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【第21回】バディ・ガイ/ファースト・タイム・アイ・メット・ザ・ブルース

私は結構飽き性なところがある、というか集中力が続かないので、長めのレコードだと聴いていても途中からあまり耳に入っていないことが多々ある。今までたくさん音楽は聴いてきたけれど、いまいちしっかりとした分析ができず、雰囲気だけの感想になってしまうのはそのせいなのだろう。まあ、楽しく聴ければそれで良いとは思うけれども、もう少しカッコよく分析できれば良いなという憧れはある。
そのためレコードは比較的手軽に聴ける短めのレコードを好んで聴く傾向にある。2枚組のレコードとか聴く前から若干気後れしてしまう。戦う前から気持ちで負けているという状況だ。だがこのLP「バディ・ガイ/ファースト・タイム・アイ・メット・ザ・ブルース」は2枚組であわせて90分超えという大作にも関わらずかなり聴ける。まあ、1枚目と2枚目で分けて聴いているのであまり通しては聴いてないのだけれども、でもお気に入りということに変わりはない。
このLPはバディ・ガイのチェス時代の2枚組ベスト盤で、新しいものから順番に収録されている。私は1枚目の新しいほうが好みだ。シャウト気味のボーカルにギラギラしたギターとテンション高めで聴かせてくれる。厳密に言うとブルースとは違う曲も多く含まれていると思う。R&RとかR&Bとか。
連れに聴かせてみたら「歌ってるの女の人?和田アキ子みたい」と言っていた。言われてみると確かに、女声に聴こえなくもないし、意識して聴いてみると昔の歌謡曲みたいな雰囲気の曲も多い。私は歌謡曲って結構好きなので、このLPは確かに気に入るなと思った。「モーニン」というかなり有名なジャズの名曲のカバーも聴けるし、このLPは結構馴染みやすいんじゃないかと思っている。
バディ・ガイは長年ジュニア・ウェルズの相棒としてギターを弾いていた人だ。私のお気に入りのLP「フードゥー・マン・ブルース」でもギターを担当している。ジュニア・ウェルズもバディ・ガイもとてもカッコよかったのでお二人名義のLPを追ってみるのも面白そうだ。
そういえば前に家具屋さんに行ったときBGMにブルースが流れていた。家具屋さんにブルースってとても似つかわしくなかったんだけど、曲自体はとてもカッコ良かったので調べてみたらなんとバディ・ガイの曲だった。おそらく80歳に近い年齢で作られた曲じゃないかと思われる。歳を重ねてからもブルースを作り続けるってカッコいいよね。あまり新しいブルースって興味なかったけど、この人のなら聴いてみようかな。

ブルースの
ギターは任せた!
ヘイ、バディ(相棒)!

季語はブルース。

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