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OWL magazine 旅とサッカーを紡ぐWeb雑誌

サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポーターは紛れもなく「主役」です。OWL m… もっと読む
スポーツと旅を通じて人の繋がりが生まれ、人の繋がりによって、新たな旅が生まれていきます。旅を消費す… もっと詳しく
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自転車でスタジアムに向かいつつ、気になった場所へ寄り道する。~東京を知るための「道草サッカー旅」~

 上京してから1年半が経つが、いまだに東京の街並みを全然知らないことに気づいた。理由は単純。仕事の日は職場と家を電車で往復するだけで終わってしまい、休日は家でゴロゴロしているため、ほとんど外を出歩いていないからだ。  もちろん、せっかく東京に出てきたので、都内を散策したい気持ちはある。気になる街もいくつかある。しかし、僕もりたくろうは超がつくほどのインドアなので、街を散策するためだけに家を出るのが億劫に感じるのだ。どうせなら何かの「ついで」に街へ出たい。  そこで思いつい

鹿島の神々をトンテキに見た日。サッカーと酒を求めて中野坂上の路地裏へ

路地裏。 文字通り、路地の裏であることを示しますが、酒飲みにとってこの言葉はホッと一息つけるような、お家に帰ってきたような安心感を与えてくれる響きであります。 ここは東京の中野坂上。日本随一の歓楽街である新宿からは徒歩圏内にありながら、住宅街然とした静かな佇まいを見せる街です。 ぼくはサッカーをあてに酒を飲むさいお。日々、酒場を求めて、珠玉の一皿に舌鼓を打ち、酒を飲んでは街をさまよい歩く酒呑童子です。 一日が終わり、疲れを癒やしたくて、少しでも明るい明日を迎えたくて、

ゴール裏の中心で愛を叫ぶ~声出し応援検証で山雅サポが恋心を取り戻す話~

なぜ私は、歌えないゴール裏に通い続けているのだろう。 かつては毎週おとずれるその時間にすべてをささげ、私は松本山雅FCに狂っていた。 現地から帰ってはDAZNをつけて、余韻が冷めないうちに観てきたばかりの試合を再生した。選手ひとりひとりのプレーに何度も胸を焦がし、実況を聴くだけでどの試合か分かるほどだった。 寝ても覚めても山雅のことを考えて暮らしていた。 それが今はどうだ。 選手の背番号はちっとも覚えられない。ピッチ内練習の時間に入場すらしていない。ゴール裏にいても、試合

レノファ山口を通じて、サッカーも山口県もぶち好きになる!!

8月6日に行われたJ2第30節レノファ山口対モンテディオ山形の試合。一進一退の攻防が試合終了まで続く好ゲームとなりました。両チームともに決定機を迎えますが、デイフェンス陣が高い集中力でピンチを切り抜けるシーンは見応え十分でした。 当試合は声出し応援運営検証対象試合でした。観客の熱気を呼び起こし、高揚感をより一層高め、さらに高湿度の中を全力で戦う選手の背中を押すチャント。ゴール裏から発声されたチャント一つ一つが維新みらいふスタジアムに新たな言霊として宿していくのだなと思いまし

人間の彼氏はいない。Jリーグが彼氏だ

「彼氏いない歴=年齢」がいよいよ洒落にならない年齢になってきた喪女(モテない女性)、須羽リセル。 これまで異性とお付き合いしたことも告白されたことも、人生の中で一度たりともない。 私がサッカーJ2ヴァンフォーレ甲府サポーターであることを知っている友人は、みな口々にこう言う。 「出会いならスタジアムにたくさんあるでしょ!?」 私もそう思っていた。 スタジアムには人がたくさん集まるから、いくら喪女の私でもそのうちにサッカー好きの彼氏ができると思っていた。 しかし世の中はそんな

9月のサッカー旅、ライターたちは○○に行きます! OWL magazineの記事予告

※こちらの記事は無料公開でお届けします※ サッカーと旅を愛する読者のみなさま、こんにちは。終わらない夏休みの宿題を抱え、2学期の初日に茫然自失と登校した小学生は今頃なにをしているんでしょうか。 果たして、彼ら彼女らは無事に日々を過ごせているのか? 「宿題をいい加減に提出しなさい」という先生のプレッシャーに苛まれてないのか? そんなことが気になってしょうがないOWL magazine編集長のさいおです。 OWL magazineの月初の記事は、前月の記事を振り返りながら、

OWL magazine選手名鑑〜11の質問〜Vol.14 さとうかずみ

今月も、OWL magazine選手名鑑の時間がやってまいりました! このOWL magazine選手名鑑は、マガジンメンバーのパーソナリティを掘り下げながら過去の記事を振り返っていく記事です。最近マガジンの購読をされた方には昔の名作を読んでもらうきっかけに、以前から購読頂いている皆様にはより作者の人となりを知ってもらおうという趣旨の月一企画になっています。 OWL magazineメンバーにはあらかじめたくさんの質問事項に答えてもらっています。その中から11個をピックア

北関東で感じる"プレミアリーグ"と"地域のお祭り"。蕎麦を味わい、自然の洗礼を受けた男の栃木シティFC観戦記

 6月下旬に昨季のプレミアリーグのハイライトを見ていると、「生で見たいなあ」と勝手に声が出た。高校生の頃から現地観戦したいとは思っていたものの、お金とタイミングがネックになり、なかなか見に行けそうにない。  現地に行きたい理由はたくさんあるのだが、そのなかでも大きいのが「観客席とピッチの近さ」だ。あれだけ近い距離でプロレベルのプレーを見れたらどれほど幸せだろうか。  しかし、日本にもプレミアリーグ並みにピッチが近いスタジアムが存在する。その名もCITY FOOTBALL

11試合で1勝。低迷する我がクラブのホームゲームを全力で楽しんでみた

 8試合ぶりの勝利を収めたと思ったら、その後3連敗。  J1昇格を目標に掲げるヴァンフォーレ甲府は苦境に立たされている。  時に試合終了まで見続けるのが辛いほどの試合もあり、正直ホームゲームに行くのが怖くなってしまった。  しかし私、須羽リセルはヴァンフォーレ甲府サポーターである。  クラブが苦しい時こそ応援するのがサポーターだ。  ただし、勝利を追い求めるだけでは身が持たないのもまた事実。  それなら何を楽しみにスタジアムへ足を運べばいいのか……。 「楽しみは誰かが与え

ヴェルスパに感心し、トリニータに感動する。夏の大分「ダブルヘッダー」観戦記

「大分のサッカーチームといえば?」 そんな質問に、あなたはどう答えるだろうか。少し考えてから、スクロールをしてみて欲しい。 みなさんの頭には大分トリニータが真っ先に思い浮かんだのではないだろうか。ナビスコカップの制覇、ユースからは多数の日本代表選手を輩出。昨年度もJ1リーグに在籍したトリニータの知名度は全国的にも高いだろう。 しかし、大分のチームはトリニータだけではない。Jリーグを目指して活動しているチームがあることをご存知だろうか。 そのチームとは、JFLに所属する

8月のOWL magazine、こんな記事が出ます! ライターたちの企画を紹介

※こちらの記事は無料公開でお届けします※ こんにちは、40度に届こうかという危険な暑さに日本列島が沸騰寸前ですが、親愛なる読者のみなさま、いかがお過ごしでしょうか? 夏バテ気味で普段よりビールの摂取量が多くなってしまっている編集長のさいおです。 先月から月初の記事は、前月の記事を振り返りながら、弊マガジンのその月の見どころや注目ポイントをぼくが紹介。親愛なる読者のみなさまに目次代わりに、OWL magazineのコンテンツを楽しんでいただくものとなります。 7月のOWL

大好きな街、松山に癒しを求めて ーオレンジに染められた愛媛FC観戦記ー

 疲れた。  いま住んでいる東京は時間の流れが早くて、すぐにくたびれる。どこへ行っても人混みに圧倒される。関東にいる友達とは休みがなかなか合わず、休日を1人で過ごすときが多くて寂しい。仕事は楽しいけれど忙しくて、精神が擦り減ることもしばしば。  東京を離れて四国に戻るかどうか悩んだ時期もある。上京してから1年3か月が経ち、僕の心には余裕がなくなってきていた。 「久しぶりに四国の友達と会って癒されたい」  そう思ったのは6月中旬。  行き先の選択肢は、18年間暮らした

たまにはメイン席も良いかも!ギオンスで席種を変えて見えた景色

淡路島のサッカーの記憶はベッカム様だけですか?

淡路島のサッカーの記憶は、2002年日韓ワールドカップの際にイングランド代表が島内でキャンプをした時点で止まっています。 兵庫県淡路島を本拠地とするFC.AWJというサッカークラブがあります。この一文は、このクラブが実施しているクラブトークン販売サイトで、チーム紹介の中にありました。 この一文を世間一般の視点から読むのか、またはサッカーに関わっている者からの視点で読むのか悩みました。どちらの視点からでも「イングランド代表」「ベッカム様」というキーワードが出てきます。 こ