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【第27回】ジョン・メイオールとブルースブレイカーズおよびエリック・クラプトン

前回に引き続きUKのブルース・バンドについてチャレンジしたいと思う。しかも今回は私がブルースを聴くきっかけとなったエリック・クラプトンも参加している「ブルース・ブレイカーズとジョン・メイオールおよびエリック・クラプトン」である。この「および」の部分が昔の邦題感が出ててたまらん。
ジョン・メイオールという人はUKのブルースの父と呼ばれているほど偉大なお方らしいのだけれど、どうなのだろう。当時のエリック・クラプトンの知名度とかの状況がよく分からないのだけれど、影に隠れちゃったりしなかったのかな。
だってジャケットの写真を見てくださいよ。帯でメイオール様が完全に隠れちゃってるじゃないですか。バンド・リーダーなのに扱いひどくないっすか。その隣で余裕で雑誌を読んでいるクラプトン。まあレコードの帯って日本独自の文化なのだけれどもね。
ジャケットについて、ついでにもうひとつ。クラプトンの右隣に座ってる人(ベースのジョン・マクヴィーかな?)、なぜそんなに不安そうな顔をしてるのだろう。上で言ったこともあり、いろいろ気使っているのかなとか想像するとちょっと面白い。まあ、このLPのジャケット自体はとてもカッコよくて好きですよ。
中身のほうはエリック・クラプトンという先入観が私にあるからかもしれないが、やはりとても攻撃的なギターが主役なのかなという感じがする。ギターソロとかガンガンいれちゃうところとか、やっぱりロックなんだろうね。後の「クリーム」の匂いがプンプンするので、「クリーム」の時期のクラプトンが好きな人はかなり気に入るんじゃないかなぁ。
あとメイオール様のオルガン(ピアノの音よりオルガン)が良い味出してて良いと思う。「ホワッド・アイ・セイ」のオルガンとギターが絡むイントロとかカッコよくて好き。でもこの曲は長めのドラムソロがあって途中で飽きちゃうんだよなぁ。
ほかにもオーティス・ラッシュやフレディ・キングといった有名どころのカバーもあるし、ロック感強めだけどしっかりブルースを感じれるしで、結構良いLPだなと思ってる。
そしてクラプトンはこのLP1枚を残してバンドを離れている。このあともクラプトンはいくつかバンドでの活動をやっているけれど、比較的短期間でやめてしまって結局ソロでの活動になっていく。これはクラプトンという人がとてもわがままなのか、それとも常に上を目指して変化を求め続ける人だからなのかは分からない。分からないけれども、どちらにせよ私なんかは周りにあわせて生きてきたし、すぐに安全・安心の安定を求めるタイプの人間なので、クラプトンとは正反対の人間なのではないかと感じるのである。

ブルースに
3つの安は
似合わねえ

季語はブルース。

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