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文法しかやっていないのに文法力が弱いのはなぜか

似たようなお話を、角度を変えながらしています。今回は、文法しかやっていないのに文法力が弱いのはなぜか、というお話です。大学受験生が英語を学ぶ場合によく見られる現象です。以前、「浅さ」というキーワードで記事を書いたことがあります。

この「文法しかやっていないのに文法力が弱い」原因は主に2つあります。ひとつは、学び方が雑であること、もう一つは惰性で学んでいることです。

学び方が雑、というのは手を抜いた学習になってるということです。文を書かない、文を声に出して読まない、文法問題集は答えだけしか書き出さない、答えを書かずに見て覚えるといったことが、手抜き学習の典型です。

惰性で学んでいる、というのは、適度な緊張感がもてずにだらだらと問題演習をこなしているような学び方を指しています。辞書を引いても大事なことに気づかない、気づいても深くは考えない、といったことも惰性に含まれます。

適度な緊張感をもって丁寧に文法を学んでいけば、疑問点が次々と浮かんできます。そうした疑問点を自分で調べたり、先生に質問したりして解決することも、手抜きでない学習の重要な作業のひとつです。

「わかりやすい」と銘打った文法参考書の多くは、惰性で雑に学んでいる受験生に大人気です。自分が惰性で雑に学んでいることに気づかされないからです。

健全な言語感覚は適度な緊張感から生まれます。緊張の伴わない学習経験しかない人の「フィーリング」などたかが知れています。しかし多くの受験生は、このありもしない「フィーリング」に依存した受験勉強を続けているのです。「フィーリング」に依存しているので、学び方が惰性に走り、雑なものになっていくのです。

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