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令和ロマンとタイガー・ウッズの共通点

『M-1グランプリ2023』で優勝した令和ロマンのくるまさんが、事後番組のどこかで「1番手を引いた時点で、自分たちは勝てないだろうと思って、大会が盛り上がるようなネタ選びをした」という趣旨のことを語っていました。自分の勝ちにこだわらずに臨んだことで、結果的に優勝を果たすことができたわけです。これはタイガー・ウッズと同じだな、と思いました。

自己啓発書やビジネス書にはめちゃくちゃよく出てくる話なので、ご存じの方も多いかもしれませんが、タイガー・ウッズはあるゴルフの大会で、相手がパットを外せば自分の優勝が決まる場面で「入れ!」と心の中で念じたそうです。普通に考えると、相手が外せば自分が優勝できるのだから、「外せ!」と思ってしまいそうなところです。でも、彼はそうしなかった。

相手の失敗を願ってしまうと、入ってしまったときに思惑が外れてがっかりすることになります。その後ろ向きな気持ちを引きずって次のプレーをする方が良くないと考えたのです。

また、「失敗しろ!」と念じることで、自分の中でネガティブな想像がわいてきます。その結果、自分がプレーをするときにも「失敗するかも」という不安が出てきやすくなります。

自分が勝つかどうかにこだわらず、相手を勝たせることで、結果的に自分も勝ちやすくなる。令和ロマンのドライでクールな「無私の精神」が、結果として優勝を引き寄せたのかもしれません。