見出し画像

いつの間にかチートデイ

 昔から痩せていると言われていました。今でも健康診断では痩せ気味と言われます。

 主な理由は、運動している割に食べないからだと勝手に思っています。私は週に2~3回のペースでジョギングしており、そして食べない。

 食べない理由の第1位は「面倒臭い」なんです。食事にありつくためには、どこかで食べ物を買ってきて、冷蔵庫などに保存して、時が来たら取り出して、場合によっては調理して食べる。外食する場合だってご飯が食べられる場所まで出かけなければいません。つまり、やることがいろいろあるんです。大変です。面倒です。じゃあ1食くらい飛ばしていいかと考えてしまう。

 ただ、それでも大丈夫だと思っていました。なぜか。人より多く食べる場合もあるからです。例えば、友人知人から食料をおすそ分けしてもらう場合です。実家が農家の友人から「お前好きだろ」と大量のジャガイモを送ってくる、参加したイベントでくじ引きをして数十本のうまい棒を当てる、懸賞で米20キロをゲットしたこともあります。そんなボーナスステージみたいな現象に出会い、大量の食糧をゲットすると、とある強迫観念に駆られます。それは「傷んでしまう前に食べ切らなければ」というものです。

 親元を離れて暮らし始めてからというもの、食べ物をダメにするとやたらヘコむようになりました。もったいない。どうして食べなかったのか。そんな過去の悲劇が強迫観念を生み、現在に至るまで育んで参りました。結果として、大量のジャガイモをもらったら1日に5個も6個もジャガイモを消費しますし、米をどっさりもらったら1日5合くらい食べてしまう。うまい棒をたくさんもらった暁には、しばらくデザートはうまい棒祭りです。同じものを続けて食べても飽きないからこそできるのだと思います。

 これだけ食べていれば、抜かした食事分のカロリーを補填できるだろうと思っていました。でも、体格はそんなに変わらない。別にお腹が突き出るくらい太りたいとは思わないのですが、健康診断で痩せ気味と注意されるのは気持ちのいいものではございません。せめて標準の痩せ気味寄りにはならないかと思うんですが、なったとしても一時期だけで、またズルズルと痩せていく。

 どういうことなんだろうと思っていたんですが、いつの間にか世間にはチートデイという概念が出来ていたんです。いろいろ条件はあるようですが、好きなだけたくさん食べる日を設けると体重が減りやすくなるという、何かの冗談みたいな方法論です。5年後には「何言ってんの、そんなわけないじゃん」と言われないか不安ですけれども、とりあえず今はダイエットに効くと考えられている。

 つまり、知らない間にチートデイみたいなことをしていたから、しっかりガッツリ食べても痩せてた可能性があるわけです。ちゃんと食べていたのに何という運命のイタズラですか。運命はそんなに私を痩せさせたいですか。

 ジャガイモを食べ過ぎてトイレに立てこもった経験のある私としては、とりあえずバランスのいい食事はしたいとは思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?