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50代、リングフィットアドベンチャーをやってみた

何を今更、という話なのだが、とにかく任天堂のリングフィットアドベンチャーが凄いのである。

一回り上のとっくに還暦過ぎてる友人が、「健康診断の数値、肝機能とかコレステロール値とかそういうのが全部正常値になったの!リングフィットやって1ヶ月で!」と興奮気味にLINEを寄越したのが1か月間。痩せた!とかそういう話ではなく、健康になった!というので俄然興味を持つ。どうやら負荷も緩めに設定できるようで、20代のお嬢さんの20分の1くらい低い負荷でゆるゆると楽しくやってるらしい。真矢みき似の友人のウキウキ顔が目に浮かぶ。

それなら私にも出来るかもしれない。しかも楽しそうだ。調べると、超品薄で転売屋がAmazonで高値で売ってるもよう。転売屋を儲けさせてはならないので任天堂の抽選に応募するもあえなく外れる。大変な人気なのである。そうそう世の中は甘くない。

しょんぼりしていると、息子が

「今、ヨドバシで店頭に出てるけど買う?」と電話をかけてきた。

「え、買います買います!おねがい!」

「わかった、買っとく。で、おかーさん、Switchは持ってるんだろうね?!」

「…持ってないので貸しておくれ」

任天堂のゲーム機Switchもこれまた大変な品薄で、入手するのは厳しい。ここは息子に頼るしかない。奴はこれほどSwitchがもてはやされる前に入手していたのである。ゲーム好きな身内がいるとこういう時に助かる。さすがだ、と褒め称える。

そうして晴れて9月初頭にリングフィットアドベンチャーが我が家にやってきた。それから1か月、疲れて1日休んだ以外毎日30分欠かさずトレーニングをしてきた結果、2キロ減に。コロナ前の体重に戻すにはあと少しだが、運動嫌いで飽きっぽい人間にしては思いがけずすごい結果である。

とにかく、トレーニングが楽しい。無理せず続けられる仕掛けがいっぱいある。

たとえば、年齢性別体重と生活習慣を入力するメニューから入ると、運動嫌いな50代女性は大体負荷「1」から始まる。ちょっとゆるすぎるかな?と負荷を上げると「今日は負荷を上げましたけど大丈夫でした?」と優しく聞かれる。負荷を下げても、「それでいいんですよ、がんばってますね」と肯定してくれる。まるでコウテイペンギンのようにいつも肯定してくれるので、気持ちいい。

アドベンチャーと銘打っているのでちょっとしたクエストや物語要素が入っているのも、オタクに優しい。スクワットで敵を倒すと爽快感がある。そして、技も筋トレやヨガなど本格的で多様なフィットネスが選べるので、「これは嫌いだなあ」と思ったらやらなくていいのである。私は昔から体が柔らかいのだけが取り柄でヨガ好きなので、楽しくて仕方がない。コロナ禍でヨガ教室が無期限休止となっているので殊更である。

最もお気に入りは、よい区切りで心拍数を測ることができるところ。これはSwitchの機能を上手に活用してると感心する。クエストで負けず嫌い、ついアツくなりがちな私にはいい目安にもなる。

いいところばかりを述べたが、ネットでは「クールダウンが少ないのでは」「ストレッチが足りない」などの問題点も散見されるようだ。フィット専用のソフトに比べるとエンタメ要素が多い分、地味で辛い動きを少なくしているのかもしれない。

けど、楽しければいいんじゃないだろうか。

食事制限を一切せず食べたいものを食べて、楽しくゲームをしてるうちに健康になって痩せるって凄くないですか?



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