漫才コンビ名「〇〇ズ」をいろいろ調べてみました
M-1グランプリのサイトで出場者の一覧を眺めていますと、「〇〇ズ」みたいな名前がちょこちょこ見受けられるんです。英語の複数形に由来する「ズ」ですね。
M-1と言えばお笑いの大会ですので、名前でウケを狙ってくる方々が結構いらっしゃるわけです。個人的な印象ではアマチュアにその傾向が強い。恐らく、圧倒的大多数の方々はその名前で世の中に出ていく気がさらさらなく、予選会場でMCや観客を笑わせるためだけに考えるため、桁外れな名前を残そうと全力を注けるのでしょう。
せっかくなので、いろんな「〇〇ズ」を集めてみました。調査にはM-1公式サイトの「コンビ情報」を使いました。また、書くコンビ名もしくはグループ名には、M-1公式サイトに載っている該当情報へのリンクを貼ってありまして、リンクをたどることでそれぞれの「コンビ情報」を確認できるようになっています。
今回収集した名前は全てM-1グランプリの2015年から2022年にエントリーしたものから選んでいます。
それなりの数になりましたので、簡単なジャンル分けをしつつ、一気に紹介していきます。では参ります。
1.チーム名っぽい
「〇〇ズ」という名前にすると、往々にして何かのチーム名っぽくなります。まずは、チーム名っぽくなったものから、気になったものを選びました。
チーム名っぽいと言いつつ、ウケ狙いを重視しているものばかり選んだせいか、あまりチーム名らしさが出てませんね。ちなみに、タックインズは画像を見る限り、本当にタックインしているのか確認できません。
2.名詞+ズ
こちらも「〇〇ズ」では王道の部類でしょう。名詞を複数形にした形ですね。しかし、名詞にもいろいろあるためか、複数形にしただけでも何だかおかしな感じになるものがどうしても出てくるんです。「何でそれを複数形にしようと思ったのか」というタイプのものですね。もちろん、そういうものを中心に選んでみました。
ちなみに、お笑いコンビ名が体を表していないパターンは非常によくあります。試しに、調べてみました。
まず名が体を表している組です。人間ズと地球人ズはどちらも成立。当たり前じゃんとお思いの方もいらっしゃるでしょうが、M-1は予選でロボットとか金魚とか出てくる大会なので、油断できないんです。
アマチュアーズはふたりともアマチュアなので成立。ザ・夫婦漫才ズはプロの夫婦漫才師2組によるユニットなので、夫婦漫才の複数形として成り立っています。変わり種としては竹内ズは片方だけが竹内さんです。
名が体を表していない組は次の通りです。麺ズは両方麺ではありませんし、冷凍チャーハンズも同様です。セミファイナルズは1回戦敗退ですし、おばあちゃんずはM-1公式サイトでの画像を確認する限りおばあちゃんがいらっしゃいません。当然ながら、五月みどりズはふたりとも五月みどりさんではありません。
シミズーズ、サステナビリティ~ず、段違い高速スライダーズ、福利厚生ズは成立しているかどうか確認が難しいので省略します。
3.もともと存在していた言葉を変形
名刺+ズに近いものがありますけれども、ちょっと変形させて無理やり「〇〇ズ」みたいにしている名前もありました。
意外と多いのが「とりあえず」の変形です。「とりあえず」で検索をかけると「とりあえず〇〇」みたいな名前を中心に10組出てきました。
4.文章
なぜか文章みたいな名前をつける方々が一定数いらっしゃるんです。それは「〇〇ズ」であっても同様です。
否定型の「ず」にかけた名前もあれば、流れ関係なしに強制的に「ズ」をくっつけたものもございました。
5.自虐ネタ
今やお笑いの一大分野と言ってもいい自虐ネタ、つまり自らをおとしめて笑いを取る形式ですけれども、当然ながら名前で自虐ネタをかましてくる方々もいらっしゃるわけです。「〇〇ズ」にもいらっしゃいます。
「なにもないズ」みたいなものから「街の底ズ」という何だか文学的な香り漂うものまで、自虐にもいろいろあるものだなあと思いました。もちろん、「残りの人生ズ」や「街の底ズ」は自虐のつもりでつけていない可能性も考えられます。
6.長い
文字数の多さで目立つパターンは様々な名前で見られます。コンビ名もまたもちろんそうですし、「〇〇ズ」というジャンルにしぼったところで例外ではありません。
単純に単語をいくつもくっつける形式があったかと思えば、「〇〇ズ」の後に言葉を繋げるパターン、挙句の果てにはカッコ書きを使うバターンなど、名前を長くするにも様々な手段が存在しているようです。どんなところにもアイデアはあるんですね。
7.ギリギリを狙う
ギリギリを攻めて笑いを取る手法が存在しますけれども、名前もまた同様です。ただ、どの方面のギリギリを狙うかは人によって異なりまして、これまた名前も同様です。
最初の6組はもともと存在していたものをパロディ化している方々です。ネタ元は上から石田純一さん、ザ☆健康ボーイズ、ザ☆健康ボーイズ、アデランス、ジェットコースター・ロマンス、あとはゲーム業界で最も有名なキノコ好き配管工兄弟ですね。もちろん、マリオ自体はイタリア人男性に多い名前ですので必ずしもギリギリというわけではないのですが、でもブラザーズをつけちゃうとやっぱりキノコ好き配管工兄弟の影がちらつきますよね。
後半4組はセクシー方面のギリギリです。でも、Eカッパーズはともかく、他の3組はセクシー方面のギリギリを狙ったのか微妙な名前です。私が気にしすぎなんでしょうか。
地球バスターズに関しては、単純に「みんなの地球にそんなことするとはなんてギリギリな」という意味合いで選びました
8.似たもの同士というか
M-1グランプリでは2015年以降、2万組以上のグループが参加しています。そうなれば当然、名前がかぶる時もございます。いろいろひねっても、似たような名前になる時はなる。どんな名前でも確率上ありえる話です。
最初の2組は100万円の呼び方をズラす表現で似通っています。中盤の2組はメトロポリタンがらみで重複しています。最後の全日本東日本ズは事情がやや特殊で、Dさんが別の人とコンビを組んだ際、同じ名前を採用したようです。そういうコンビはチラホラあるようですが、名前の特殊性もあって選びました。
9.意味不明
とにかくよく分からない名前というものがあります。意味があるのかないのかも分からない名前です。「〇〇ズ」でも当然ながら存在しました。
ザ・ジズはザ行にかけているのだろうと想像できますが、あとの3組は本当に分かりません。何となく付けたと言われても納得してしまいますし、深い理由があってつけたと言われても納得してしまいます。
10.おわりに
いかがでしたでしょうか。一言で「〇〇ズ」と言っても、考え方次第でいろんな名前ができるものだなあと素直に感心してしまいました。
「〇〇ズ」を探す過程で他にも気になる名前があったので、まとめたものを後日紹介する予定です。そちらもよろしくお願いします。
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