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私大専願と精読、または訳読

大学受験生の、徐々にレアとなりつつある層。私大専願で、一般選抜個別試験を目標とする人たち。持田が受験生だった30年以上前なら首都圏では最大勢力でしたが、今は総合型選抜も広まり、共通テストや外部英語試験のスコアだけで合否判定をする一般選抜も増えています。

私大の一般選抜個別試験で出題される問題の大半はマークシートによる多肢選択式です。英語の場合は、記述式問題の定番である和訳問題や内容説明問題が出題されないため、精読学習が不要と考える受験生が多いようです。

しかしながら、中間点の設定がない選択式問題においては、部分点ねらいというわけにはいきません。このため、解答の精度を上げていくことが重要です。

「精読」は、文単位で文法構造を分析するだけで終わりではありません。文文法の意味的な側面にも着目して理解に努めます。そうした文理解を積み重ねながら文脈を把握し、文章理解を目指します。このため、パラグラフリーディングも精読の一段階となるわけです。理解の確認には母語である日本語を活用するのが簡便なので精読は訳読という形で行います。

精読は大学受験英語の基礎固めとして取り組むべき学習法です。身につけた文法知識・語彙知識を活用して英文を読み込み、読み込みを通じてそうした知識をさらに深めていく。そして深めた知識を用いてより難度の高い英文を読み込んでいく。こうした過程を経て難関私大の英文読解の基盤を構築していくのです。

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