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M-1グランプリ予選動画感想 予選1回戦 2022年9月28日開催分

 気づけば10月も終わりです。普通に嘘書きました。終わるのは9月です。M-1グランプリ1回戦も残り少なくなって参りました。新しく面白い芸人を見つけようと思って始めたこの感想企画ですが、幸いにも面白い芸人を何組か見つけております。これからが楽しみな組も発見できて満足しています。皆さんはいかがでしょうか。

 今回はM-1グランプリ2022の予選1回戦、9月28日開催分の動画2本に登場した組のネタを見て感想のようなものを書きました。手短ではございますが、皆さんも宜しければどうぞご覧ください。

1.ナイスアマチュア賞 根庫

 「ねっこ」と読みます。還暦を迎えた女性ふたりのコンビです。
 歌の合間になぞかけをするネタです。
 還暦の人がやりそうにないことをやる、なぞかけと称してご飯に卵や納豆をかける、自分たちの体調の変化をいじる、などなど、いずれも真っすぐに王道をひた走る形です。立派に還暦になられたおふたりがこういうネタを一生懸命練習して人前で披露したという事実が個人的には面白いと思います。

2.予選1回戦TOP3

2-1.ビスケットブラザーズ

 キングオブコントでは決勝経験があり、M-1グランプリでも近年は準々決勝の常連です。
 こだわりのあるマスターがいる喫茶店のネタです。
 マスターのこだわりがいろいろおかしいんです。そういう「変な人がひと暴れするネタ」はものすごくたくさんありますけれども、この組のように上手な方々は様々な「変さ」をうまく散りばめ、次々にマスターの新たな一面を見せることで観客を退屈させないよう気を遣っています。

2-2.ニッポンの社長

 何度か準決勝進出経験があるコンビです。キングオブコントでは3年連続で決勝進出を果たしています。
 腰が痛いということで、マッサージをしてもらうネタです。
 ごくまれに舞台上で寝そべる漫才は見ましたけれども、マジで腰のマッサージをしたのは初めて見ました。ボケの辻さんが本当に揉んでほしそうな感じを出し、逆に敢えてわざとらしさを出していくケツさんとのいい対比になっているように見受けられました。一見するとただ揉み合っているだけなんですが、その対比が何とも面白く見えます。

2-3.アキナ

 M-1では2度、キングオブコントでは3度の決勝進出を決めたことのあるコンビです。
 地元の後輩の夢を諦めさせたくないという相談をするも、いつの間にか説教に切り替わるネタです。
 まず、相談をしているはずが気づけば相談相手に説教をかましているというシステムを観客に見せます。最初は一言だけキレて、徐々に説教の時間が長くなります。そして、観客に「相談から説教へ切り替わる」というシステムを理解してもらったとみるや、自分が出した案を相談相手にしゃべらせ、それを改めて自分が否定してゆくという、いわばシステムの応用を見せてゆきます。それが起承転結の形式にうまく組み込んでいるため、観客もシステムの複雑さの割にどこがどうおかしいのか簡単に理解し、笑うことができる。過不足ない漫才です。

 今回の感想は以上です。ではまた。

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