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【第6回】ジミー・ロジャース/シカゴ・バウンド

「ジャケ買い」という言葉があるけれど、この「ジミー・ロジャース/シカゴ・バウンド」のジャケットはホントにカッコいいなぁと思う。このジャケットを眺めているとついニヤニヤしてしまう。アナログだとこういうのも楽しみの1つだよね。
ジミー・ロジャースはマディ・ウォーターズのバンドでギターを演奏をしていた人。この「シカゴ・バウンド」ではバックに「もうマディのバンドじゃん」といった面々が演奏している。マディ本人も参加している。でもこのLPにはマディのときのような男臭さは存在しない。クセがないのだ。クセがないんだけど聴き込んでいくうちに体に染み込んでくるという感じのしっとりとしたブルースを堪能できる。聴いていてとても気持ち良くなれるお気に入りの1枚だ。マディ・ファミリーに外れなしだね。
そういえば前にチェス・レコードを題材にした「キャデラック・レコード」という映画を観た。マディ・ウォーターズやリトル・ウォルターなどの活躍を描いていたんだけど、ジミー・ロジャースは出てこなかったように思う。もしかしてリトル・ウォルターと路上で一緒に演奏していたあの彼がジミー・ロジャースだったのだろうか?あれだけだとしたらえらい地味な出演だねぇ。彼の名前や音楽同様にクセのないとても地味な人だったのかもしれないね。このLPも「俺は別にいいよ〜」とか遠慮しながら録音したりしたのだろうか、なんてことを想像しながら聴いている。
ジミー・ロジャースとは全然関係のないお話になるけれど、昔「歌方愛」という方とお仕事をしたことがある。といっても直接お会いしたことはないし、お声を聞いたこともない、メールのやり取りだけだ。しかしその名前から私は勝手に「シンガーソングライター志望」というキャラ付けをして、メールが飛んでくるたびに心の中で「君の居場所はここじゃない!」と勝手に応援?をしていた。
名前だけで、その人となりを想像するのって楽しいものである。

シカゴ・バゥ(ンド)
クセないブルース
地味(ジミー)だね

季語はブルース。

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