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お笑い芸人の解散・引退の影響力を数値化してみました

 こうしている間にもどこかで芸人が解散してるんですが、当然ながら同じ解散でも実力や知名度などによって周囲に与えるインパクトが異なります。ただ、数字のようにパッと見て分かるような判断材料がなかなか見つかりません。

 そう思ってましたが、お笑いナタリーを見ていると休止解散の記事だけを集めているページを発見しました。ナタリーにはそれぞれの記事に、お気に入りした人の数が星マーク付きで示されています。この「記事をお気に入りにした人の数」がひとつの基準になるのではないかと思い、試しにランキング形式で並べてみました。

 今回、調査したのはお笑いナタリーの休止解散タグが付いている記事のうち、解散(ピン芸人の場合は引退)を扱った記事だけを抜粋し、お気に入りの数をカウントしました。調べた時期は2022年3月27日の10時30分から31分にかけてです。そのため、あとに発表されたジソンシンの解散については今回は扱っておりません。ちなみに、一番最古の解散記事は2011年9月10日に発表されたカリカのものです。

 そのほか、特筆すべき点は以下の通りです。

・ひとつの記事で複数組の解散を扱っている場合、複数組のままランキングに掲載
・同じ組の解散記事が複数ある場合、全記事のお気に入り数を合計して掲載
 [ただし、各記事のお気に入り数も併記 例:1000(750+250)]
・同じ組が解散して記事になり、再結成して再解散した時も記事になった場合、全記事のお気に入り数を合計して掲載
 [ただし、コンビ名は最も新しいものに統一]
・記事では「休止」や「脱退」の表記であっても、別の仕事に就くなど事実上解散状態にある組は解散したものとして掲載
・その他、特筆すべき点があった場合は本文で解説

※2022年3月29日追記
・カッコ書きで記事が公開された年月日を併記したほか、一部の記述・データを訂正

 今回、登場するのは145組、記事の数は153です。登場する名前は敬称略となっている場合がございますので、ご了承ください。では、参ります。


143位~101位

143位:天の川 ニッコリスイング 30 〈2013年11月28日〉
142位:デコボコ団 33 〈2015年1月5日〉
141位:あめんぼ 41 〈2013年10月3日〉
140位:バケモンズ 45 〈2015年11月18日〉
139位:ジャングルボーボー 60 〈2016年1月8日〉
138位:ツインタワー 65 〈2016年3月5日〉
135位:伊村製作所 68 〈2018年1月5日〉
135位:笑鷺 68 〈2013年11月1日〉
135位:グーとパー 68 〈2013年10月15日〉
134位:ニレンジャー 73 〈2019年10月2日〉
133位:ラヴドライブ 74 〈2012年8月17日〉
132位:麦芽 79 〈2012年12月4日〉
131位:大黒天 81 〈2016年5月16日〉
130位:カズ&アイ 82 〈2015年4月5日〉
129位:ジョリー惑星 85 〈2019年9月24日〉
128位:シンブン 86 〈2017年6月27日〉
127位:TOY 88 〈2020年3月31日〉
126位:エレーン 89 〈2016年7月29日〉
125位:世田谷フレンズ 95 〈2019年4月3日〉
124位:フルパワーズ 102 〈2016年4月3日〉
123位:ぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅ 105 〈2018年12月28日〉
122位:チョコレート球団 109 〈2016年月29日〉
121位:さんびーち 112 〈2017年5月15日〉
120位:マザー 115 〈2015年3月31日〉
119位:まえうしろ 123 〈2018年8月10日〉
118位:シャイニングスターズ 125 〈2019年4月18日〉
116位:アボカドランドリ 126 〈2014年3月17日〉
116位:シンデレラ 126 〈2013年4月19日〉
115位:ランチランチ 130 〈2015年2月24日〉
114位:おべんとばこ 131 〈2018年12月25日〉
111位:ちぐはぐ 135 〈2020年11月4日〉
111位:ヤングウッズ 135 〈2018年10月2日〉
111位:なんぶ桜 135 〈2017年8月29日〉
110位:ザ・ツイスターズ 140 〈2017年8月21日〉
109位:ハイパーポテンシャルズ 142 〈2017年1月24日〉
108位:HENHEN事変 146 〈2019年4月16日〉
107位:ぴーかぶー 147 〈2016年5月1日〉
106位:モダンボーイズ 151 〈2017年1月29日〉
105位:ギャルズ 159 〈2020年2月13日〉
104位:ビッグポルノ 165 〈2014年6月18日〉
103位:エレファンツ 167 〈2015年5月26日〉
102位:Yes-man 170 〈2019年9月2日〉
101位:カオポイント 172 〈2015年12月23日〉

 知る人ぞ知る組が多いですね。知らなかった組もチラホラいらっしゃいました。

 「グーとパー」のカンカンさんは現在「TOKYO COOL」のボケとして活動しています。他にも「エレーン」の野澤さんは「ダイヤモンド」のツッコミとして、「モダンボーイズ」の類家さんは「Groovy Rubbish」として活動しています。

 変わりどころとしては、「ビッグポルノ」が小藪千豊さんとレイザーラモンのヒップホップユニットでした。エレファンツの大江さんは落語家に転身、「立川談洲」として活動しておりまして、相席スタートの山崎ケイさんとの結婚したことで知られています。


100位~75位

100位:ピテカントロプス 178 〈2014年5月23日〉
98位:ダークホース 186 〈2019年12月10日〉
98位:ドラッパ 186 〈2016年2月22日〉
97位:ドリーマーズ 191 〈2016年11月7日〉
96位:ガール座 192 〈2019年9月2日〉
95位:アホマイルド 197 〈2015年12月27日〉
94位:アメリカンコミックス 198 〈2018年12月4日〉
93位:チャーミング 199 〈2018年2月28日〉
92位:門出ピーチクパーチク 207 〈2013年11月11日〉
90位:タイーク 209(75+134) 〈2015年8月4日・2020年12月1日〉
90位:ラバボーズ 209(126+83) 〈2016年12月2日・28日〉
89位:パワフルコンビーフ 210 〈2021年3月31日〉
88位:エレベーターマンション 217 〈2016年2月29日〉
87位:エネルギー 219 〈2016年3月31日〉
86位:ぷらんくしょん 220 〈2019年4月16日〉
85位:ざしきわらし 224 〈2017年4月4日〉
84位:世界少年 226 〈2017年7月8日〉
83位:じゃぴょん 233 〈2013年6月4日〉
82位:フクロトジ 239 〈2013年10月10日〉
80位:あがすけ 241 〈2021年6月1日〉
80位:ウキョウ 241 〈2020年2月12日〉
79位:モンブランズ 252 〈2016年1月31日〉
78位:こぶし 253 〈2016年5月6日〉
77位:Wコロン 256 〈2015年4月1日〉
76位:おねだり豊 260 〈2017年5月24日〉

 「タイーク」は「座敷ボウラー」で活動するも解散して記事になり、「タイーク」でも記事になったため、「座敷ボウラー」と「タイーク」の合計数になっています。

 「ドリーマーズ」の坂本さんは現在、コンビ「TCクラクション」で活動中です。「チャーミング」の野田さんはピン芸人「野田ちゃん」として、おもしろ荘をきっかけに知名度を上げました。「ラバボーズ」の小野島さんはコンビ「駆け抜けて軽トラ」として活動、「細かすぎて伝わらないモノマネ」シリーズで優勝の経験もあります。

 何気に「Wコロン」もいらっしゃいます。意外に低いのですが、原因は不明です。もともとコンビ後期の頃は仲悪い芸人として出てたため、意外性に欠けたのでしょうか。


75位~51位

74位:シャララ 261 〈2019年12月2日〉
74位:KBBY 261 〈2012年11月16日〉
73位:ロマン峠 276 〈2021年8月30日〉
72位:チャンバラトリオ 279 〈2015年5月12日〉
71位:あわよくば 280 〈2016年3月25日〉
70位:ムートン 285 〈2013年9月20日〉
69位:ケチン・ダ・コチン 286 〈2016年3月1日〉
68位:オセロ 312 〈2013年4月11日〉
67位:ザ☆忍者 314 〈2017年2月19日〉
66位:スカイラブハリケーン 319 〈2016年3月29日〉
65位:ブラットピーク 320 〈2019年6月18日〉
64位:ヴィンテージ 337 〈2017年4月4日〉
63位:フレミング 347 〈2016年5月31日〉
62位:トンファー 349 〈2016年3月18日〉
61位:ひので 361 〈2016年1月7日〉
59位:湘南デストラーデ 378 〈2019年5月9日〉
59位:ビーグル38 378 〈2013年10月4日〉
58位:シリフリ 383 〈2014年11月13日〉
57位:S×L 389 〈2015年12月22日〉
55位:わたなべるんるん 414 〈2020年4月7日〉
55位:ザンゼンジ 414 〈2015年12月19日〉
53位:ホタテーズ 420 〈2021年4月30日〉
53位:ローズヒップファニーファニー 420 〈2021年4月13日〉
52位:360°モンキーズ 422 〈2018年1月13日〉
51位:ちゅんま 476 〈2020年10月14日〉

 「あわよくば」はのちに再結成し、現在もコンビとして活動しています。「S×L」もまた「リニア」として再結成し、活動中です。

 「ブラットピーク」の河田さんはTHE Wに出場するため、「おとぎばなし」の吉田さんとのコンビ「合わせみそ」も組んでいましたが、河田さん引退に伴い、どちらも同時に解散となりました。

 もちろん、解散後に活躍している方もいらっしゃいます。「フレミング」の宮本さんはピン芸人「しゅんしゅんクリニックP」として、医師と芸人というものすごい二足のわらじを履いています。また、「ひので」の小畑さんはピン芸人「おばたのお兄さん」として活躍、池田さんは「レインボー」を組んで活動しています。「KBBY」の山崎さんはのちに「相席スタート」のボケとしてM-1の決勝に進出、現在も様々なところで活躍しています。

 何気にベテランの「オセロ」も入っていますが、コンビとしての活動は休止の状態が続いていた中での解散であり、意外に思った人が少なかったため、この位置に留まったのだと考えられます。

50位~26位

50位:てのりタイガー 479 〈2021年5月5日〉
49位:ガリバートンネル 484 〈2016年9月1日〉
48位:カバと爆ノ介 501 〈2016年5月30日〉
47位:アルドルフ 521 〈2016年3月11日〉
46位:いい塩梅 529 〈2019年2月1日〉
45位:地球 547 〈2019年4月5日〉
44位:ツィンテル 浜口浜村 554 〈2015年12月14日〉
43位:ゴールドラッシュ 555 〈2020年8月6日〉
42位:キラキラ関係 579 〈2020年3月31日〉
41位:ペペ 584 〈2016年9月27日〉
40位:ビーフケーキ 606 〈2017年9月27日〉
39位:御茶ノ水男子 656 〈2019年5月2日〉
38位:リンゴスター 657 〈2016年12月29日〉
37位:シャカ 658 〈2015年3月3日〉
36位:スパナペンチ 684 〈2014年6月12日〉
35位:オモロー山下 707 〈2017年6月13日〉
34位:コネオ・インターナショナル 857 〈2022年1月12日〉
33位:ういろうプリン 874 〈2021年1月19日〉
32位:ヒカリゴケ 890(760+130) 〈2014年12月1日・19日〉
31位:えんにち 943 〈2017年11月24日〉
30位:シンクロック 955 〈2017年1月25日〉
29位:ボーイフレンド 1088 〈2021年12月7日〉
28位:トップリード 1136 〈2018年2月6日〉
27位:卯月 1306 〈2018年8月20日〉
26位:ポテト少年団 1323(728+595) 〈2015年9月8日・30日〉

 だいぶ知名度の高い組が出てまいりました。

 「アルドルフ」の小野さんは先ほど出てきた「エレーン」の野澤さんと共に「ダイヤモンド」として活動しています。「カバと爆ノ介」の爆ノ介さんはその後、「ザ・プラン9」に加入しています。オモロー山下さんはインタビューマン山下さんとして記者に転身、昨年は街裏ぴんくさんと組んでM-1に出場、3回戦に進出しています。

 キラキラ関係のワタリ119さんはピン芸人として活躍、トリオ「卯月」の林田さんと酒井さんはコンビ「ザ・マミィ」として昨年のキングオブコントで決勝に進出、一気に知名度を上げました。

 コネオ・インターナショナルさんは143位に登場した「天の川」のツッコミとして活動していましたが、この場合は再結成からの再解散ではないため、今回は別の記録としてカウントしました。


25位~11位

25位:田畑藤本 1444 〈2020年12月3日〉
24位:エリートヤンキー 1462 〈2015年12月5日〉
23位:なかよしビクトリーズ 1463(1044+419) 〈2016年5月13日・2020年10月24日〉
22位:バッドナイス 1551 〈2019年1月28日〉
21位:ソーセージ 1617 〈2012年10月15日〉
20位:ピーマンズスタンダード 1742 〈2019年2月6日〉
19位:ハリガネロック 1877 〈2014年2月25日〉
18位:勝又: 1948 〈2018年4月5日〉
17位:Bコース 1954 〈2012年11月27日〉
16位:アームストロング 2028 〈2014年3月3日〉
15位:エレファントジョン 2109 〈2017年3月25日〉
14位:ブリリアン 2301 〈2020年3月10日〉
13位:カリカ 2375 〈2011年9月10日〉
12位:アジアン 2378 〈2021年6月3日〉
11位:キングオブコメディ 2387 〈2015年12月29日〉

 さすがにここまでくるとテレビにちょくちょく出ていた組が多いです。

 「なかよしビクトリーズ」はかつて「オレンジサンセット」として活動するも解散して記事になり、「新オレンジサンセット」として再結成、その後「なかよしビクトリーズ」に改名するも再び解散となりました。現在は岡田さんがピンとして活動、Youtuberとしても活躍しています。

 トリオ「ソーセージ」は秋山さんと山名さんがコンビ「アキナ」を結成、広く活躍しています。「アームストロング」の安村さんはその後、「とにかく明るい安村」として活動し、「安心してください、はいてますよ」のネタでブレイクします。

10位~1位

10位:ヒガシ逢ウサカ 2590 〈2020年9月29日〉
9位:ジューシーズ 2703 〈2015年12月8日〉
8位:巨匠 2775 〈2016年1月25日〉
7位:犬の心 2883 〈2020年6月22日〉
6位:弾丸ジャッキー 3412 〈2016年3月7日〉
5位:やさしい雨 3424(3131+293) 〈2020年4月20日・5月20日〉
4位:カナリア 5665(2906+2759) 〈2017年12月16日・2018年3月11日〉
3位:夢屋まさる 5852 〈2022年1月29日〉
2位:ザブングル 10950(2526+2484+5940) 〈2021年2月1日・3月19日・3月31日〉
1位:雨上がり決死隊 12842(5123+7719) 〈2021年8月17日×2〉

 というわけで、トップは「雨上がり決死隊」、次点で「ザブングル」という結果になりました。どちらも高い知名度を持ちながら、いわゆる闇営業問題で謹慎、その余波を受けて解散ということもあり、広く世間の耳目を集めました。

 3位は夢屋まさるさんでした。「パンケーキ食べたい」のワードで広く知られるようになり、まだまだこれからといった状況での引退ということで、世間のインパクトが大きかったのだろうと推測しています。

 ただし、別の説も考えました。確かに夢屋まさるさんの知名度はありましたけれども、この調査をした段階で最も最新の解散ニュースです。やはり、昔よりも今のほうがアプリの使用者も多く、お気に入りの数も多くなる傾向になるのではないか。

 というわけで、全ての解散ニュースのお気に入り数をグラフに表してみました。「散布図」というやつですね。

スクリーンショット (11)

 縦軸がお気に入り数、横軸が記事の出た年月日で、ひとつの点がひとつの記事を表します。最近のほうになると異様にお気に入り数の大きい点がいくつかありますね。上位3組の記事が原因だと思われます。具体的には夢屋まさるさんの記事が1、ザブングルの記事が1、雨上がり決死隊の記事が2ですね。

 試しに、その極端な記事4つを外してみました。どうなるでしょうか。

スクリーンショット (12)

 いかがでしょうか。なんか一気に何とも言えなくなってしまいましたね。やはり、上位3組は解散・引退の影響力が特別でかかったということでしょう。

 ただし、散布図の下のほうをよく見てみると、ほんのわずかですが右肩上がりになっているようにも見えますので、全体的なお気に入り数はじんわりと増えているのかもしれません。

 今回の調査は以上になります。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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