見出し画像

50代、ポケ森をやってみた

任天堂のソシャゲに、ものの見事にハマってしまった。

「どうぶつの森 ポケットキャンプ」である。Switchのソフト「あつ森」と違って課金せずスマホで始められるので入り口のハードルは低め。誘ってくれたのは同じく50代の地元の同級生で、グループLINEの3人でIDのやりとりをした。みんな、スマホにもあまり慣れていないおばさんばかりである。

【初心者、正直、何が面白いの?】

どこをどうすればいいのかよくわからず、初心者向けのチュートリアルに従い、育成アイテムやゲーム内貨幣の「リーフチケット」をもらい、どうぶつ達に虫や魚をあげてなかよし度をあげ自分のキャンプ場へ招待する、というルーティンを淡々とこなしていた。知らない人から続々とフレンド申請が届いていたが、「ソーシャルゲームで知り合った人とトラブルになり殺人事件となった」というニュースを見聞きしてたので、絶対に承認しなかった。なので、最初の2週間くらいは植物に水をやったりブドウやモモを収穫したり、ぼっちでも完結するようなイベントで楽しんでいた。それでもそこそこ面白かったのである。

【ぼっちの限界】

ところがある時、難しいミッションが提示された。「ぶどうとレモンとライチを手に入れよう」というものだ。

レモンとライチは、そもそも私の敷地内に生えていない。それらのうち1種類しかデフォルトで生えていないのだ。「無い場合はフレンドのバザーで手に入れよう」などと書かれているが、フレンドがたった2人で、全員私と同じぶどうなのである。このままでは入手できない。

途方に暮れていたら、帰省してきた二十代の娘が「あ、ポケ森、やっていたよ」と言うではないか。

「自粛期間中にハマったけど最近放置気味。レモン?持ってるよ〜」「ライチも誰か持ってた気がする」即座に入手できた。娘によると、フレンド同士でコミュニケーションをとる手段などはないようで、フレンドになったくらいでは殺人など起こりそうにないとのこと。利益社会集団、ゲゼルシャフトに近い関係性なのだろう。そうとわかれば安心。フレンド申請を片っ端から承認することにした。

【他人のキャンプを覗いてみたら】

フレンド承認して、他人のキャンプを覗いてみると、なかなか素敵な世界がそこかしこに広がっていた。海辺のリゾートと思しき白浜とリゾート風にベンチやパラソルがしつらえてあるキャンプ、ディズニーランドさながらにメリーゴーランドと噴水や南欧風の洒落たテーブルのあるキャンプ、まるで香港のような調度品のオリエンタル風喫茶室など、華やかなヴァーチャル世界に目を見張った。ちなみにフレンドになっていなくても他人のキャンプ場を見ることはできるらしい。

画像1

これ、楽しそう!やってみたい。

ハロウィンイベントでかわいい調度品を入手していたので、早速もようがえをしてみた。

インテリアの素養がなくても、アイテムさえ揃っていればかなり楽しげな空間ができる。これは面白い。もようがえも非常に簡単で「しまう」をクリックすればサッと片付けられる。リアルではめんどくさくて絶対やらないような大胆なリニューアルもワンクリックでできてしまうのである。

【職業訓練的なゲーム】

このゲーム、突き詰めて行くと、インテリアコーディネーターや空間デザイナーなどの才能を開花させるきっかけとなりうるのではなかろうか。さらに商売の基本のようなことも学べる。要は「安く仕入れて必要な人に高く売る」のであるが、例えば先ほどの「ぶどう、レモン、ライチ」、自分の森で収穫したぶどうは値段が10ベルとなるが、収穫できないレモンを他人からバザーで仕入れるとなんと600ベルで売ることができる。バザーの値段は10倍までというルールがあるので、値段設定の上限は100ベル、売り手が目一杯利益をかけても、買い手はレモン一個につき500ベルの利益を得ることができる。

画像2

売り手買い手双方にWin-Winな商品なのだ。なので、ぶどうはかなりの頻度でバザーに出している。一方、フレンドがライチやレモンをバザーに出していたら即座に買う。商売の面白さを感じる仕組みがある。

【実はキラキラ世界が好きだった】

いろいろ書いたが、結局言いたいことは、かわいいどうぶつと素敵なインテリアを存分に楽しむゲームで、大勢と協力し合った方がより面白いということ。そして、自分でも意外なのだが、ゴージャスでキラキラした可愛いものが気になって仕方がない。幼い頃にリカちゃんハウスを買ってもらえなかった反動が今出たのか。50年以上生きてきて初めて知るおのれの嗜好に驚く。それにしても、こんなに楽しいならSwitchの「あつ森」にも手を出してしまおうかと目下考え中である。

この記事が参加している募集

自己紹介をゲームで語る

全力で推したいゲーム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?