端午の節句と単語と節・句
5月5日です。端午の節句とは、高温多湿になりがちな「この時期」に邪気を払って健康に過ごすためのものと言われています。「この時期」というのは夏の始まりの、日本では梅雨の時期にあたるところです。暦が改められた現代とはおおむね1か月半くらいのズレがあります。
せっかくなので、ことばの学びの上でも邪気を払っておきたいものです。外国語として英語を学ぶ場合、日常生活でふだん使わない言葉を学んでいくわけですから、ゼロから語彙を学んでいく必要があります。話したり聞いたり、読んだり書いたりしていく過程で必要な単語を覚えていくのはもちろんですが、それとは別に単語を一気にまとめて覚えてしまおうというときに活用するのが単語集です。英単語集は英単語とその意味を覚えられるようなしくみになっています。しかし英単語を実際に使うには、英単語の用法も知らなければいけません。
英語の文は、英単語が適当に、無秩序に並んでいるわけではありません。一定の規則によって並べ方が決まっています。
また、単語は複数の語でひとまとまりとなって、文の中に並ぶこともあります。
上の例ではMany peopleが単独のPeopleと同様に動詞の左側におかれて主語になっています。fluent Englishも単独のEnglishと同様に動詞の右側におかれて目的語になっています。こうした語のまとまりを「句」と言います。
上の例ではさらに長い文になっています。
island
the island[名詞句]
on the island[前置詞句(形容詞句/副詞句)]
1は単独の名詞です。これに定冠詞のtheがついたものが2です。1も2も全体で名詞の働きをします。3ではこれにさらに前置詞のonが付いています。前置詞がまとめている句ですから、この句は前置詞句です。ただし、前置詞は後に従える名詞を形容詞や副詞に働きを転換させる働きがあるので、この句全体の働きは、形容詞的、あるいは副詞的なものになります。前置詞句は右側から左側の語句を修飾するのが基本ですから、Many peopleの右側についてMany peopleを修飾します。Many people on the island(その島にいる多くの人々)という大きな名詞のまとまり(名詞句)となって、引き続き主語となっています。
fluent[形容詞]
very fluent[副詞+形容詞]
1が単独の形容詞ですが、2では程度を表す副詞veryが形容詞fluentを修飾しています。そしてvery fluent全体がEnglishという名詞を修飾する、[[very fluent English](とても流暢な英語)というしくみになり、このまとまりが名詞句として目的語となっています。
People on the island speak very fluent English.[文]
that people on the island speak very fluent English[名詞節]
I know that people on the island speak very fluent English.[文]
1は独立した文ですが、接続詞のthatが付いた2は独立した文の資格を失っています。これはthatが後に続ける文を名詞に転換する働きを持っているためで、「that+文」全体を大きな名詞のまとまりにしています。このように文を埋め込んだまとまりのことを「節」と言います。この節は名詞の働きをしているので名詞節です。この節全体を動詞knowの右側に置いて目的語として用いたものが3の文です。
動詞ならなんでもthatの節を目的語にできるのかというと、そういうわけではありません。どのような動詞がthat節をとることができるのかを知ることも語彙学習の一環となるわけです。このように考えていくと、語彙の学習と文法の学習はリンクさせていかなければならないということも見えてくると思います。
語彙学習と文法学習を連携させて、ことばの学びから邪気を追い払いスッキリさせていきましょう!(ちょっとまとめが強引ですみませんw)
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