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【第10回】オーティス・ラッシュ/ジス・ワンズ・ア・グッド・ウン

中身は決して悪くないのに、聴き終わってみるとなぜか印象に残らないLPってある。「どんなLPだったかしら?」と思って引っ張り出して聴いてみても、聴き終わった頃にはどんなものだったかすっかり忘れてしまっている。
このLPがまさにそれだ。聴いている最中は「ほぅ、なかなかにカッコいいじゃないか」と思っても、聴き終わってみるとなぜか印象に残っていない。どの曲が好きだったとか、そういった印象が何もないのだ。とても不思議なので今回、いろいろ検証してみようと思う。
まず「オーティス・ラッシュ」という名前から。「オーティス」と言えば、「オーティス・レディング」、「オーティス・スパン」、「オースティン・パワーズ」と「オーティス」という名前は結構出てくる。この中でいうと流石に「オーティス・レディング」の知名度には敵わないか。カッコいい名前だとは思うんだけど、確かに「スパン」だったか「レディング」だったか「ラッシュ」だったかで混乱することが多い。「パワーズ」で迷うことはないけどね。
それからLP名。「ジス・ワンズ・ア・グッド・ウン」。このLP名はホントに名前が出てこない。毎回思い出そうとしても「オーティス・ラッシュのなんたらウンってやつ」という表現になってしまう。なので、この意味のよくわからない「ウン」はスゴく大事。
さて、次はジャケット。赤味がかったオーティス・ラッシュの写真である。サングラスをかけて、ギターを構えるオーティス・ラッシュ。ウン、文句なしにカッコいいと思う。
そして肝心の中身だ。ラッシュのシャウトするように感情をこめた歌い方と、キンキンに響くギターがカッコいい。曲調も濃いブルースから爽やかなポップ・ソングかと思われるものまでいろいろ楽しめる。
やはり改めて聴いてみて良いLPだなと思った。
と、いろいろ検証するためにこのLPを聴きまくっていたら、しっかり印象に残ってしまい検証の続行が不可能となってしまった。
このLP、同じ曲の別バージョンが収録されていたりして、少し収録時間が長めなので後半ダレてきただけだったかもしれないね。グダグダな結果になってゴメンナサイ。
というわけで改めて聴いてみて、「二重の悩み」「あいつはいい子だ」「ずっとそのままラブしてくれよ」「ラブのすべて」(邦題のセンスが絶妙に良い)という曲がお気に入りになった。彼のほかのLPも聴いてみようかな。

どのオーティス?
ブルース唄う
オーティスでぃす

季語はブルース

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