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旅立ちの月に

お父さんへ
初めてお手紙書きます。
いつも家を見守ってくれてありがとうございます。
久しぶりに夫婦、親子水入らずの生活はいかがですか。
しばらくはお母さん、ママのことよろしくお願いしますね。

お母さんへ
しばらくです。そちらの生活には慣れましたか。
久々にお父さんに会えてどうでしたか?
いつも「お母さんのことなんて」って言ってたけど、多分そんなことないと思うんだよねぇ。
ママも予定よりだいぶ早くそっちに行っちゃったけど、まあ賑やかでいいでしょう?
時々さりげなく夢に出てきたりね。心配かけてるかなあ。すみません。
なんとかやってるから、30何年振りかのお父さんとの生活を楽しんでよね!


お父さんは、私が生まれる前に亡くなりましたので会ったことがありません。しかし親類からは未だに涙ぐみながらの思い出話が聞かされます。
どうやら写真を撮るのが好きだったようで、お気に入りの一冊を作ったり、子煩悩なところもあって、育児日記を(結構細かく!)つけていたのが残っています。
私の写真好きも、ここから繋がっていたらいいなと思います。

お母さんは、5年前に娘二人(母と伯母)と孫(私)に看取られながら亡くなりました。
早くに未亡人になったので、結構心配性なところがありました。
そして割と早い年齢で初孫(私)が生まれたのもあり、もう一人の娘として接していました。
私は末っ子扱いだったので、結構甘えさせてもらったと思います。


私は母親の影響で、おじいちゃんは「お父さん」、おばあちゃんは「お母さん」と呼んでいました。

(ちなみに母のことは「ママ」でした)
(そして上記の3人は、なぜでしょう…同じ月に旅立っています)

#おじいちゃんおばあちゃんへ

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