ズーム演劇に出演することになった皆様へ

ズーム演劇専門のOnline Writers' Clubを立ち上げて2ヶ月近くが経ちました。この2ヶ月、毎週のように撮影を積み重ねたことで、ズーム演劇をうまく撮影するために何が必要なのかレッスンを蓄積することが出来ました。

ズーム演劇に出演するにあたってどういうことを気をつけて頂きたいか、私達が学んだことを予め纏めてお伝えさせて頂きます。

特に初めて当クラブの撮影にご参加くださる皆様はぜひ事前に目を通して頂けると有り難く存じます。

1ーWiFi環境

まず撮影日には出来るだけWiFi環境の良い状態を確保しておいて頂きたく存じます。ネットへの接続が悪いと音が飛んだり、映像が乱れたりして、良い作品を撮ることが難しくなります。ルーターの近くで撮影できるようにする、WiFiを使用する機器の数を減らしておくなど、事前に出来ることはあるはずです。ネット環境が悪いと、最悪の場合、撮影を中断せざるを得なくなることも考えられますので、事前の確認をお願い致します。

加えて、できればスペックの高い機器でズームに接続頂きたく存じます。特にスナップカメラを使う撮影の場合、スペックの高い機器でないとうまくマスクが動作しない恐れがあります。

2ーカメラチェック

リモート演劇の場合、撮影の環境もご自身で整えて頂く必要が生じます。バーチャル背景を使用する場合、きちんとカメラ上の写りがよくなるかご確認ください。バーチャル背景を使う際はグリーンシートが準備されていることが理想ですが、そこまで準備出来なくとも凹凸のない壁の前で撮影するだけで、映像は格段にきれいに撮れます

またバーチャル背景を使わない場合、部屋の様子が本のコンセプトに合うようにアレンジをしておいて頂けると助かります。撮影作業をしながら、こちらで背景のアレンジについてもアイデアを提示させて頂くことがあろうかと思いますが、まずはご自身でもカメラチェックをして頂けると助かります。

なお、ズームカメラの機能をうまく使えばご自身の顔を補正したりも出来ますので、美しく写りたい方はやはり事前のカメラチェックは必須です。

3ー動作

ズーム演劇はセリフを話していない間でもアップで役者の顔が写り続けるのが特徴です。ですので、セリフを話していない間の演技がすごく重要になってきます。セリフを話していない間、仏頂面で止まるようなことをしてしまえば、どれだけ上手くセリフを話していても映像は半ば死んでしまいます。セリフのない時間帯の方がむしろ役者さんの演技力が如実に現れるとも言えます。撮影の際は、ぜひ普段の舞台や撮影と比して大袈裟に大きく動くようにしてください。かなり大袈裟に動くくらいがズーム演劇の場合、丁度良い演技になります。カメラに近づいたり。遠のいたり、横に動いたり、動きに工夫をつけていく必要があります。こちらも撮影の際には色々とアイデアを提示させて頂きますが、ご自身でも考えておいて頂けると幸甚です。

4ーセリフ

ズームではセリフが重なるとどちらか一方のセリフが自動的にミュート扱いになります。そのため、セリフを重ねるという手法を用いることが原則として出来ません。そういうこともあってか、演出が不味いズーム演劇はやたらと声が飛んだり、或いは、声が飛ばない代わりにセリフとセリフの間が長くなってしまいテンポが悪くなるのが通例です。なので、相手役が話終わったらテンポよくセリフを述べることが重要になります。小気味良いセリフの応酬が出来るようセリフをきちんと入れておく、或いはカンペの準備をしておくと撮影はスムーズにいきます。

ちなみに現状、Online Writers' Clubでは、稽古しながらセリフを入れていくという方法もダメなわけではない、事前に全部覚えてきて欲しいわけではないというスタンスをとっていますが、いずれにせよ、最終的にはテンポよくセリフを言えるような状態にまで高める必要があります。

5ー声量

ズームではマイクの近くでいきなり大きな声を出すとかなりの高確率で声が飛びます。また、いきなりささやくような声を出してもマイクが拾ってくれないケースが大半です。叫んだり、囁いたりする演技をする際、声量をうまくコントロールすることがとても重要になります。声量が大きすぎたり、小さすぎたりしないよう、コントロールする必要があることを頭の片隅に留めておいてくださいませ。

6ー最後に

ズーム演劇の撮影はとても楽しいです。私たちは2分程度の映像を作るのに短くても2−3時間はかけて撮影をします。撮影が楽しくてOnline Writers' Clubをやっていると言っても過言ではないかもしれません。ぜひ、事前に本を読んで自分なりの役の解釈を作っておいて頂ければと存じます。疑問点があれば、お気兼ねなく事前にDM頂ければ対応します。こちらも撮影の際は、こちらなりのアイデアを沢山提示させて頂くことになると思います。ぜひ良い作品が出来るよう、忌憚のない意見を交わしたいと考えています。

Online Writers' Clubとしては、役者の皆様と仲良くなりたいと思っています。仲良くなるというのは、気を遣い合うことではなくて、良い作品を撮るためにお互い言いたいことを言い合える信頼関係を築くことかなと考えています。ですので、言いたいことがあったり、思ったことがあれば、なんでも遠慮なくお伝えくださいませ。

それでは、次は、ズーム画面の中の、撮影現場でお会いしましょう。楽しみにしています。

                             文責:花緒


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?