連載している記事の一部です。
よろしければ、マガジンのフォローをおすすめ致します。マガジンのフォローは下記のリンクから出来ます。
また、本文内容を気に入って頂けましたら、投げ銭として記事をご購入頂けましたら幸いです。続きを書く励みになりますし、参考文献の購入などにありがたく使わせて頂きます。重ねてのお願いで恐縮ですが、「オススメする」ボタンもポチッと押して頂けましたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。

我が子が家を出て行く「その日」までに伝えたいこと｜古谷 真知子｜note