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本当にある、不思議な高校名⑫ 読み方編その2「半濁音」

 全国には4900校程度の高等学校と中等教育学校があるようですが、それだけあれば当然、変わった名前の高校がございます。私、それらを定期的に集めてはどこかに載せるということを繰り返す人生を送っておりまして、ここでも加筆修正をして載せていきます。

 今回は読み方に特徴がある高校のうち、半濁音のあるものを集めました。半濁音、つまり「ぱぴぷぺぽ」ですね。日本語の中では少数派のため、必然的に半濁音のある校名は少なくなります。しかし、探せばあるものです。

 今回もあくまで高校の名前を紹介するため、中高一貫校も高等学校表記にしてあります。では参ります。

1.新羽(神奈川県立新羽高等学校)

 読み方は「にっぱ」です。新羽町に存在する高校のため、このような校名となっています。新羽町の由来は、船の荷物を揚げ降ろしする場所「荷場(にば)」が転じた説、開墾地を表す「新」と山の端を表す「羽」が合わさった説が確認できました。いずれにしろ古くから伝わる名前とのこと。
 所在地は横浜市港北区。設立は1977年。

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2.追浜(神奈川県立追浜高等学校)

 読み方は「おっぱま」です。追浜は学校のある場所の地名で、源範頼が源頼朝の兵に追われた浜であるため「追われ浜」と呼ばれ、いつしか「おっぱま」と言うようになったという説が有力視されています。旧海軍の幹部が「追われる浜では縁起が悪い」として「おっぱま」と呼ばせるようになったという噂もあるようです。
 所在地は神奈川県横須賀市。1962年設立。

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3.霧多布(北海道霧多布高等学校)

 読み方は「きりたっぷ」です。こちらも学校のある地名から来ており、アイヌ語で「茅を刈るところ」を意味する「キタプ」から来ているとのこと。
 所在地は北海道厚岸郡浜中町。1951年設立。1952年より現校名。

参考

https://good-hokkaido.info/kiritappu/



4.訓子府(北海道訓子府高等学校)

 読み方は「くんねっぷ」です。訓子府町にあるためこのような校名になったと思われます。訓子府はアイヌ語で「黒いところ」を意味する「クンネプ」が由来となっています。
 所在地は北海道常呂郡訓子府町。1948年設立。1952年より現校名。

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5.興部(北海道興部高等学校)

 読み方は「おこっぺ」です。興部町にある高校です。興部はアイヌ語で「川尻の合流しているところ」を意味する「オウコッペ」から来ています。
 所在地は北海道紋別郡興部町。1948年設立。1951年より現校名。

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6.おといねっぷ美工(北海道おといねっぷ美術工芸高等学校)

 今までの半濁音高校は漢字に隠れていましたが、こちらは丸出しです。半濁音だけでなく、ひらがなもあれば「っ」もある。豪華な布陣です。「おといねっぷ」は学校のある音威子府村から来ていると考えられます。音威子府はアイヌ語で「濁りたる泥川」を意味する「オトイネプ」が由来となっています。村外出身の生徒が多く、大半が村内で寮生活をしているため、同校の生徒だけで村の人口の15%を占めています。
 所在地は北海道中川郡音威子府村。1950年設立。2002年より現校名。

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7.おわりに

 いかがでしたでしょうか。由来が不明なものは推測での説明になってしまいました。判明次第、改めて書き直すようにいたします。なぜか北海道と神奈川県の学校に集中しましたが、土地柄というものなのでしょう。
 では今回はこの辺で。次回も読み方が独特な高校から厳選して紹介します。

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