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【第69回_JWD?③】アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ/モーニン

小学校の頃、母によく近くのお蕎麦屋さんの鍋焼きうどんを出前で頼んでもらっていた。その鍋焼きうどんの美味しさもさることながら、その後の残ったスープでおじやを作ってもらうのが大好きだった。締めのおじやは出前ならではの楽しみである。そんな思い出のお蕎麦屋さんも先日ついにお店を畳んでいて、最近はめっきり利用していなかったとはいえ、やはり寂しい気持ちになった。私が小学生のときからやっていたのだから、もう40年近くも営業してたんだね。ホントにご苦労さまでした、そして美味しい鍋焼きうどんをありがとうございました。
さて、そんなわけで今回は「ジャズ・ウィー・ダンス?」の第3弾、「アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ/モーニン」についての感想文である。このLPのタイトル曲である「モーニン」は、蕎麦屋の出前持ちも口ずさむと言われるほど流行ったといわれている。私の鍋焼きうどんを出前してくれた人も口ずさんでいただろうか。とはいえ、別にお蕎麦屋さんだからってジャズを聴かないってことはないだろうし、なんでお蕎麦屋さんが引き合いに出されているのかはよく分からん。
この曲の出だしのフレーズはめちゃくちゃ有名なので当然私も知っていたし、知らない人なんて一人もいないんじゃなかろうか。そんな超有名曲ではあるが、一曲通して聴くのは今回が初めてである。出だしのフレーズだけでも惹き込まれる魅力があったが、一曲通して聴いてみても、何度もリピートして聴きたくなるようなステキな曲である。渋くてお洒落で聴いていて心地よい。そう言えばこの曲はブルースマンの「バディ・ガイ」(第21回参照)もカバーしていたね。トランペットにサックス、ピアノにベースとみんな仲良くソロ・パートがあるけれど、個人的にはピアノのソロ・パートが1番気持ち良いかな。有名すぎて好きですというのがなんか憚れる気持ちになってしまうけれども、やはりこの曲はジャズの中で1番好きです、今のところ、と声を大にして言いたい。
他の曲はどうかというと、「モーニン」の次に収録の「アー・ユー・リアル」は結構明るくて聴きやすかったりするのだが、「ドラム・サンダー組曲」なんかは曲名通り(スゴい曲名だ)ドラムをフューチャーした曲で、ひと昔前のちょっとコミカルな映画の挿入歌みたいな感じがする。ただ、曲調が変わりまくってよくわからん。そして「ブルース・マーチ」という曲は曲名通りの行進曲で、これまたドラムが印象的な、気持ちが高揚するような感じの曲だ。この2曲は面白い曲ではあるけれど、ちょっとリピートして聴こうとは思わないかな。そして他2曲(このLPは全部で6曲収録です)は落ち着いた感じの、あまり記憶に残らない曲であった。
そんなわけで、このLPはほぼ「モーニン」だけのために流していて、「アー・ユー・リアル」は気が向いたときに合わせて聴く、他の曲はほとんど聴いていないという感じだ。まあ「モーニン」だけでもこのLPを聴く価値はあるよねと、個人的には思っている。それだけ聴いていて心地の良い曲だ。
そう言えばこの「モーニン」の出だしのフレーズを口ずさむときって、お蕎麦屋さん含めみんなどう言って表現しているのだろう。ちなみに私は「パッパパヤパヤドゥーワ・パーヤッ」である。人によって違いがありそうなので、ちょっと周りに聞いてみたい気もする。

出前中
ジャズ聴くアンタ(アート)
クレイジー(ブレイキー)

ジャズ・ウィー・ダンス?

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