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お笑いグループは何文字が多いのか
単純に気になってしまったのが運の尽きでした。「お笑いのグループは何文字が多いのか」。
さすがに全てのグループを調べるのは不可能なので、妥協して昨年のM-1グランプリの出場した組にターゲットをしぼりました。調査方法はM-1グランプリ公式サイトのコンビ情報を使っています。ただし、プロかフリーに限定しました。つまり、世間に出ていくつもりの名前であることが条件です。
というのも、アマチュアまで入れてしまうと名前で一発かましてくる方々がいらっしゃいまして、例えば2021年出場組に限定しても1文字のグループが3組います。ちなみに、「ミ」と「ぺ」と「ジ」です。ミは2回戦に進出しています。
もちろん、長い組もいます。2021年出場の「ビチョビチョとネタネタでビチョビチョをネタネタにしたらビチョビチョがネタネタになったヨ」は圧巻の43文字ですが、ウィキペディアに出ているM-1出場者の最長名前記録が「コケーッコッコッコッコッコッコッココケーッコッコッコッココケーコケーコケーコッコケー」の42文字だった点を考えるに、名前の最長記録を狙ったものと考えられます。他にも、以前に出場した「スリジャナワルジャナプラコッタの高らかな朝に君はタンバリンを鳴らすのだ。言えた!!」の41文字など、名前の長さでボケてくる組がいます。
芸人は売れれば売れるほど多くの人に名前を呼ばれ、様々な媒体にその名が載ってゆきます。その際に名前の長さが極端だと各所に迷惑がかかるでしょう。その心配がないアマチュアだからこそ名前で遊べるわけですが、それゆえにアマチュアは外しました。ご了承ください。
その他、細かいルールは以下の通りです。
・文字数は仮名に変換したものをカウントする
例
錦鯉 → にしきごい(5文字)
EXIT → いぐじっと(5文字)
・発音しない文字や記号はカウントしない
例
トム・ブラウン → とむぶらうん(6文字)
しらすのこうげき! → しらすのこうげき(8文字)
123☆45 → いずみよーこ(6文字)
・「っ」で終わる場合も、「っ」は1文字にカウントする
例
ツヨシっ! → つよしっ(4文字)
それでは、調査結果を紹介いたします。
組数の他に全体の何パーセントかと、その文字数の組を例としてあげてみました。基本的にパーセンテージは小数第2位を四捨五入してありますが、あまりにも割合が小さいものは小数第3位を四捨五入してあります。一覧に登場する組名は敬称略になっています。
1文字:1組〈0.04%〉(例:「ぬ」)
2文字:20組〈0.9%〉(例:「もも」「ミキ」など)
3文字:149組〈6.5%〉(例:「アキナ」「納言」「くらげ」など)
4文字:348組〈15.2%〉(例:「滝音」「ラランド」「カミナリ」など)
5文字:361組〈15.8%〉(例:「錦鯉」「オズワルド」「ゆにばーす」など)
6文字:353組〈15.4%〉(例:「モグライダー」「ランジャタイ」など)
7文字:361組〈15.8%〉(例:「インディアンス」「阿佐ヶ谷姉妹」など)
8文字:265組〈11.6%〉(例:「真空ジェシカ」「侍スライス」など)
9文字:179組〈7.8%〉(例:「ロングコートダディ」など)
10文字:110組〈4.8%〉(例:「ビスケットブラザーズ」など)
11文字:54組〈2.4%〉(例:「TCクラクション」など)
12文字:31組〈1.4%〉(例:「BPM128」など)
13文字:22組〈1.0%〉(例:「コロコロチキチキペッパーズ」など)
14文字:15組〈0.7%〉(例:「マッハスピード豪速球」など)
15文字:5組〈0.2%〉(例:「パーフェクト・ダブル・シュレッダー」など)
16文字:5組〈0.2%〉(例:「大乱ポゥ!ボマッシュブラ坊主!」など)
17文字:1組〈0.04%〉(例:「怪奇!YesどんぐりRPG」)
18文字:1組〈0.04%〉(例:「みどりみきVS高土新太郎」)
19文字:0組〈0.0%〉
20文字:2組〈0.09%〉(例:「魔術師手術師抽出中」など)
21文字:1組〈0.04%〉(例:「こうたろうfeat.大久保八億」)
22文字:0組〈0.0%〉
23文字:0組〈0.0%〉
24文字:0組〈0.0%〉
25文字:0組〈0.0%〉
26文字:1組〈0.04%〉(例:「中山女子短期大学付属佐川ピン芸人」)
27文字:0組〈0.0%〉
28文字:1組〈0.04%〉(例:「王を目指してる健ちゃんと跳び箱芸人の福ちゃん」)
合計:2286組(プロ:1962組 フリー:324組)
以上の結果をグラフにしてみました。縦軸が組数、横軸が文字数です。
主な特徴や気づいたところを書いていきます。
まず合計組数は2000を超えており、サンプルの数としては多く集まっていると思います。統計に詳しくないので断言できませんが、これだけの数を調べた結果ならば、お笑い業界全体の傾向にほぼ沿った結果になっていると推測されます。
3文字から11文字で全体の95%を占めており、大体の組がこの枠に収まっています。特に4文字から7文字が多く、どの文字数も全体の15%を超えています。続いて8文字の11.6%となり、4~8文字だけでも全体の7割を占めます。これくらいの文字数ならば名前がかぶりにくく、また日常会話の中に入っても長すぎない単語だと判断されやすいのかもしれません。
もちろん、極端な組もいます。今回の最長文字数は「王を目指してる健ちゃんと跳び箱芸人の福ちゃん」の28文字ですが、調べたところユニットのコンビでした。どうも極端に長い名前の組はユニットが多いようで、主な理由としては各々の芸名を合体させたような名前が多いからだと思われます。
ちなみに、正規のコンビ最長は「おとんがポックリ残されたうちら」の16文字でした。特徴的なのは名前だけではありません。86歳の母親と62歳の息子の親子コンビで吉本興業所属、お母様は吉本の養成所「NSC」を78歳で卒業し、最高齢卒業生という記録をもっています。コンビ名の通り、お母様は夫と死別しており、「ファーストキスは防空壕」など年齢を活かしたネタを得意としているとのこと。名前以外にもいろいろと長いコンビでした。
そして、プロでも1組だけ1文字の組がありました。「ぬ」です。結成は2020年ですが、残念ながら昨年に解散しているようです。
※本日付けで『ぬ』解散しました。
— 中越 (@nsc_nakagoshi) November 4, 2021
コンビ名、気に入ってたのに〜って思ってるそこのアナタ❗️お🍋
応援してくださった皆さま、関係者の方々、本当にありがとうございました。
また明日からも相方を探しつつ活動していきますのでよろしくお願いします。
お疲れ様です!
— 獅子 (@5hineeshishisan) November 4, 2021
ぬ は解散しました。
応援してくれてた方がいたてたら
すみません😵💫
これからは多分ピンに専念すると思います!!!!!
ピンピンリコピン🍅
いずれにしろ、極端な長さの名前は圧倒的少数派のようです。
最後におまけとして、お笑い芸人を多く抱える有名事務所でも、特に売れてるグループは何文字なのか、何となく調べてみました。各事務所から1組、私の独断で選んでいますので、ご了承くださいませ。
浅井企画:キャイ~ン(5文字)
太田プロダクション:ダチョウ俱楽部(7文字)
グレープカンパニー:サンドウィッチマン(9文字)
ケイダッシュステージ:オードリー(5文字)
サンミュージック:メイプル超合金(11文字)
松竹芸能:よゐこ(3文字)
ソニー・ミュージックアーティスツ:バイきんぐ(5文字)
人力舎:オアシズ(4文字)
ホリプロ:さまぁ~ず(5文字)
マセキ芸能社:ウッチャンナンチャン(10文字)
吉本興業:ダウンタウン(6文字)
ワタナベエンターテインメント:ホンジャマカ(6文字)
やっぱり全体の95%を占める3文字から11文字の範囲内に収まりました。名前の長短と売れる売れないはそこまで関係がないとは思いますが、少なくとも売れてる人たちはほどほどの文字数になっているようです。
今回はこんなところです。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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