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M-1グランプリ予選動画感想 予選1回戦 2022年8月17日開催分

 面白い芸人を発掘するためにM-1グランプリの予選動画を見ています。考古学者だって発掘したら記録を取るでしょう。ここに垂れ流されている感想も発掘の記録だと思ってください。いや、そんな高尚なものでは全くありませんが、お楽しみくだされば幸いです。

 今回はM-1グランプリ2022の予選1回戦、8月17日開催分の動画2本に登場した組のネタを見て感想のようなものを書きました。手短ではございますが、皆さんも宜しければどうぞご覧ください。

1.ナイスアマチュア賞 どんぶらこ

 M-1公式サイトのプロフィールを確認する限りでは中学1年生のコンビのようです。
 「ドラキュラが十字架に弱い」みたいに「かわいいと言われると融ける」という「しばり」をつけたいと言い出すも、「しばり」のせいでうまくいかなくなるネタです。
 「ドラキュラが十字架に弱い」を「しばり」ととらえる発想がよく、「かわいいと言われると融ける」という「しばり」が予想外のところで発動させるという基本的なところがちゃんとできています。中学生が言うからウケる言葉を選んでいたところも注目すべきでしょう。

2.予選1回戦TOP3

2-1.エバース

 NSC東京21期生(2015年入学)コンビです。
 スマホ依存症により人間の知能が下がり、いよいよゴリラの知能が上回ると戦争が起きかねないため、人とゴリラが共存する道を探ろうとするも急に話がおかしくなるネタです。
 大事なところで複数回噛んでるんですが、それを補ってあまりある構成の良さが光ります。まずゴリラの立ち位置を示し、続いて人がスマホ依存症により知能が下がることを説明し、ちゃんと合間にボケを挟んで観客の気を引きます。更に明日花キララさんとの関係性を追加し、キチンとウケを取る話に持っていく。情報の整理がしやすい構成で、話の複雑さの割に理解しやすく、笑いやすい。よくできています。

2-2.おとうふ

 NSC東京22期生(2016年入学)のコンビです。
 北海道のおばあちゃんから送ってもらったカニを相方にあげるも、ついでにおちょくるネタです。
 どこかとらえどころのないボケの奇妙な言動を戸惑いながらやさしくツッコむ相方という構図が非常に見やすいです。ツッコミはボケの補足説明をしながらも、考えられたワードを駆使して効率的に笑わせている点がまず目立ちます。もう少しよく見ると、ボケとツッコミの両方がセットになって初めて笑いどころが分かるくだりが多く、それによってボケの飄々としたキャラクターもあって笑いの出所が分かりづらくなり、観客の不意を突くような笑いを生み出すのに一役買っているようにも思えます。もちろん、漫才としてはプラスに働いている特徴です。

2-3.トム・ブラウン

 M-1グランプリ2018年の決勝進出により世へ出たコンビ。ふたりのキャラクターを活かした独特なネタで知られています。
 痴漢を撃退する方法を教えようとするも全部が間違っているネタです。
 トム・ブラウン独特のネタ形式です。ボケもツッコミもオーバーな言動かつ変なキャラクターで、無理な設定でも無理にやりきる。ボケを暴れさせるだけ暴れさせてから強めにツッコむまでが1セットで、それを複数回繰り返す。などなど、トム・ブラウンらしさ全開のネタでした。よく分かりませんが、オチが駅に到着するというのが妙におかしいです。

 今回の感想は以上です。ではまた。

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