M-1グランプリ予選動画感想 予選1回戦 2022年10月3日開催分
M-1の予選動画を見て面白い芸人を発掘する作業もそろそろ大詰めです。終わりに近づけば近づくほど、別に感想をnoteに載せなくてもいいんじゃないかという気がしてきましたが、気のせいだと無理やり思い込むことにしています。よろしくお願いします。
今回はM-1グランプリ2022の予選1回戦、10月3日開催分の動画2本に登場した組のネタを見て感想のようなものを書きました。手短ではございますが、皆さんも宜しければどうぞご覧ください。
1.ナイスアマチュア賞 海さくらブラザーズ
現在は役者に転身した元「しんのすけとシャン」のシャンさんと舞台俳優として活躍している多田さんのコンビです。
披露しているネタをいつ考えたのか次々に白状するネタです。
自分たちのやっている漫才の意図を次々にバラしていくという形式かと思いきや、バラすついでに舞台俳優ならではの自虐をひとつずつ入れてくるというひねったシステムを採用しています。結果的にプロの芸人でもあまり見ないような本格的なシステムになっていまして、単に大会へ出るだけではなく普通に勝ちに来ている感じがします。
2.予選1回戦TOP3
2-1.うるとらブギーズ
コントを中心に活躍しており、キングオブコントでは3度の決勝進出、2019年には準優勝を決めています。
とにかく相方に褒めてもらおうとするも、褒め方に問題が出てくるネタです。
ただ褒めるだけでなく、コントをしている様を見て褒めるという独特な形式です。そこへ褒めているのかいじっているのかふざけているのか判断が微妙なコメントを合わせていくわけです。地味に褒め方の切り口が毎回違っている辺りに能力を感じます。
2-2.ネルソンズ
こちらもコント主体でキングオブコントでは決勝進出経験があります。M-1は2017年以来の参戦です。
ロケで全カットになった原因を探るネタです。
ボケのひとりはロケをやり、もうひとりのボケは同じ頃にやっていたことをするという、それぞれ別の場面のコントをさせるんですが、徐々にふたつのコントがシンクロしてゆくというシステムです。トリオ漫才は、どうしてもひとり遊ばせてしまいがちになるという難点があるわけですが、この形式ですと3人全員が常にネタへ参加しています。遊ばせる人をなくすために苦心してできたネタかもしれません。観客がどこに注目すればいいのかを示す役割はツッコミが担っているものと思われます。
2-3.きみがすきだよ
トゥインクルコーポレーション所属の越田Youさんとニュースタッフエージェンシー所属の早川パパさんのユニットです。
スーパーの陳列が分かりづらいということで、独特の陳列にしたスーパーをするネタです。
「発想の勝利」という言葉がふさわしいネタです。商品の陳列を商品名の五十音順にすることで起きる混乱を、うまくおかしい部分のみ切り取った格好です。もちろん、単に陳列の妙だけでどうにかするだけでなく、変な陳列のお陰でたまたま探しやすくなったり、クレーマーを商品扱いしたり、名称がいくつもある商品はオリジナルの名前をつけたりと、観客を飽きさせないよう様々な視点で奇妙な陳列のスーパーで起きる面白い場面を切り取っていっています。
今回の感想は以上です。ではまた。
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